韓米が27日、両国同盟史上初めで感染病による連合訓練の延期を決定した。新型コロナウイルスの感染拡大が国家対応態勢の難関になったのだ。
韓国軍合同参謀本部と韓米連合司令部はこの日、記者会見を開き、「韓国政府が新型コロナ危機の段階を『深刻』に引き上げたことで、既に計画していた韓米連合司令部の上半期連合指揮所訓練を別の公示が出るまで延期することにした」と明らかにした。続いて「韓米同盟はこうした延期決定について、韓国政府の新型コロナ拡大防止および緩和計画を遵守し支援するものと評価する」と述べた。
当初、上半期の連合演習は3月9日から2週間行われる予定だった。これは昨年と同じく兵力が実際に機動せず、コンピューターシミュレーションを活用したいわゆる「ウォーゲーム」の概念だ。
上半期のCPXが感染病を理由に延期されたのは、同訓練が「チームスピリット訓練」という名称で定例化されて以降初めて。1976年6月に最初に登場したチームスピリット訓練は翌年から毎年上半期に実施され、1994年に韓米連合戦時増援演習(RSOI)に、2008年にはキー・リゾルブ訓練(KR)に、2019年に19-1同盟で名称が変更された。政府関係者は「2018年に一時『猶予』されたKRのように該当訓練に対北関係が影響を及ぼしたことはあるが、感染病の直撃弾を受けたのは類例がない」と説明した。
軍当局が今回の決定を「延期」と表現した点も注目される。事実上「中止」に近い意味を込めているのだ。軍当局者は「上半期CPXが後に調整されて実施される可能性が高ければ延期(postpone)ではなく猶予(suspend)という表現を使用していたはず」と話した。
ここには新型コロナ感染拡大が簡単には収まらないという見方が反映されている。連合司令部は今回の事態の最大の峠を今後1、2週間と見ているという内容の内部公示を出した。すでに計画されている米軍当局のほかの訓練スケジュールを勘案しても、一度延期された訓練日程を決め直すのは難しい。
韓国軍と在韓米軍側は当初、訓練を強行する方針だった。韓国軍当局の実務者は今回の連合演習を控えて例年より強力な訓練計画を準備していたという。戦時作戦統制権(戦作権)転換検証課題のほか、米朝非核化交渉が膠着状態であるため「プランB」に対応すべきという意見が多かったからだ。
大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など北朝鮮の予想される挑発に対して圧力を高めるべきだという見方もあった。過去にトクスリ訓練(Foal Eagle=FE)が実施された時のように、上半期CPXと実機動訓練(FT)を併行する方式も検討の対象になった。米国側も本土からの予備軍戦力や装備増援など訓練準備態勢をほぼ終えた状況だった。
しかし20日に韓国軍内で初めて新型コロナ感染者が確認され、23日に政府が新型コロナ危機警報を「深刻」段階に引き上げると雰囲気が変わった。両国はこの日、「朴漢基(パク・ハンギ)韓国軍合同参謀本部議長が先に訓練の延期を提案し、エイブラムス韓米連合司令官兼在韓米軍司令官が現新型コロナ関連状況が深刻だという点に共感し、延期することで合意した」と説明した。両国軍当局は同じ空間に軍関係者が集まるCPXの特性上、集団感染を懸念しないわけにはいかないという点も考慮した。
軍内部では今回の決定をめぐり戦作権の転換に支障が避けられなくなったという見方も出ている。韓米は今年下半期のCPXと連係し、戦作権転換の2番目の検証段階である完全運用能力(FOC)評価を行う計画だ。そうしてこそ2021年に最後の第3段階の完全任務遂行能力(FMC)の検証を終え、文在寅(ムン・ジェイン)政権が強調してきた現政権任期内の戦作権転換が可能だ。上半期のCPX延期が下半期のCPXに影響を及ぼす場合、戦作権転換計画も遅れる可能性がある。
このため両国軍当局は単独訓練をしながらも連合訓練の効果を出す案を検討している。データリンクシステムや指揮統制体系(C4I)を活用する方式が代表的な例だ。これは2018年と19年にビジラントエースと呼ばれた韓米連合空中訓練ですでに活用されている。
米国を訪問中の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官はこの日、ワシントンの米国防大学で「一つの訓練や演習が中止されるからといって軍事対応態勢が弱まるとは考えていない」とし「直接対面しなくてもC4I体系を通じて十分に対応できる」と強調した。
韓国軍合同参謀本部と韓米連合司令部はこの日、記者会見を開き、「韓国政府が新型コロナ危機の段階を『深刻』に引き上げたことで、既に計画していた韓米連合司令部の上半期連合指揮所訓練を別の公示が出るまで延期することにした」と明らかにした。続いて「韓米同盟はこうした延期決定について、韓国政府の新型コロナ拡大防止および緩和計画を遵守し支援するものと評価する」と述べた。
当初、上半期の連合演習は3月9日から2週間行われる予定だった。これは昨年と同じく兵力が実際に機動せず、コンピューターシミュレーションを活用したいわゆる「ウォーゲーム」の概念だ。
上半期のCPXが感染病を理由に延期されたのは、同訓練が「チームスピリット訓練」という名称で定例化されて以降初めて。1976年6月に最初に登場したチームスピリット訓練は翌年から毎年上半期に実施され、1994年に韓米連合戦時増援演習(RSOI)に、2008年にはキー・リゾルブ訓練(KR)に、2019年に19-1同盟で名称が変更された。政府関係者は「2018年に一時『猶予』されたKRのように該当訓練に対北関係が影響を及ぼしたことはあるが、感染病の直撃弾を受けたのは類例がない」と説明した。
軍当局が今回の決定を「延期」と表現した点も注目される。事実上「中止」に近い意味を込めているのだ。軍当局者は「上半期CPXが後に調整されて実施される可能性が高ければ延期(postpone)ではなく猶予(suspend)という表現を使用していたはず」と話した。
ここには新型コロナ感染拡大が簡単には収まらないという見方が反映されている。連合司令部は今回の事態の最大の峠を今後1、2週間と見ているという内容の内部公示を出した。すでに計画されている米軍当局のほかの訓練スケジュールを勘案しても、一度延期された訓練日程を決め直すのは難しい。
韓国軍と在韓米軍側は当初、訓練を強行する方針だった。韓国軍当局の実務者は今回の連合演習を控えて例年より強力な訓練計画を準備していたという。戦時作戦統制権(戦作権)転換検証課題のほか、米朝非核化交渉が膠着状態であるため「プランB」に対応すべきという意見が多かったからだ。
大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など北朝鮮の予想される挑発に対して圧力を高めるべきだという見方もあった。過去にトクスリ訓練(Foal Eagle=FE)が実施された時のように、上半期CPXと実機動訓練(FT)を併行する方式も検討の対象になった。米国側も本土からの予備軍戦力や装備増援など訓練準備態勢をほぼ終えた状況だった。
しかし20日に韓国軍内で初めて新型コロナ感染者が確認され、23日に政府が新型コロナ危機警報を「深刻」段階に引き上げると雰囲気が変わった。両国はこの日、「朴漢基(パク・ハンギ)韓国軍合同参謀本部議長が先に訓練の延期を提案し、エイブラムス韓米連合司令官兼在韓米軍司令官が現新型コロナ関連状況が深刻だという点に共感し、延期することで合意した」と説明した。両国軍当局は同じ空間に軍関係者が集まるCPXの特性上、集団感染を懸念しないわけにはいかないという点も考慮した。
軍内部では今回の決定をめぐり戦作権の転換に支障が避けられなくなったという見方も出ている。韓米は今年下半期のCPXと連係し、戦作権転換の2番目の検証段階である完全運用能力(FOC)評価を行う計画だ。そうしてこそ2021年に最後の第3段階の完全任務遂行能力(FMC)の検証を終え、文在寅(ムン・ジェイン)政権が強調してきた現政権任期内の戦作権転換が可能だ。上半期のCPX延期が下半期のCPXに影響を及ぼす場合、戦作権転換計画も遅れる可能性がある。
このため両国軍当局は単独訓練をしながらも連合訓練の効果を出す案を検討している。データリンクシステムや指揮統制体系(C4I)を活用する方式が代表的な例だ。これは2018年と19年にビジラントエースと呼ばれた韓米連合空中訓練ですでに活用されている。
米国を訪問中の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官はこの日、ワシントンの米国防大学で「一つの訓練や演習が中止されるからといって軍事対応態勢が弱まるとは考えていない」とし「直接対面しなくてもC4I体系を通じて十分に対応できる」と強調した。
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