韓国政府が輸出企業に低利子で資金を支援する貿易金融に260兆ウォン(約24兆円)を投入する。当初の計画より3兆ウォン以上増えた。ふさがった物流運送ルートを広げるため航空物流利用企業の関税負担を減らす。反騰が期待されている輸出が新型コロナウイルスの影響で危機を迎えたことに対する緊急処方だ。中国現地工場の操業再開が制限的であるうえ、陸上運送自体が機能していない状況で、資金支援中心の対策には限界があるという見方が出ている。
◆貿易金融、上半期に156兆ウォン投入
韓国政府は20日、丁世均(チョン・セギュン)首相を中心にソウル江南区(カンナムグ)貿易センターで拡大貿易戦略調整会議を開き、「新型コロナ企業問題解消および輸出支援対策」を出した。政府はまず貿易金融260兆3000億ウォンを供給する。前年比28兆1000億ウォン増で、当初の計画より3兆1000億ウォン多い。うち156兆ウォンを上半期に投入する。
中国企業の破産で代金を受けられない企業には中国保険金を80%まで仮払いし、保険金請求後1カ月以内に補償することにした。中国企業の「不可抗力事実証明書」を提出すれば2週以内に補償期間を短縮する。海外債権回収専門機関を通じて対外債権回収代行サービスも提供する。
◆至急の品目、航空運送すれば関税特例
供給が至急だが、海上運送が難しい素材・部品の場合、航空運送に変更できるよう支援する。現在、航空運賃は海上運賃に比べ15倍以上高いが、今後、航空運賃も海上運賃基準に関税割引を適用する。5日以降の航空運送に遡及適用する。中小・中堅航空会社の場合、輸出実績に基づいて輸出資金を供給し、港湾施設使用料も年間30億-85億ウォン規模の割引を適用する。
中国内の交通統制情報が共有されずコンテナが国内に戻る状況に対応し、港湾・通関・移動統制など輸出入物流現況もリアルタイムで共有する。また、中国現地の共同物流センターを稼働し、冷蔵・冷凍品目の運送を支援する。
◆企業の国内「Uターン」誘導…輸出用原材料も調達支援
政府は新型コロナ事態で被害が発生するのは特定国に素材・部品を依存しているためと判断している。産業通商資源部によると、韓国の素材・部品・装備品目の輸入額は計1888億ドル(226兆3334億ウォン)で、上位5カ国(中国・日本・米国・台湾・ドイツ)に70%を依存している。
これを改善するために国内に戻るUターン企業への支援を拡大することにした。港湾法令を上半期に改正し、港湾付近の団地に入る基準を緩和する。企業の売上高のうち輸出入額比率が30%以上という条件を20%以上に引き下げるのが骨子だ。また、中小・中堅Uターン企業の場合、4兆5000億ウォン規模の設備投資支援プログラムを新設する。
中国原材料の代わりに国内企業が生産する輸出用原材料・副資材を購入する場合、取引を支援する。中小・中堅企業には債権を早期に現金化できるよう支援する。このほか新型コロナで現地展示会中止などマーケティング問題が発生する場合、計5112億ウォンを投入してオンライン画像相談会などを支援する。
政府のこうした対策は新型コロナによる輸出被害が現実化しているからだ。先月、一日平均輸出額が14カ月ぶりに増加に転じたが、1カ月でまた減少する状況だ。今月1-10日の一日平均輸出額は前年同期比3.2%減少した。現代自動車・双龍自動車などの国内企業が部品調達に支障が生じて休業に入った影響が大きい。特に対中輸出は16日基準で25.1%減少した。国内企業が原材料調達・取引中断など政府に公式に問題提起した件数は19日基準で422件にのぼる。
◆金融・通関支援効果は「未知数」
しかし金融・通関支援中心の政策に効果があるかは未知数だ。一部の現地企業が操業を再開しているが、労働力不足で難航しているうえ、陸上運送が事実上機能していないからだ。産業部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策局長は「現在、中国の場合、運転手が省から別の省に運転する場合、14日間隔離しなければいけない」とし「通関しても内陸運送が円滑でないという問題が残っている」と伝えた。
チョン・インギョ仁荷大国際通商学科教授は「操業量が多い場合には原材料を購入する際に必要な貿易資金の支援が効果を発揮する可能性がある」とし「しかし現在は中国工場がシステムをほとんど停止していて、対策を出すのが容易でないようだ」と説明した。
◆貿易金融、上半期に156兆ウォン投入
韓国政府は20日、丁世均(チョン・セギュン)首相を中心にソウル江南区(カンナムグ)貿易センターで拡大貿易戦略調整会議を開き、「新型コロナ企業問題解消および輸出支援対策」を出した。政府はまず貿易金融260兆3000億ウォンを供給する。前年比28兆1000億ウォン増で、当初の計画より3兆1000億ウォン多い。うち156兆ウォンを上半期に投入する。
中国企業の破産で代金を受けられない企業には中国保険金を80%まで仮払いし、保険金請求後1カ月以内に補償することにした。中国企業の「不可抗力事実証明書」を提出すれば2週以内に補償期間を短縮する。海外債権回収専門機関を通じて対外債権回収代行サービスも提供する。
◆至急の品目、航空運送すれば関税特例
供給が至急だが、海上運送が難しい素材・部品の場合、航空運送に変更できるよう支援する。現在、航空運賃は海上運賃に比べ15倍以上高いが、今後、航空運賃も海上運賃基準に関税割引を適用する。5日以降の航空運送に遡及適用する。中小・中堅航空会社の場合、輸出実績に基づいて輸出資金を供給し、港湾施設使用料も年間30億-85億ウォン規模の割引を適用する。
中国内の交通統制情報が共有されずコンテナが国内に戻る状況に対応し、港湾・通関・移動統制など輸出入物流現況もリアルタイムで共有する。また、中国現地の共同物流センターを稼働し、冷蔵・冷凍品目の運送を支援する。
◆企業の国内「Uターン」誘導…輸出用原材料も調達支援
政府は新型コロナ事態で被害が発生するのは特定国に素材・部品を依存しているためと判断している。産業通商資源部によると、韓国の素材・部品・装備品目の輸入額は計1888億ドル(226兆3334億ウォン)で、上位5カ国(中国・日本・米国・台湾・ドイツ)に70%を依存している。
これを改善するために国内に戻るUターン企業への支援を拡大することにした。港湾法令を上半期に改正し、港湾付近の団地に入る基準を緩和する。企業の売上高のうち輸出入額比率が30%以上という条件を20%以上に引き下げるのが骨子だ。また、中小・中堅Uターン企業の場合、4兆5000億ウォン規模の設備投資支援プログラムを新設する。
中国原材料の代わりに国内企業が生産する輸出用原材料・副資材を購入する場合、取引を支援する。中小・中堅企業には債権を早期に現金化できるよう支援する。このほか新型コロナで現地展示会中止などマーケティング問題が発生する場合、計5112億ウォンを投入してオンライン画像相談会などを支援する。
政府のこうした対策は新型コロナによる輸出被害が現実化しているからだ。先月、一日平均輸出額が14カ月ぶりに増加に転じたが、1カ月でまた減少する状況だ。今月1-10日の一日平均輸出額は前年同期比3.2%減少した。現代自動車・双龍自動車などの国内企業が部品調達に支障が生じて休業に入った影響が大きい。特に対中輸出は16日基準で25.1%減少した。国内企業が原材料調達・取引中断など政府に公式に問題提起した件数は19日基準で422件にのぼる。
◆金融・通関支援効果は「未知数」
しかし金融・通関支援中心の政策に効果があるかは未知数だ。一部の現地企業が操業を再開しているが、労働力不足で難航しているうえ、陸上運送が事実上機能していないからだ。産業部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策局長は「現在、中国の場合、運転手が省から別の省に運転する場合、14日間隔離しなければいけない」とし「通関しても内陸運送が円滑でないという問題が残っている」と伝えた。
チョン・インギョ仁荷大国際通商学科教授は「操業量が多い場合には原材料を購入する際に必要な貿易資金の支援が効果を発揮する可能性がある」とし「しかし現在は中国工場がシステムをほとんど停止していて、対策を出すのが容易でないようだ」と説明した。
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