韓国文化財庁が在米同胞から寄贈を受けて19日公開した高宗の国璽「大君主宝」の背面の亀の取っ手下の本体の部分から「W B.Tom」という英文の陰刻が見つかった。海外に不法搬出された後、所蔵した外国人が名前を刻んだものと推定される。[写真 韓国文化財庁]
しかし、「自主外交」を夢見た高宗の国璽は、日帝強制併合以降、屈辱にも耐えなければならなかった。例えば大韓帝国時期に製作された「大韓国璽」「皇帝之璽」「皇帝之宝」など、国璽の相当数は1911年3月3日、天皇の献上品として捧げて日本宮内庁に入った。これらは8.15解放1年後の1946年8月15日に米軍政が買収して韓国に正式に引き渡した。だが、韓国戦争などの混乱期を経て、朝鮮時代の国璽・御宝の相当数は何者かによって不法搬出されて所在が分からなくなっている。
その後、1980年代に入って文化財還収の取り組みが活発化しながら国璽・御宝が一つ二つと帰還し始めた。一部は寄贈で、一部は国際捜査の強力によるものだった。特に、2014年4月バラク・オバマ当時米国大統領訪韓時、国璽・御宝9点が一度に返還されながら国民的な関心を引いた。最近では2017年韓米捜査強力を通じて、文定王后(ムンジョンワンフ)御宝と玄宗御宝が65年ぶりに韓国に帰ってきた。
文化財庁国際協力科のキム・ビョンヨン事務官は「国璽・御宝は大韓民国政府の財産で、所持そのものが不法な遺物」としながら「今回の還収は第三者の助力によって所蔵者の決心で実現した『寄贈』という点で、今後より多くの還収の指針となるだろう」と期待した。鄭在淑(チョン・ジェスク)庁長は「まだ70点余りが外国を転々としているか所在が分からない」とし「一日もはやく帰ってこれるように広報物の製作など努力を尽くしていきたい」と話した。今回戻ってきた文化財2点は20日から3月8日まで、国立古宮博物館2階「朝鮮の国王」室で一般観覧客にも公開される。
「自主外交」夢見た高宗の国璽、アルファベット刻まれた姿で故国の懐へ=韓国(1)
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