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「半導体を超える」…韓国大企業が一斉にバッテリー事業

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

サムスンSDI、SKイノベーション、LG化学の電気自動車用バッテリーセル(左から)。

LG化学とSKイノベーションの訴訟で米国際貿易委員会(ITC)がLG化学に軍配を上げたことを受け、SKイノベーション側が積極的に交渉テーブルに出てくるという見方が出ている。SKイノベーションがバッテリー事業を整理するにはすでにあまりにも多くのことを進めてきたからだ。

匿名を求めた業界の専門家は17日、「SKイノベーションが早期敗訴判決(Default Judgement)後の立場表明で『LG化学は善意の競争関係であり、産業生態系の発展のために協力すべきパートナー』と表現したことに驚いた」とし「グループの最高位層が『和解の方向に進む』という意思決定を出さなければ使いにくい表現」と話した。

実際、電気自動車用バッテリー事業はサムスン、現代自動車、SK、LGなど財界1-4位グループだけでなく、流通・化学中心のロッテグループも注目している事業だ。ロッテグループは昨年、ロッテケミカルを通じて、日本の日立化成の買収を進めた。


韓国財界上位10グループのうちバッテリー事業に直接・間接的に参入しているのは7グループ。ポスコグループのポスコケミカルはバッテリー核心素材の陽極材事業に注力している。昨年7月、全羅南道光陽(クァンヤン)に年産6000トン規模の陽極材光陽工場の第1段階生産設備を竣工した。GS建設はバッテリー再生事業を新しい成長事業に育成するため、最近、浦項(ポハン)にバッテリーリサイクル生産工場を建設することにした。

ハンファソリューション先端素材部門もすでに電気自動車用バッテリーモジュールを外部の衝撃から保護するハウジング製品をGM、上海フォルクスワーゲンなどに納品している。昨年、斗山(株)から分社した斗山ソリューズは電池銅箔事業をグループの未来の産業に育成するため投資中だ。

このように国内の大企業がバッテリー関連事業に没頭するのは有望と判断しているからだ。市場調査会社SNEリサーチによると、2019年基準でグローバル電気自動車用バッテリー供給量は326GWhで、需要予測値(190GWh)に比べて供給過剰状態にある。しかし3年後の2023年には需要が916GWhに増え、供給(776GWh)を上回る見込みだ。3年ほど持ちこたえれば本格的に利益を出すことができるということだ。2025年にはバッテリー市場規模がメモリー半導体市場(1500億ドル)を超えて1670億ドル台まで成長するという見方もある。

市場確保に向けた大企業間の合従連衡も進んでいる。現代自動車グループはLG化学などバッテリー企業とジョイントベンチャー(JV)の設立まで議論する段階だ。SKイノベーションも現代・起亜車が来年から自社の電気自動車に適用する予定の電気自動車専用プラットホーム(E-GMP)に2024年まで10兆ウォン規模のバッテリーを供給する大規模な受注を昨年末に実現させた。

しかし市場が拡大するからといって明るい未来が保証されるわけではない。LG化学、サムスンSDI、SKイノベーションの1-3位企業すべてがバッテリー事業で慢性赤字だ。業界1位のLG化学の場合、昨年バッテリー部門で4543億ウォンの営業損失を出した。

中国・日本企業の一部はすでに利益を出している。世界バッテリー1位企業の中国CATLは昨年7-9月期、約14億元(約220億円)の営業利益を出した。かつて1位だったパナソニックも昨年10-12月期に1004億円の営業利益となった。これら企業が市場を先に確保した後には価格競争力で本格的な「チキンゲーム」に入るという懸念もある。かつて200社ほどあった中国国内のバッテリー企業のうちすでに120社は倒産したと業界はみている。



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