実際、新型コロナ事態の中、中国と同じく韓国でも医療専門家の声は重く受け止められなかった。国立保健院長を務めたパク・ドジュン・ソウル医大教授は「疾病管理本部に局長級職務が5つあるが、緊急状況センター、感染病管理センターなど3つを行政職公務員が占めていて、疾病管理本部全体の26課の半分以上を保健福祉部から天下りしてきた行政職公務員が占めている」と指摘した。このためMERS当時に教訓を得ながらも今回の事態の初期に右往左往したという指摘を受けた。
それだけではない。大韓医師協会(医師協)は13万人の医師が加入する医療界最大の団体だ。医師協が新型コロナ事態の初期から警鐘を随時鳴らしていたが、政府は耳を傾けなかった。医師協のチョ・スングク公報理事は「政府は黙殺したり、遅れて一部だけを受け入れる」と遺憾を表した。
文在寅大統領が「過度に不安を抱くべきでない」と最初の国民向けメッセージを出した1月26日、医師協は「中国から全面的な入国禁止措置など可能なあらゆる措置のための行政的な準備を求める」と注文した。2月1日には感染リスクが高い国や地域(中国5大都市)からの入国制限または中断と検疫の強化を勧告した。
しかし共に民主党の洪翼杓(ホン・イクピョ)議員は「医師協指導部の政治的判断」と述べた。科学を扱う医師の合理的な問題提起を政治的に見て一蹴したのだ。結局、政府は2月2日から湖北省訪問外国人の入国を4日0時から制限した。医師協は3日、「入国制限対象を中国全域に拡大すべき」と繰り返し促したが、政府は拡大措置を取らず先送りしている。
文在寅大統領は5日、ソウル城東区(ソンドング)保健所を訪問し、MERS(中東呼吸器症候群)当時より対応と協業がうまく進行しているのか3度も尋ねた。そばにいた朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「経験と学習効果があるためはるかによくなった。過去とは比較にならないほど」と自画自賛した。しかし匿名を求めた医療界の専門家は「1月末までソウル市の幹部は状況判断ができていなかったし、事態の深刻性も把握していなかった」と伝えた。
習近平主席も6日、「中国政府の強力な(伝染病対応)措置は人民の健康に対する責務だけでなく、世界の公共安全にも大きく貢献をする」と自画自賛した。共同運命体の主張のように自画自賛まで似ていた。
伝染病が広がる今は自画自賛する時ではない。文在寅政権は自ら掲げた公約からまともに履行しているのか点検する必要がある。例えば2017年8月に文政権が発表した「100大国政課題」には、『MERS白書』でも提起された感染病専門病院を2022年までに新設する公約があるが進行していない。昨年、首相室は100大課題評価で「後続手続き遅延などで2022年開所日程の延期が避けられない」と診断した。
ソウル医大のオ・ミョンドン教授はSARS(重症急性呼吸器症候群)をきっかけに国内に初めて国家感染病隔離病棟モデルを導入した主役だ。オ教授は「中国が1月1日に問題になった武漢水産市場を閉鎖すると、香港当局は翌日、省庁全体レベルの会議を開き、4日には緊急対応計画を発表した」とし「文在寅政権の状況判断が遅れ、対応も遅く始まった」と指摘した。
オ教授は「新型コロナは迅速な発見と隔離が難しい独特の傾向を見せ、非常に厳しい戦いだ。重く受け止めるのが公衆保健危機対応の基本であり、中国旅行者の入国を全面禁止したトランプ米大統領の強力な対応が正しいのかもしれない。希望は対策ではない」と強調した。
ウイルスは悪魔でもサタンでもない。進歩・保守と左派・右派を分けない。ただスキの多い宿主を見つけて自身の生存と繁殖を追求するだけだ。政治が何かも知らないウイルスは結果的に誰が無能で無責任な政府かを天下に示している。中国共産党が「魔鬼」を捕まえるのか見守る必要がある。韓国政府の対応がどうであるかは、有権者が判断して選挙で審判する機会が近づいている。
【コラム】医師の警告を無視して感染拡大させた韓国・中国政府(1)
それだけではない。大韓医師協会(医師協)は13万人の医師が加入する医療界最大の団体だ。医師協が新型コロナ事態の初期から警鐘を随時鳴らしていたが、政府は耳を傾けなかった。医師協のチョ・スングク公報理事は「政府は黙殺したり、遅れて一部だけを受け入れる」と遺憾を表した。
文在寅大統領が「過度に不安を抱くべきでない」と最初の国民向けメッセージを出した1月26日、医師協は「中国から全面的な入国禁止措置など可能なあらゆる措置のための行政的な準備を求める」と注文した。2月1日には感染リスクが高い国や地域(中国5大都市)からの入国制限または中断と検疫の強化を勧告した。
しかし共に民主党の洪翼杓(ホン・イクピョ)議員は「医師協指導部の政治的判断」と述べた。科学を扱う医師の合理的な問題提起を政治的に見て一蹴したのだ。結局、政府は2月2日から湖北省訪問外国人の入国を4日0時から制限した。医師協は3日、「入国制限対象を中国全域に拡大すべき」と繰り返し促したが、政府は拡大措置を取らず先送りしている。
文在寅大統領は5日、ソウル城東区(ソンドング)保健所を訪問し、MERS(中東呼吸器症候群)当時より対応と協業がうまく進行しているのか3度も尋ねた。そばにいた朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「経験と学習効果があるためはるかによくなった。過去とは比較にならないほど」と自画自賛した。しかし匿名を求めた医療界の専門家は「1月末までソウル市の幹部は状況判断ができていなかったし、事態の深刻性も把握していなかった」と伝えた。
習近平主席も6日、「中国政府の強力な(伝染病対応)措置は人民の健康に対する責務だけでなく、世界の公共安全にも大きく貢献をする」と自画自賛した。共同運命体の主張のように自画自賛まで似ていた。
伝染病が広がる今は自画自賛する時ではない。文在寅政権は自ら掲げた公約からまともに履行しているのか点検する必要がある。例えば2017年8月に文政権が発表した「100大国政課題」には、『MERS白書』でも提起された感染病専門病院を2022年までに新設する公約があるが進行していない。昨年、首相室は100大課題評価で「後続手続き遅延などで2022年開所日程の延期が避けられない」と診断した。
ソウル医大のオ・ミョンドン教授はSARS(重症急性呼吸器症候群)をきっかけに国内に初めて国家感染病隔離病棟モデルを導入した主役だ。オ教授は「中国が1月1日に問題になった武漢水産市場を閉鎖すると、香港当局は翌日、省庁全体レベルの会議を開き、4日には緊急対応計画を発表した」とし「文在寅政権の状況判断が遅れ、対応も遅く始まった」と指摘した。
オ教授は「新型コロナは迅速な発見と隔離が難しい独特の傾向を見せ、非常に厳しい戦いだ。重く受け止めるのが公衆保健危機対応の基本であり、中国旅行者の入国を全面禁止したトランプ米大統領の強力な対応が正しいのかもしれない。希望は対策ではない」と強調した。
ウイルスは悪魔でもサタンでもない。進歩・保守と左派・右派を分けない。ただスキの多い宿主を見つけて自身の生存と繁殖を追求するだけだ。政治が何かも知らないウイルスは結果的に誰が無能で無責任な政府かを天下に示している。中国共産党が「魔鬼」を捕まえるのか見守る必要がある。韓国政府の対応がどうであるかは、有権者が判断して選挙で審判する機会が近づいている。
【コラム】医師の警告を無視して感染拡大させた韓国・中国政府(1)
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