韓国が新型コロナウイルスによる肺炎が始まった中国湖北省に滞在した外国人の入国を制限したことに対し、ケイ海明駐韓中国大使が4日「多く評価しない。世界保健機関(WHO)の根拠に従えば良い」と明らかにした。中国滞在者全体に入国制限対象を拡大すべきという国内世論に対する反対表明だ。ケイ大使はこの日午前、駐韓中国大使館で記者会見を行い「WHOは各国が海外旅行と防疫を不必要に妨害する措置がある理由はないとした」としてこのように明らかにした。正確な問答はこうだった。
Q:韓国政府がきょうから入国制限に入り、科学的根拠に基づいて段階的に拡大を検討することにした。中国政府の立場は何か。また、中国が言う「各国が取るべき科学的措置」とは何か。
A:「韓国政府の関連した発表に留意した。2015年6月に中国の張徳江全人大常務委員長が訪韓し、私が実務を担当した。韓国で中東呼吸器症候群(MERS)が大流行中で、韓国の方に会えば『本当にありがたい』『中国は信頼できる隣人だ』と話した。不幸な事態の前で互いに理解し易地思之(相手の立場で考えるの意)すれば良い。韓国が取った措置、それに対して私は多く評価しない。しかし科学的なことはこうした面で最も権威あるWHOの根拠に従えば良くないだろうかと思う」。
外交的に「評価する(appreciate)」は一種の謝意を込めた表現だ。職業外交官である彼が「評価しない」と述べたのは政務的判断が込められたとみる余地がある。縮小して解釈しても「その問題に対して言及しない」程度で、やはり肯定的ニュアンスではない。続けてケイ大使が「WHOの根拠」を出したのも遠回しに不快感を表現したとみることができる。WHOは公開的に各国の入国制限措置に反対しているためだ。
事実、湖北省発の旅行客だけ入国を拒否する韓国の措置は、中国全域からの旅行客の入国を禁止する米国やベトナムなどと比較すれば限定的だ。韓中関係を考慮したからだ。だが中国はこれを評価するどころか拡大するなという警告までした格好だ。中国がこの日の記者会見を外交部担当記者団を対象に韓国語で進めた点を考慮するとメッセージはさらに明確になる。前任の邱国洪大使は一部のメディアと懇談会をしただけで一度も記者団全体と会見したことはない。
韓国語が流暢なケイ大使は会見全体を韓国語で進めたが、外交官が公式行事で母国語でなく駐在国の言葉を使ったのも異例だ。中国側が韓国の大衆に向け、より直接的に立場を伝えようとしたとの解釈が出てくる理由だ。
韓国政府は出入国制限措置強化と関連し、依然として「検討中」という回答だけ出している。韓国政府は2日、中国全域に対する旅行警報を撤収勧告(赤色警報)に高めると発表しながら4時間後には「地域別に検討する」と言葉を変えた。
中央事故対策本部の3日の発表ではこの内容が最初から抜けていた。保健福祉部の金剛立(キム・ガンリプ)次官は、「医学的に妥当な措置なのか、実効的に執行可能な手段なのかに対する疑問がある」と話した。だが最も高い段階である旅行禁止(黒色警報)を発令すれば旅券法により韓国国民の特定国への滞留を禁止することが可能だ。黒色警報は政府が考慮する赤色警報より高い水準ではあるが実効性を考えればできる措置がないわけではないということだ。短期的な危険発生時に発令する特別旅行警報2段階も即時待避の効力がある。
外交部のキム・インチョル報道官は4日、「地域により患者数増加など具体的状況を注視して旅行警報調整問題を検討中」と話した。だが中国の新型肺炎患者は韓国政府が対策をめぐり一進一退した2日の1万4482人から2日後の4日には6000人以上増えた2万487人になった。中国旅行警報は湖北省を除けばまだ依然として旅行自制(藍色警報)で変化がない。
Q:韓国政府がきょうから入国制限に入り、科学的根拠に基づいて段階的に拡大を検討することにした。中国政府の立場は何か。また、中国が言う「各国が取るべき科学的措置」とは何か。
A:「韓国政府の関連した発表に留意した。2015年6月に中国の張徳江全人大常務委員長が訪韓し、私が実務を担当した。韓国で中東呼吸器症候群(MERS)が大流行中で、韓国の方に会えば『本当にありがたい』『中国は信頼できる隣人だ』と話した。不幸な事態の前で互いに理解し易地思之(相手の立場で考えるの意)すれば良い。韓国が取った措置、それに対して私は多く評価しない。しかし科学的なことはこうした面で最も権威あるWHOの根拠に従えば良くないだろうかと思う」。
外交的に「評価する(appreciate)」は一種の謝意を込めた表現だ。職業外交官である彼が「評価しない」と述べたのは政務的判断が込められたとみる余地がある。縮小して解釈しても「その問題に対して言及しない」程度で、やはり肯定的ニュアンスではない。続けてケイ大使が「WHOの根拠」を出したのも遠回しに不快感を表現したとみることができる。WHOは公開的に各国の入国制限措置に反対しているためだ。
事実、湖北省発の旅行客だけ入国を拒否する韓国の措置は、中国全域からの旅行客の入国を禁止する米国やベトナムなどと比較すれば限定的だ。韓中関係を考慮したからだ。だが中国はこれを評価するどころか拡大するなという警告までした格好だ。中国がこの日の記者会見を外交部担当記者団を対象に韓国語で進めた点を考慮するとメッセージはさらに明確になる。前任の邱国洪大使は一部のメディアと懇談会をしただけで一度も記者団全体と会見したことはない。
韓国語が流暢なケイ大使は会見全体を韓国語で進めたが、外交官が公式行事で母国語でなく駐在国の言葉を使ったのも異例だ。中国側が韓国の大衆に向け、より直接的に立場を伝えようとしたとの解釈が出てくる理由だ。
韓国政府は出入国制限措置強化と関連し、依然として「検討中」という回答だけ出している。韓国政府は2日、中国全域に対する旅行警報を撤収勧告(赤色警報)に高めると発表しながら4時間後には「地域別に検討する」と言葉を変えた。
中央事故対策本部の3日の発表ではこの内容が最初から抜けていた。保健福祉部の金剛立(キム・ガンリプ)次官は、「医学的に妥当な措置なのか、実効的に執行可能な手段なのかに対する疑問がある」と話した。だが最も高い段階である旅行禁止(黒色警報)を発令すれば旅券法により韓国国民の特定国への滞留を禁止することが可能だ。黒色警報は政府が考慮する赤色警報より高い水準ではあるが実効性を考えればできる措置がないわけではないということだ。短期的な危険発生時に発令する特別旅行警報2段階も即時待避の効力がある。
外交部のキム・インチョル報道官は4日、「地域により患者数増加など具体的状況を注視して旅行警報調整問題を検討中」と話した。だが中国の新型肺炎患者は韓国政府が対策をめぐり一進一退した2日の1万4482人から2日後の4日には6000人以上増えた2万487人になった。中国旅行警報は湖北省を除けばまだ依然として旅行自制(藍色警報)で変化がない。
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