昨年末と今年初めの景気指標が改善しながら持ち上がっていた景気反騰論が「武漢ショック」の余波で力を失っている。中国経済がぐらついて韓国の消費・生産・輸出戦線にも赤信号が灯ったためだ。景気循環上2017年9月にピークとなり下り坂を歩んでいる韓国経済が過去最長期下降記録を更新すると推定される。通貨危機当時よりも長い「沈滞トンネル」に進入するだろうという懸念も出ている。
◇好転した先行指数・消費心理に冷や水
統計庁が3日に明らかにしたところによると、今後の景気を現わす景気先行指数循環変動値は昨年12月に99.6で前月より0.4ポイント上昇した。昨年9月から4月連続で上昇した。現在の景気を示す景気動向指数循環変動値も昨年9月から11月まで下降したが12月は上昇に転換した。同行・先行指数がともに上昇したのは2017年1月から35カ月ぶりだ。国内総生産(GDP)の半分ほどを占める民間消費指標も改善の兆しを見せている。韓国銀行によると1月の消費者心理指数は104.2で前月比3.7ポイント上昇した。2018年6月の105.6以降で最高値だ。
しかし「武漢伏兵」が登場し改善された景気指標が再び下落する可能性が高まった。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)と2015年の中東呼吸器症候群(MERS)当時のように民間消費を中心に景気が急速に冷え込んでいるためだ。新型コロナウイルスによる肺炎患者が訪問した新羅免税店、ロッテ免税店、イーマート、AKプラザ、CGV映画館の一部店舗が相次ぎ臨時休業に入った上に、最近は飲食店とマート、百貨店を訪れる人が減っている。中国の生産・消費が萎縮し対中輸出が減るという観測も出ている。国会予算政策処によると、中国のGDPが1%減少すれば韓国の対中輸出は0.5%減ると推定される。現代経済研究院とKB証券は武漢ショックにより今年の成長率が0.1~0.2ポイント下落すると予想した。
◇景気下降29カ月目続くか
消費は凍りついた。自動車など製造業者は中国製部品の供給支障で減産に入るなど実体経済への衝撃が表面化している。2017年9月から2年以上下降曲線を描いた韓国経済が通貨危機当時の1996年3月~1998年8月の29カ月連続下降記録を破り過去最長下降期に進入する可能性も提起される。漢城(ハンソン)大学経済学科のキム・サンボン教授は「昨年末1~2カ月景気指標が反動効果などで瞬間的に改善したたが武漢ショックで今年上半期の輸出・消費指標は停滞するだろう。上半期にも景気が下降傾向を継続するなど『L字型沈滞』が進行するだろう」と予想する。
実体経済が打撃を受けると為替相場市場をはじめとする金融市場も揺れている。この日ソウル外国為替市場で為替相場は前日より3.20ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1195ウォンで取引を終えた。旧正月連休前日の1168.70ウォンより26.30ウォンのドル高だ。新型肺炎問題の推移により為替相場が1200ウォンを超える可能性も排除できない。MERSやSARSの時も為替相場は揺れ動いた。2015年5月20日に最初のMERS患者が発生した当時の為替相場は1096ウォンだったが4カ月後の9月7日には1200.90ウォンと104.90ウォンのドル高となった。
◇構造的長期沈滞の可能性
武漢ショックが韓国経済を「構造的長期沈滞」のどん底に追いやる端緒の役割をしかねないという懸念も大きくなっている。少子高齢化で生産可能人口が減る状況で韓国政府は週52時間制と最低賃金引き上げなどの反企業的政策を強行している。企業の投資意欲は減り潜在成長率は下落している。瞬間的に回復した景気の火種も武漢ショックで消え、こうした長期沈滞を繰り上げかねないという分析が出ている。
LG経済研究院のチョ・ヨンム首席研究委員は「構造的長期沈滞から抜け出す道は民間の経済活力を鼓舞すること。政府は財政投入にばかり依存せず規制を緩和することに政策の優先順位を置かなければならない」と話した。
◇好転した先行指数・消費心理に冷や水
統計庁が3日に明らかにしたところによると、今後の景気を現わす景気先行指数循環変動値は昨年12月に99.6で前月より0.4ポイント上昇した。昨年9月から4月連続で上昇した。現在の景気を示す景気動向指数循環変動値も昨年9月から11月まで下降したが12月は上昇に転換した。同行・先行指数がともに上昇したのは2017年1月から35カ月ぶりだ。国内総生産(GDP)の半分ほどを占める民間消費指標も改善の兆しを見せている。韓国銀行によると1月の消費者心理指数は104.2で前月比3.7ポイント上昇した。2018年6月の105.6以降で最高値だ。
しかし「武漢伏兵」が登場し改善された景気指標が再び下落する可能性が高まった。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)と2015年の中東呼吸器症候群(MERS)当時のように民間消費を中心に景気が急速に冷え込んでいるためだ。新型コロナウイルスによる肺炎患者が訪問した新羅免税店、ロッテ免税店、イーマート、AKプラザ、CGV映画館の一部店舗が相次ぎ臨時休業に入った上に、最近は飲食店とマート、百貨店を訪れる人が減っている。中国の生産・消費が萎縮し対中輸出が減るという観測も出ている。国会予算政策処によると、中国のGDPが1%減少すれば韓国の対中輸出は0.5%減ると推定される。現代経済研究院とKB証券は武漢ショックにより今年の成長率が0.1~0.2ポイント下落すると予想した。
◇景気下降29カ月目続くか
消費は凍りついた。自動車など製造業者は中国製部品の供給支障で減産に入るなど実体経済への衝撃が表面化している。2017年9月から2年以上下降曲線を描いた韓国経済が通貨危機当時の1996年3月~1998年8月の29カ月連続下降記録を破り過去最長下降期に進入する可能性も提起される。漢城(ハンソン)大学経済学科のキム・サンボン教授は「昨年末1~2カ月景気指標が反動効果などで瞬間的に改善したたが武漢ショックで今年上半期の輸出・消費指標は停滞するだろう。上半期にも景気が下降傾向を継続するなど『L字型沈滞』が進行するだろう」と予想する。
実体経済が打撃を受けると為替相場市場をはじめとする金融市場も揺れている。この日ソウル外国為替市場で為替相場は前日より3.20ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1195ウォンで取引を終えた。旧正月連休前日の1168.70ウォンより26.30ウォンのドル高だ。新型肺炎問題の推移により為替相場が1200ウォンを超える可能性も排除できない。MERSやSARSの時も為替相場は揺れ動いた。2015年5月20日に最初のMERS患者が発生した当時の為替相場は1096ウォンだったが4カ月後の9月7日には1200.90ウォンと104.90ウォンのドル高となった。
◇構造的長期沈滞の可能性
武漢ショックが韓国経済を「構造的長期沈滞」のどん底に追いやる端緒の役割をしかねないという懸念も大きくなっている。少子高齢化で生産可能人口が減る状況で韓国政府は週52時間制と最低賃金引き上げなどの反企業的政策を強行している。企業の投資意欲は減り潜在成長率は下落している。瞬間的に回復した景気の火種も武漢ショックで消え、こうした長期沈滞を繰り上げかねないという分析が出ている。
LG経済研究院のチョ・ヨンム首席研究委員は「構造的長期沈滞から抜け出す道は民間の経済活力を鼓舞すること。政府は財政投入にばかり依存せず規制を緩和することに政策の優先順位を置かなければならない」と話した。
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