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韓経:武漢肺炎の世界経済影響は…少なくとも年間数百億ドルの被害

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世界各地に広がっている中国武漢肺炎で、世界経済が年間数百億ドル規模の衝撃を受ける可能性があるとの見通しが出てきた。ただし、金融市場に及ぼす影響は2003年重症急性呼吸器症候群(SARS)事態の時よりは小さいという分析だ。

ロイター通信は、2003年中国から始まって世界を恐怖に陥れたSARSと2014年アフリカで広がったエボラが世界経済と金融市場にもたらした被害事例を根拠に武漢肺炎が及ぼす衝撃を22日、報じた。

ロイターによると、ビクトリア・ファン氏、ディーン・ジェームソン氏、ローレンス・サマーズ氏ら世界的経済学者が2017年発表した論文で、世界的な伝染病による年間損失は概略5000億ドル(約55兆円)で世界の所得の0.6%に達すると推算した。ここには所得の減少だけでなく死亡者発生費用も含まれる。米国医学アカデミーのグローバルヘルス・リスクフレームワーク委員会は、2016年の研究で、パンデミックによる経済費用が年間600億ドルに達すると分析した。


オーストラリア中央銀行取締役を務めた経済学者のワーウィック・マッキビン氏と韓国の李鍾和(イ・ジョンファ)教授は、論文を通じて、2003年SARSによる経済的損失を400億ドルと推算した。国際航空協会(IATA)は2006年5月の発表でSARSで世界の国内総生産(GDP)が0.1%減少したと推定した。

だが、伝染病が証券市場全般に及ぼす衝撃は大きくなかった。中国政府が2003年世界保健機関(WHO)にSARS発生を報告した後、中国証券市場は下落に転じてから6カ月で下落分を挽回した。CNBC放送は経済分析家の言葉を引用して「まだ初期だが、武漢肺炎は患者の約10%を死に至らしめたSARSほど致命的ではないとみられる」として、実際に市場に及ぼす影響はSARS事態の時よりは小さいだろうとみている。

資産管理会社QMAのエド・キーオン首席投資戦略家は「投資家はときに災難そのものよりも災難の可能性に反応する」とし「過去に似たようなことを経験した中国は、病気をさらにうまく抑制するようになった」と分析した。投資銀行UBSも「下落傾向は一時的だとみている」とし、否定的なニュースが続いても市場に対する影響が今年春には消える可能性があると見通した。

CNBCは、SARS事態とは違って今回の武漢肺炎は相対的に速かに確認され、中国政府次元で広範囲な抑制努力が続けられているというのがこのような見通しの根拠だと伝えた。ただし、3~4月ごろ武漢肺炎がピークを迎えた場合、株式市場に圧迫として作用する可能性があると指摘した。



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