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大統領にも手を上げるイラン革命防衛隊…敵国には「韓国」、同盟国には「北朝鮮」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラン反米政権を立てたホメイニ師。革命防衛隊も彼の作品だ。[中央フォト]

今回の米国・イラン事態の引き金を引いたのはイラン革命防衛隊だ。3日から始まった米国のガーセム・ソレイマニ氏除去作戦と8日のイランのミサイル反撃の共通部分はイラン革命防衛隊だ。この組織は単なる軍人の集まり以上の集団だ。財閥に次ぐ財力を確保していて、イランで神として崇められている最高指導者によって創設された。

ドナルド・トランプ米国大統領が除去命令を下したソレイマニ司令官は革命防衛隊の精鋭部隊であるコッズ(Qods)軍を率いる核心勢力だった。中東専門家の韓国国立外交院のイン・ナムシク教授は、中央日報の電話インタビューで「ソレイマニはナンバー2のような存在だった」と表現した。神政国家であるイランの名実共にナンバー1は最高指導者のアヤトラ・アリ・ハメネイ師だ。大統領であるハサン・ロウハニ氏がナンバー2のようではあるが、実際には革命防衛隊の責任者がナンバー2だということだ。

革命防衛隊はこの日、イラクの米軍基地を攻撃した後に声明を発表して「米国に対する強力な報復は続く」としながら「米国の友邦はイランに対する攻撃に加担するな」と警告した。


革命防衛隊関連のウィキペディア(英語版)には敵軍リストが明示されているが、この中には「South Korea(韓国)」が太極旗とともに指摘されている。反面、同盟国には北朝鮮と北朝鮮の国旗が入っている。米国の同盟国として、イランのホルムズ海峡に派兵要請を受けてきた韓国としては特に気になる部分だ。

◆誕生から反米、大統領も下に見る

イランは1979年までは親米性向を示していた。パーレビ王朝が米国の支援を受けていたためだ。しかし、アヤトラ・ホメイニ師が1979年にパーレビ王朝を倒して「イラン革命」を起こす。その彼が「イスラム共和国の体制を保護しなければならない」という名目で別途の軍事組織を作ったが、それが「革命防衛隊」だった。イラン憲法にも革命防衛隊の存在理由と役割が明記されている。憲法によって保護されている強大な存在ということだ。

革命防衛隊の全盛期は反米の先鋒に立った対米強硬派マフムード・アフマディネジャド前大統領が執権した2005~2013年だ。国内の秩序維持権と外交安保政策主導権まで革命防衛隊に渡った。アフマディネジャド氏の再選をめぐり反政府デモが強まると、革命防衛隊が大統領守護を名目にデモを流血鎮圧した。

当時の流血事態に関連し、アフマディネジャド氏が問題を提起したが、争いは当時革命防衛隊の総司令官だったムハンマド・アリ・ジャファリ氏の勝利。ジャファリ氏は現職大統領の顔に手を上げ、それでも何の処罰を受けなかったという。ジャファリ氏は昨年4月まで総司令官を務めていた。

◆軍事組織か、財閥か

革命防衛隊が軍事活動だけをしていると考えるのは間違いだ。革命防衛隊は建設やエネルギー分野の企業の相当数を管轄している。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、革命防衛隊が関与する企業の経済活動規模はイラン国内総生産(GDP)の30%に達するという。しかし正確な金額の規模や使い道などはベールに包まれている。

米国が昨年、革命防衛隊をテロ団体に指定したのも彼らが単なる軍事組織以上という判断のためだった。米軍の除去作戦で死亡したソレイマニ氏は革命防衛隊の中でも核心組織であるコッズ軍を率いていた人物だ。アラビア語で「コッズ」はエルサレムを意味する。キリスト教だけでなくイスラム教の聖地でもあるエルサレムの名前を冠していることから、エリート軍人だけがコッズの肩章を付けることができる。



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