現代自動車の準大型セダン「グレンジャー」が昨年最も多く売れた。2019年の韓国自動車市場は前年比で販売台数が減少し、苦戦が続いた。[写真 現代自動車]
しかし現代車は新車販売の効果で比較的良い成績を残し、輸入車市場ではメルセデスベンツとボルボが笑った。今年は老朽車に対する税制優遇から新車市場が回復するという期待感が大きい。国産自動車と輸入車ともに大々的な新車発売を予告している。
◆国産車は善戦、現代車の効果?
国土交通部の新車登録データを集計するカー・イズ・ユー・データ研究所によると、昨年の国産乗用車販売は前年比0.6%減だった。現代・起亜・双竜・ルノーサムスン・韓国GMの国産自動車5社は昨年124万4591台を販売し、2018年(130万1680台)より低い成績を受けた。
現代車の成長で「錯視効果」が生じている。ブランド別にみると、現代車が昨年51万9331台を販売し、前年(48万2805台)比7.6%も増加したが、起亜車は3.6%減、双龍車は0.3%減、ルノーサムスンは7.2%減となった。韓国GMは19.5%も減少した。
現代車はベストセリングカー競争でもトップ1-3位を占めた。「新車級マイナーチェンジ」のグレンジャー(10万3736台)が唯一10万台を超え、ソナタとポーターIIを抑えた。トップ10には現代車の5モデル、起亜車の4モデルと、ルノーサムスンのQM6が入った。
QM6はガソリン・LPG・ディーゼルなど多様な駆動系を出し、価格を引き下げて孤軍奮闘した。年間4万6952台が売れた。昨年12月には各種プロモーションで6247台を販売、現代サンタフェ(6164台)を抑えてSUV月間販売1位になった。
◆輸入車は酷寒期…メルセデスベンツだけ独走
輸入車市場は景気悪化と日本車不買運動の中、減少(-6.5%)に転じて「酷寒期」を迎えた。昨年1年間に売れた輸入車は25万4918台と、2018年(26万3538台)に比べて減少した。輸入車の販売が減少したのは、2016年のいわゆる「ディーゼルゲート」以来3年ぶり。
ブランド別にみると、輸入車市場も二極化が進んでいるのが分かる。メルセデスベンツは2019年に7万8483台を販売し、前年(7万987台)比で2けた増加(10.6%)となった。輸入車市場で初めてシェア30%を超えた(30.8%)。昨年売れた輸入車10台のうち3台はメルセデスベンツということだ。
2位のBMWは2018年の火災事故の影響で1位との差が広がった。BMWは昨年4万4412台を販売し、前年(5万539台)比で12.7%も販売が減少した。日本系輸入車のレクサス(8.2%減)、トヨタ(36.8%減)、インフィニティ(6.1%減)、日産(39.6%減)は日本車不買運動で販売が急減した。日本車の中ではホンダだけが10%増えた。
ボルボの躍進も目を引いた。最近、商品性とブランドイメージを共に改善したボルボは2019年に1万573台を販売し、初めて1万台を突破した。前年(8525台)比24%増だ。
輸入車のベストセラーカーはメルセデスベンツのEクラス(3万9788台)で、BMW5シリーズ(1万9138台)が2位だった。メルセデスベンツはEクラスのほか、Cクラス(3位)、GLCクラス(4位)が上位に名を連ねた。昨年11月に1200台のモデル3を出庫したテスラは年間2430台を販売し、輸入車ブランド別で18位になった。2019年の輸入車市場は3年ぶりに販売が減少し、苦戦した。メルセデスベンツは市場シェア30%を超えて独走した。
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