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カーマゲドンの悲劇? 希代の逃走者になった「日産の英雄」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2年前、ゴーン氏を日産理事会から全員一致で追い出す時でさえ自信満々だった日産の経営陣としては戸惑うほかない。フォルクスワーゲン・フォードなど、ライバル会社は生き残りをかけて「敵との同床」に乗り出しているが、日産はもともとの友軍だったフランス・ルノー自動車との関係まで複雑にしてしまったためだ。株式所有構造だけ見ればルノーが日産の最大株主(保有率43.7%)だが、各社は1999年合意によって独立経営を行っている。ゴーン氏はこれまでこの2社を縛っていたロープ役だった。ゴーン氏は2005年から12年間、2社で同時にCEOを務めていた。

ゴーン氏は21年前、日本経済界に登場する時の姿も劇的だった。「人材2万1000人縮小、工場5カ所閉鎖、部品協力業者数545個以上縮小」。1999年当時、45歳だったゴーン氏が打ち出した「日産リバイバルプラン」は日本社会を驚かせた。

ルノーが日産の株式を買収し、最高執行責任者(COO)として赴任したゴーン氏は自信にあふれ度胸があった。1999会計年度に6844億円(約7兆4000億ウォン)という史上最悪の赤字を記録していた日産は、「死ぬか生きるか」の分岐点に立っていた。ゴーン氏が構造調整の指揮棒を執った後、日産は華やかに復活した。2001会計年度決算で日産は営業利益4892億円、純利益3723億円の実績を発表した。2年ぶりに営業利益は約6倍に増え、純利益は1兆円以上改善された。


だが、ゴーン氏は苛酷な構造調整と長期執権で日本ではあまり人気がなかった。日産がルノーの株式15%を持っているが、契約によって議決権を行使できないことも日産経営陣にはいつも不満だった。ゴーン氏の追放に対して、表面的には役員報酬の縮小申告など個人不正が原因としているが、日本の排他的な文化によるスケープ・ゴートだという見方もある。ゴーン氏がルノーと日産の経営統合推進の先鋒に立ったことも、日本でゴーン氏に対する反感が大きくなった原因に挙げられる。

日産は人員削減など構造調整を推進しながら大株主ルノーの影響力を縮小しようとする動きもみえる。日産は昨年5月、4800人の人員削減計画を打ち出したことに続き、2カ月後には削減規模を1万人まで増やした。現在、日産のCEOは内田誠社長だ。内田社長は昨年12月の記者会見で「会社の独立性を維持しながら活動を続けていきたい」と話し、ルノーとの経営統合に否定的な見解を示していた。


カーマゲドンの悲劇? 希代の逃走者になった「日産の英雄」(1)

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