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トランプ大統領「必要なら軍事力使用も」…金正恩委員長に対抗

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国に防衛費分担金を50億ドルに引き上げるべきだと要求してきたトランプ米大統領が公開的に在韓米軍を防衛費増額と結びつけた。在韓米軍を維持するためには韓国が防衛費をより多く支払うべきという趣旨だ。

英ロンドンで開催されている北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席中のトランプ大統領は3日(現地時間)、ストルテンベルグ事務総長との会談に先立ち、「韓半島(朝鮮半島)に(現在の規模の)軍人を駐留させることは米国の安保の利益に合うのか」という取材陣の質問に対し、「そこには論争の余地がある」と答えた。「私は(駐留を維持するかどうか)どちら側の立場も取ることができる。私はどちらの立場でも説得力のある主張ができる」(I can go either way.I can make arguments both way)と述べながらだ。続いて「しかし我々がそのようにすれば韓国は防衛費をより公正に分担すべきだと考える」と述べた。すなわち、在韓米軍が米国の国益になり維持すべきだと判断するには、韓国がより多くの費用を出さなければいけないということだ。

トランプ大統領の発言は韓米防衛費交渉を説明する中で出てきた。韓米は3日から2日間の日程でワシントンで防衛費交渉をしている。米国側の50億ドルおよび追加項目新設要求に対抗し、韓国は従来の防衛費の枠から抜け出すことはできないという立場を維持している。


トランプ大統領はこの日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に向けたメッセージも出した。「非核化合意を履行すべき」と促し「必要なら軍事力を使用することもある」と公言した。

トランプ大統領は3回の会談後にも金委員長が依然として核を開発しているのではという指摘に対し、「私は彼と非常に良い個人的な関係を結んでいる」と述べた。続いて「いかなることが起こるか見てみよう」と語った後、軍事力に言及した。トランプ大統領は「我々は軍事的にいつよりも強力だ。我々は世界で軍事的に最も強力な国」とし「私はこれを使用する必要がないことを望む。しかし我々が必要なら使用する(if we do, we will use it)」と述べた。そして再び「私と金正恩委員長の関係は本当によい」と語った。

脈絡上、トランプ大統領の発言は軍事オプションに傍点を打ったものとは見なしがたいが、それでも北朝鮮に対する強力なメッセージが隠されたものでもなかった。年末を「忍耐の期限」と設定した北朝鮮の相次ぐ脅迫に対し、トランプ大統領が米国の「軍事力使用」に直接言及したからだ。

これに先立ち北朝鮮はこの日午後(日本時間)、外務省のイ・テソン外務次官(米国担当)の談話で「我々が米国に提示した年末の期限が日々迫っている」とし「残されているのは米国の選択であり、近づくクリスマスプレゼントに何を選定するかは全面的に米国の決心にかかっている」と脅迫した。また「我々が今まですべてのことを透明かつ公開的に進めてきたように、もう我々がすべきことについてもあえて隠すことをせず(中略)」と公言した。年末前に制裁を緩和するか軍事的危機を覚悟するか二者択一すべきという事実上の通告だ。

特にクリスマスを記念することもない北朝鮮が「クリスマスプレゼント」という表現を使った。北朝鮮は2017年にも米国の独立記念日の7月4日に長距離ロケット「火星14型」を試験発射した後、「独立節の贈り物」と表現した。

これに関しイ・テソン外務次官は談話で「我々は今まで最大の忍耐力を発揮し、我々が先制的に取った重大措置を破らないためにあらゆる努力をした」と主張した。代表的な先制措置が長距離ミサイル試験発射および核実験の中断だ。トランプ大統領はこれを前任者が果たせなかった最大の政治功績に挙げてきた。

国家安保戦略研究院のイ・ギドン研究委員は「米国の最大祝日の一つのクリスマスにトランプ大統領の再選街道を傷つける重大な挑発も可能という予告」と分析した。中長距離ミサイル挑発が予想される理由だ。北朝鮮外務省の金桂冠(キム・ケグァン)顧問も先月の談話で「我々はこれ以上、米大統領に自慢できるものを与えず、すでにトランプ大統領が自らの功績として自負している成果に該当する代価も支払わなければいけない」と主張した。

この日のトランプ大統領の軍事オプション発言も「私が金委員長に会う間、我々は平和を維持している」と自慢する過程で出てきた。突然の軍事力への言及には、北朝鮮が核・ミサイル挑発を再開してこうした功績をつぶそうとすれば、米国も2017年のように「炎と怒り(fire and fury)」式の強硬対応に旋回することもあるという対北朝鮮メッセージが込められたのだ。トランプ大統領は「我々が署名した最初の合意を見ると、彼は非核化をすると言った。私は彼が合意を履行することを望む」とし、金委員長に昨年の6・12シンガポール共同声明を強調した。



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