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【コラム】日本製徴用労働者像と「日本人モデル」論争

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今年の夏ほど反日感情が高まったことはなかったように思う。李舜臣(イ・スンシン)の「船12隻」が出てきて「竹槍歌」が鳴り響いた。すぐにも亀甲船を作って日本に飛んで行きそうな勢いだった。このような雰囲気の中、大田(テジョン)は日本徴用労働者像が建てられた。

労働者像は8月13日、平和蝶大田行動(市民団体)、民主労総や韓国労総などが大田市庁前のボラメ公園に建てた。市民の寄付8000万ウォン(現レートで約740万円)が使われた。肋骨が浮き出るほど痩せた人が右手にくわを持っている様子だ。銅像には「残酷だった歴史を繰り返さないために 大田市民の思いを集め、この碑を建てます」と刻まれている。

しかし、銅像は「日本人モデル」論争に包まれた。一部から1926年に日本の旭川新聞に掲載された写真の日本人労働者がモデルだという主張が出た。労働者像の作家は最近、名誉毀損(虚偽事実)と損害賠償訴訟で対抗した。特定の人物をモデルにしたものではないということだ。


この労働者像は「違法」の造形物だ。都市公園に造形物を設置するには、都市公園法などにより公共の造形物審議や公園造成計画の変更手続きなどを経なければならない。平和蝶大田行動は像の設置後にようやく公共造形物審議申請書を大田市に提出した。その後3カ月が過ぎたが、進展した行政手続は特にない。問題提起する人も特にいない。管轄自治体は「撤去対象だが保留している」と述べた。違法の徴用労働者像はソウル・竜山(ヨンサン)駅などにもある。労働者像が新たなトーテム(神聖なシンボル)になったような雰囲気だ。

反日はもちろん、「克日」しようというのに反対する国民はいないだろう。だからといって反日のために違法行為まで容認しては困る。労働者像も合法の手続きと考証、公開討論の過程を経て設置したならば、モデルの国籍論争による訴訟事態は避けられたかもしれない。

私たちは日本に敵意を持っているが、109年前に日本に国を奪われた原因も十分に知っている人は稀だ。反日にも学びと関心が必要な時だ。幸いにも竹槍歌を叫び、反日を扇動していた人たちも姿が見えなくなった。

キム・バンヒョン/大田総局長



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