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【コラム】韓国半導体100年の道に中国の猛追(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
来年から本格化する第5世代移動通信(5G)の国際標準化は第4次産業革命時代の実質的な開幕を意味する。最近の米中貿易戦争の本質も5G基盤の技術・市場覇権戦争という点に注目する必要がある。米国がファーウェイ(華為技術)の5G技術拡張を阻止しながら、中国の半導体・情報通信産業に対しても知識財産権を認めて政府の補助金支給を撤回するよう強く要求してきた背景といえる。

米国はインテル、マイクロン、クアルコム、テキサスインスツルメンツのような半導体分野、アップルのスマートフォン分野、グーグル、フェイスブック、アマゾンのようなインターネット分野など世界最高の情報通信技術(ICT)を保有する国だ。中国はファーウェイ、シャオミ、Vivo、OPPOのスマートフォン分野、バイドゥ、アリババ、テンセントのようなインターネット分野で米国を速いペースで追撃している。日本も近づく東京オリンピック(五輪)を控えて第4次産業革命分野のグローバル競争に参入している。

これを受け、韓国の産業戦略も重大な変曲点を迎えることになった。具体的に見ると、サムスン電子の未来がカギといえる。今までサムスン電子は半導体・スマートフォン分野で世界最高レベルの企業だった。しかし米中技術覇権戦争、中国の追撃、日本との地政学的リスクが重なり、一寸先も見通すのが難しくなった。サムスン電子はこの逆風を突破してグローバルリーダーシップを維持するには今後10年をどう準備するかが重要となる。


中国はサムスン電子の情報通信製品の売上高の3分の1を占める最大の顧客だ。しかし中国は今後、サムスン電子が進む道に出てくる競争国となる。中国は大型液晶ディスプレー(LCD)分野でサムスンを2年前に追い抜いた。小型有機発光ダイオード(OLED)ディスプレー分野でも3年後には追い越すと予想される。サムスン電子のもう一つの主力事業であるスマートフォンも現在は世界市場シェア22%でトップを維持しているが、ファーウェイ、シャオミ、Vivo、OPPOの中国スマートフォン4社がシェアを伸ばしている。しかもサムスンの折りたたみ式スマホ「ギャラクシーフォールド」に対してもファーウェイが挑戦し、サムスンを追撃している。

サムスンの半導体主力事業のメモリー分野でも「中国製造2025」を通じて中国の夢の半導体崛起を始めた。すでに半導体ファンド第1期で約24兆ウォン、第2期で約34兆ウォンを投資するなど資本力を生かして猛追している。中国のYMTCは今後10年間に170兆ウォンを投資するなど、サムスンの主力DRAM事業を追っている。3D NANDフラッシュメモリーは今年の64層量産に続き、90層を跳び越えて来年は128層に直行する予定だ。福建晋華(JHICC)やイノトロンも台湾・韓国の人材をスカウトしてDRAM生産に拍車を加えている。

1日に創立50周年を迎えたサムスン電子が100年企業に成長できるかは、中国企業の追撃をどうかわすかにかかっている。この目標のためにサムスン電子は第4次産業革命時代にも半導体・ディスプレー・通信・家電分野で超技術格差を維持する必要がある。高度な研究開発(R&D)が先行しなければいけないのは言うまでもない。

今年7月から始まった日本の半導体・ディスプレー関連の輸出規制は、国内半導体・ディスプレー分野の素材・部品・装備産業が世界レベルに同伴成長していないという弱点をそのまま表した。特にこの分野の技術は米国・中国企業との激しい競争が避けられない。超技術格差の技術開発でグローバルリーダーシップを持つためには、半導体・ディスプレー・家電分野の素材・部品・装備産業におけるグローバルパートナーシップ強化と国内企業のグローバル競争力強化が求められる。このため国内産業界は積極的なR&D投資と世界最高レベルの人材養成および確保に注力する必要がある。世界トップの情報通信技術企業の地位を維持するための努力が伴わなければいけない。

また、第4次産業革命関連分野でよりいっそうの先制的、持続的かつ攻撃的な投資が要求される。特にサムスン電子は中国西安工場、米オースティン工場、ベトナム工場など海外現地での積極的かつ持続的な拡張投資を継続しなければいけない。国内では2030年までに非メモリー分野に130兆ウォンを投資し、2025年まで大型OLEDパネル事業に13兆ウォンを投資するなど、大規模な先制投資が支障なく進められる必要がある。また、第4次産業分野の積極的なM&A(企業の合併・買収)と新規産業進出もためらってはいけない。

当面の利益を追求するのではなく、今後の10年を準備して10年後の韓国半導体産業を描くリーダーシップが求められる。そうしてこそ100年を超えて成長できるグローバル企業になる。さらに人を考えて配慮するグローバルヒューマンテック企業に成長することも重要だ。サムスン電子だけの利益創出でなく、世界の地域社会と共に成長して社会的な配慮をする企業に成長するのがよい。人を考えるグローバルヒューマンテック情報通信技術企業に成長するために、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の革新と共生の経営哲学が発揮されることを期待する。


【コラム】韓国半導体100年の道に中国の猛追(2)

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