ネイバーの日本子会社LINEとヤフージャパンが経営統合交渉を進めていることが14日、確認された。
ネイバーの海外事業はネイバー創業者の李海珍(イ・ヘジン)ネイバーグローバル投資責任者(GIO、52)が総括していて、ヤフージャパンは孫正義会長(62)が率いる日本ソフトバンクの孫会社。グーグルに対抗するための李海珍・孫正義同盟が水面上に浮上したのだ。
◆新法人を設立か
日本経済新聞は13日、ネイバーとソフトバンクはそれぞれ50%ずつ出資して新しい法人を設立した後、同社の下にヤフージャパン運営会社のZホールディングスとネイバーLINEを置く統合モデルに大筋合意したと報じた。同紙は「来月中の統合を目標にしている」と伝えた。LINEとソフトバンク側は14日、「検討しているのは事実だが、まだ決まったことはない」と明らかにしたが、市場は両社の統合を既成事実とみている。
◆李海珍ネイバーGIOが陣頭指揮
計画通りに経営統合が実現すれば、日本最大のインターネットプラットホーム企業が誕生する。LINEは日本・タイ・台湾のメッセンジャー1位企業。日本だけで8200万人の利用者がいる。グーグルに続いて日本ポータル2位のヤフージャパンの利用者は約5000万人。両社を合わせると、月間アクティブユーザー(MAU)は1億人を大きく超える。
李海珍GIOは日本に滞在しながら関連作業を陣頭指揮した。李GIOは7月に孫正義会長(62)が訪韓した当時も会うなど、普段からよく交流している。
両社の同盟は数年前まで想像もできなかった。ネイバーは2000年に「ネイバージャパン」を設立して以降、日本市場進出を目指してきたが、当時は検索市場の絶対強者ヤフージャパンに阻まれて苦杯をなめた。
ネイバーが存在感を表したのは2011年に出したLINEが成功してからだ。その間、ヤフージャパンにもLINEは必要なパートナーとなった。一時は80%台に達したヤフージャパンの検索市場シェアは昨年22%台に縮小した。グーグルに劣勢であるからだ。グーグルのシェアは75%にのぼる。
孫会長は最近、自身が主導したビジョンファンドが米オフィス共有企業ウィワーク(WeWork)の業績悪化などで赤字を出すなど苦労していた。さらにヤフージャパンの人工知能(AI)やビッグデータ関連の力量がライバル企業より遅れているという認識から、AIとビッグデータで技術を保有するネイバーと手を握る選択をしたとみられる。
◆グーグルに対抗するため日仏企業と協力強化
今回の協力をめぐり「李海珍版『朝鮮策略』(旧韓末の外交指針書)が本格化している」という声も出ている。李GIOはネイバーについて「(グーグルなど)帝国主義に対抗する企業と評価されたい」と話していた。「欧州などの国と連合してインターネットの多様性を最後まで守るのに役に立てればいい」と強調してきた。
すなわち、米国・中国の巨大インターネット企業に対抗するためなら、いくらでも欧州・日本企業と手を握って協力するということだ。すでにネイバーは2017年、フランスのゼロックス・リサーチセンター・ヨーロッパ(XRCE、現ネイバーラボ)を買収した。昨年はフランス現地の子会社に2589億ウォン(約240億円)を出資している。米国勢が弱いフランスに欧州進出の橋頭堡を築いておいたのだ。
今回の経営統合で両社ともに財務的負担を減らすことになった。PayPay(ヤフージャパン)とLINE Payは楽天ペイに続いて日本簡便決済市場の2、3位サービスだが、両社ともに市場確保のため天文学的な費用を投じている。一例としてLINE Payは5月だけで300億円規模のポイント還元イベントを行った。大規模な資金投入は親会社ネイバーにも負担になった。こうした攻撃的なマーケティングのため、ネイバーの今年4-6月期の営業利益は前年同期比48.8%減の1283億ウォンとなった。
◆コスト削減と同時に東南アジア進出にも好材料
長期的にも好材料となる。両社は不必要な競争コストを減らす代わりに、東南アジア市場など海外市場進出時にも有機的な協力が可能になった。KB証券のイ・ドンリュン・アナリストは「両社の合併は日本および東南アジアでの市場支配力強化につながるはず」とし「短期的には業績改善、中長期的にはeコマース、フィンテック、広告など決済と連係可能な領域でサービスを強化すると同時に、顧客のロックイン効果も期待できる」と評価した。
ネイバーの海外事業はネイバー創業者の李海珍(イ・ヘジン)ネイバーグローバル投資責任者(GIO、52)が総括していて、ヤフージャパンは孫正義会長(62)が率いる日本ソフトバンクの孫会社。グーグルに対抗するための李海珍・孫正義同盟が水面上に浮上したのだ。
◆新法人を設立か
日本経済新聞は13日、ネイバーとソフトバンクはそれぞれ50%ずつ出資して新しい法人を設立した後、同社の下にヤフージャパン運営会社のZホールディングスとネイバーLINEを置く統合モデルに大筋合意したと報じた。同紙は「来月中の統合を目標にしている」と伝えた。LINEとソフトバンク側は14日、「検討しているのは事実だが、まだ決まったことはない」と明らかにしたが、市場は両社の統合を既成事実とみている。
◆李海珍ネイバーGIOが陣頭指揮
計画通りに経営統合が実現すれば、日本最大のインターネットプラットホーム企業が誕生する。LINEは日本・タイ・台湾のメッセンジャー1位企業。日本だけで8200万人の利用者がいる。グーグルに続いて日本ポータル2位のヤフージャパンの利用者は約5000万人。両社を合わせると、月間アクティブユーザー(MAU)は1億人を大きく超える。
李海珍GIOは日本に滞在しながら関連作業を陣頭指揮した。李GIOは7月に孫正義会長(62)が訪韓した当時も会うなど、普段からよく交流している。
両社の同盟は数年前まで想像もできなかった。ネイバーは2000年に「ネイバージャパン」を設立して以降、日本市場進出を目指してきたが、当時は検索市場の絶対強者ヤフージャパンに阻まれて苦杯をなめた。
ネイバーが存在感を表したのは2011年に出したLINEが成功してからだ。その間、ヤフージャパンにもLINEは必要なパートナーとなった。一時は80%台に達したヤフージャパンの検索市場シェアは昨年22%台に縮小した。グーグルに劣勢であるからだ。グーグルのシェアは75%にのぼる。
孫会長は最近、自身が主導したビジョンファンドが米オフィス共有企業ウィワーク(WeWork)の業績悪化などで赤字を出すなど苦労していた。さらにヤフージャパンの人工知能(AI)やビッグデータ関連の力量がライバル企業より遅れているという認識から、AIとビッグデータで技術を保有するネイバーと手を握る選択をしたとみられる。
◆グーグルに対抗するため日仏企業と協力強化
今回の協力をめぐり「李海珍版『朝鮮策略』(旧韓末の外交指針書)が本格化している」という声も出ている。李GIOはネイバーについて「(グーグルなど)帝国主義に対抗する企業と評価されたい」と話していた。「欧州などの国と連合してインターネットの多様性を最後まで守るのに役に立てればいい」と強調してきた。
すなわち、米国・中国の巨大インターネット企業に対抗するためなら、いくらでも欧州・日本企業と手を握って協力するということだ。すでにネイバーは2017年、フランスのゼロックス・リサーチセンター・ヨーロッパ(XRCE、現ネイバーラボ)を買収した。昨年はフランス現地の子会社に2589億ウォン(約240億円)を出資している。米国勢が弱いフランスに欧州進出の橋頭堡を築いておいたのだ。
今回の経営統合で両社ともに財務的負担を減らすことになった。PayPay(ヤフージャパン)とLINE Payは楽天ペイに続いて日本簡便決済市場の2、3位サービスだが、両社ともに市場確保のため天文学的な費用を投じている。一例としてLINE Payは5月だけで300億円規模のポイント還元イベントを行った。大規模な資金投入は親会社ネイバーにも負担になった。こうした攻撃的なマーケティングのため、ネイバーの今年4-6月期の営業利益は前年同期比48.8%減の1283億ウォンとなった。
◆コスト削減と同時に東南アジア進出にも好材料
長期的にも好材料となる。両社は不必要な競争コストを減らす代わりに、東南アジア市場など海外市場進出時にも有機的な協力が可能になった。KB証券のイ・ドンリュン・アナリストは「両社の合併は日本および東南アジアでの市場支配力強化につながるはず」とし「短期的には業績改善、中長期的にはeコマース、フィンテック、広告など決済と連係可能な領域でサービスを強化すると同時に、顧客のロックイン効果も期待できる」と評価した。
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