与党が「年内予算執行」で速度戦を繰り広げている。来年４月総選挙を控えて「経済成長率２％台死守」に力を注いでいる。青瓦台（チョンワデ、大統領府）も最近、国家財政を作物に比喩して「積めば腐ってしまう」として拡大財政方針を繰り返して示唆した。野党は「経済成長率という目に見える『成果』のために大規模の財政を注ぎ込むのは来年総選挙向け現金散布」として反発している。

今年の経済成長率がグローバル金融危機の翌年である２００９年（０．８％）以来初めて２％を下回る可能性が提起された中、今年７－９月期の実質国内総生産（ＧＤＰ）が前四半期より０．４％増加にとどまったという韓国銀行の発表（先月２４日）以降与党は「非常状況」だ。２％台が崩れれば総選挙に大きな悪材料になる恐れがあると判断して年内財政執行をなるべく急いで景気を刺激する必要があるというのが民主党指導部の認識という。

１２日午後「民生経済活力の向上に向けた党・政府・青瓦台・地方政府合同会議」を開いて「年内地方財政９０％以上執行」を促したのもそのためだ。青瓦台ｋら金尚祖（キム・サンジョ）政策室長、政府からはチン・ヨン行政安全部長官、民主党からは李海チャン（イ・ヘチャン）代表、李仁栄（イ・イニョン）院内代表が参加し、李在明（イ・ジェミョン）京畿（キョンギ）知事など民主党所属の広域団体長および地方自治体長も同席した。


李海チャン代表は「厳しい時こそ政府財政の積極的な先制的役割が重要だ。最も重要なのは今年配分された予算の支障のない執行」と強調した。李院内代表も「財政は景気補強の呼び水も、防波堤の役割も果たすべきだ」とし、「地方財政は地に足がつき、国民の暮らしに直接的な影響を及ぼすということから特に重要だ」と話した。

金尚祖室長は「繰り越し・不用額を最小化し、財政を積極的に執行して国民の体感成果を記録するのが最も重要な課題」と強調した。チン・ヨン長官も「１１日現在、地方財政全体執行率は７２％水準で目標達成のためにさらに努力しなければならない」として「繰り越し額などを最小化した自治団体に交付税のインセンティブを提供する計画」と明らかにした。

これに先立ち、党・政府は７日、拡大財政管理点検会議で「経済成長率を引き上げるために地方財政執行率を引き上げることに注力する」とし▼中央財政９７％以上▼地方財政９０％以上▼地方教育財政９１．５％以上の執行率をめどに推進すると明らかにしたことがある。

野党は「どのように国民の血税をどんどん使うことができるのか」として反発した。韓国党の羅卿ウォン（ナ・ギョンウォン）院内代表は１２日「『どうせ私のお金ではないから使える時まで使おう』というのが与党の予算マインドではないか。大韓民国の政党なのか疑われる」と主張した。韓国党政策委関係者は「国家の蔵はいくら使っても尽きないものではないが、財政赤字の対策なしに総選挙向け現金散布政策を乱発している」と批判した。