サムスン重工業が建造したLNG運搬船。[写真 サムスン重工業]
現代重工業がクヌーセンに引き渡したLNG運搬船、[写真 韓国造船海洋]
英国の造船・海運分析機関クラークソンリサーチが12日に明らかにしたところによると、韓国造船業界は先月、全世界の船舶発注量150万CGT(標準貨物船換算トン)のうち129万CGTを受注した。前年同期より324%増加した。月間受注量が100万CGTを超えるのは今年に入り初めてだ。受注額は前年同期より287%増加した26億ドルでやはり月間最高を記録した。
韓国は1~10月の累積受注量でも695万CGTを記録し、中国の611万CGTを抜いて再び1位に上った。受注額では159億ドルで中国の136億ドルと格差をさらに広げ3カ月連続1位となった。
韓国はLNG運搬船など高付加価値船種を主力に受注しており、受注額では8月から1位を記録していたが受注量では中国に押されていた。2カ月ぶりに1位を奪還し、受注額・受注量ともに1位に上った。
1~10月の累計基準で韓国はLNG運搬船35隻のうち32隻、超大型原油運搬船(VLCC)21隻のうち13隻、超大型コンテナ船26隻のうち16隻などを受注した。特に高付加価値のLNG船で圧倒的優位を見せた。韓国が受注できないケースはほとんどが中国・日本が発注したものだった。
造船業界関係者は「今後も大型LNGプロジェクトと国際環境規制施行にともなう親環境船舶の発注などで韓国の受注実績はさらに改善されるだろう」と話した。
造船3社は今年末に予定された高付加価値LNG運搬船発注に期待をかけている。カタールとモザンビークのLNGプロジェクトなどだ。NH投資証券アナリストのチェ・ジンミョン氏は「カタールは40~60隻、モザンビークは15~16隻を発注するものとみられる。潜在需要まで合わせれば最大100隻以上になるだろう。LNG運搬船は1隻当たり2億ドル(約2000億ウォン)に達するだけに最大20兆ウォンになるだろう」と話した。
1月に訪韓したカタールのサード・アルカービ・エネルギー相は「LNG運搬船60隻を発注する計画がある」と明らかにした。これに先立ちカタールは2004年から4年間にLNG運搬船45隻を発注し、現代重工業、大宇造船海洋、サムスン重工業の韓国造船大手3社がすべて受注した。価格は1隻当たり2億ドル以上だった。
だが発注は一度にあふれないという見方もある。業界関係者は「4年にわたり45隻を発注しただけに今回のカタールのプロジェクトもそうなる可能性が大きい」と予想する。
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