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<プレミア12>「負けていれば納得しがたい」…4年前の悪夢を思い出させた日本人審判の誤審

ⓒ ISPLUS/中央日報日本語版
「いくら誤審も競技の一部とはいえ、負けていれば気分が悪かったはず」(代表投手の李映河)。

2019世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12スーパーラウンドの開始から判定をめぐる問題が生じた。日本人主審がよりによって韓国に不利となる誤審をした。ビデオリプレーではっきりと表れた米国捕手のノータッチにもかかわらず、韓国走者のアウト判定は覆らなかった。

韓国は11日、東京ドームで米国とスーパーラウンド初戦を行った。1回、金宰煥(キム・ジェファン)の先制3ランで早くから3-0とリードし、3回にも金河成(キム・ハソン)の安打で一死一塁とした場面で李政厚(イ・ジョンフ)が右中間に二塁打を放った。李政厚の長打で俊足の金河成がホームまで走り、韓国は追加点を挙げたかと思われた。


米国の捕手エリック・クラッツは膝でホームプレートをブロックし、金河成はスライディングをしながら左手でホームベースにタッチした。一方、クラッツは金河成の体にタッチをしていないように見えた。しかし日本人の嶋田哲也主審(52)はアウトを宣言した。嶋田主審は1999年から日本プロ野球の審判を務めてきた21年目のベテランだ。

スライディング後にすぐに立ち上がってまたホームベースを踏んだ金河成は納得できない表情でセーフを主張した。金卿文(キム・ギョンムン)監督が直ちに出てきてビデオ判定を要請した。東京ドームの電光掲示板とテレビ中継にリプレーされた画面を見ると、捕手のクラッツは金河成の体のどこにもタッチしていなかった。

十分に結果が分かる場面が出ているにもかかわらず、ビデオ判定時間は予想より長かった。そして結果を確認した嶋田主審は判定を覆すことなくアウト判定を維持した。電光掲示板の画面を見てセーフを確信していた韓国ベンチは納得できず、金河成はあきれる表情を見せた。すると嶋田主審はむしろ金河成の方に近づいて警告のジェスチャーを見せた。金監督が審判と選手を落ち着かせてようやく事態は収拾されたが、韓国ベンチの雰囲気はしばらく良くなかった。

幸い、韓国は誤審で失った1点がなくても5-1で勝利した。とはいえ、すでに発生した不合理な状況はなかったことにはならない。金河成は試合後、当時の状況について「捕手がタッチをしていないのは確実」と強調し「ひょっとしてベースに触れていないのではと思って戻ってベースを踏んだのも自分が先だったが、ビデオ判定ではその部分は出ず、そのままアウトと判定された」と吐露した。続いて「正直、当惑した。しかしそれも審判の能力なのでやむを得ない」とし「とにかく試合は終わって後戻りはできないのでもう気分は悪くない」と話した。

しかし他の選手たちが見ても判定の結果が正しくなかったのは事実だ。最初のアウト判定は審判の瞬間的なミスであるとしても、ビデオ判定で明確に表れている状況まで正さないのは多分に意図的と疑うしかない。日本で開催される大会で日本人の主審が、よりによって韓国の選手に与えた不利益であるだけになおさらだ。

二番手投手として出場した李映河は「選手全員がベンチでセーフだと考えた。もし負けていれば本当に気分が悪かったはず」とし「我々の立場では当然納得しがたいが、最善を尽くして良い結果を得ることができた」と話した。金卿文監督は試合後、「当然ビデオ判定を要請しなければいけない場面だった」とし「結果は残念だが、潔く認めるのがよいと考える」と言葉を控えた。

韓国がこうした判定に敏感になるしかない理由がある。4年前に開催された最初のプレミア12でも過度に日本代表チーム中心に進行される日程のため苦労したからだ。当時、韓国KBOは2020年東京オリンピック(五輪)での野球復活に向けて主導的に大会を準備する日本に積極的に協力したが、むしろ日本は「日本の、日本による、日本のための」大会運営をし、絶えず論議を呼んだ。

ひとまず大会最高のビッグマッチとなる韓日戦を開幕戦とし、この試合だけを札幌でする日程を組んだ。さらに試合前日に札幌ドームでプロサッカーの試合日程が決まっていたため、韓国選手は別のチーム室内練習場で最初で最後の公式練習をしなければならなかった。一方、日本は札幌ドームをホーム球場とする日本ハム所属の大谷翔平(現LAエンゼルス)を早くから先発投手で決めて準備させた。野球関係者の間で「日本が大谷のために意図的に札幌を開幕戦の場所に選択したのでは」という合理的な疑いが出てきた理由だ。

さらに韓国選手団は札幌で3泊4日後に台湾に移動して現地試合日程を消化した後、最後の夜の試合を終えた翌日朝に準決勝が行われる東京に移動しなければならなかった。日本選手が余裕を持って午後の飛行機で東京に向かったのとは対照的だった。何よりも日本が決勝に進出すれば無条件に一日休んで試合をする日程のため批判が出てきた。韓国が準決勝で日本に劇的に勝って決勝に進出したが、敗れていれば不快な不利益だった。

日本は最初の大会で出てきた公平性をめぐる声を意識したのか、第2回大会の今年は自国でのスーパーラウンド初戦を東京ドームではなく千葉のZOZOマリンスタジアムで行った。東京ドームでの公式開幕戦は韓国-米国戦だった。また興行性が高い韓国戦をすべて午後7時開始とし、韓国選手のコンディション調整も以前より楽になった。日本野球機構の関係者は「日本代表だけがずっと東京ドームで試合をすれば不公平だと考え、日本も初日に千葉で1試合をして移動する日程を組んだと聞いている」と話した。

しかし移動距離が長く球場が開放型の千葉で同じように1試合ずつするとしても、そのゲームの重量感まで公平であるとはいえない。日本はスーパーラウンド進出国のうち世界ランキングが最も低い豪州と対戦したが、韓国は2020東京オリンピック(五輪)本大会進出のために必ず勝たなければいけない「難敵」台湾と千葉で試合をする。

何よりも本当に不公平な状況は米国との試合で発生した。韓国がすでに3-0とリードして得点を追加しようとする時点で、日本は豪州に0-2とリードされていた。問題の場面が正確に撮影されたビデオ判定でも覆らない誤審なら、故意でも問題で故意でなくても問題だ。韓国代表の好スタートに後味の悪い汚点が残った。



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