韓国の洪楠基（ホン・ナムギ）副首相兼企画財政部長官が２８日、「我々の経済は対内外環境の不確実性が拡大している厳しい状況」とし「厳しい経済に一日も早く力になるためには来年の予算案が必ず法定期限内に通過しなければいけない」と述べた。

洪副首相はこの日、国会予算決算特別委員会で来年度の予算案について説明しながら、法定期限内に通過するよう理解と協力を求めた。来年度予算案の法定期限は１２月２日。

洪副首相は「グローバル景気が予想以上のペースで減速し、対外依存度が高い韓国経済も輸出と投資の不振が続いている」とし「来年度予算案は最大限に拡張的基調で編成した。対内外のリスク要因や我々の経済の構造的問題を勘案すると、来年度の拡張的財政運用は選択でなく必須だ」と強調した。


洪副首相は、来年の歳入が厳しい状況で拡張財政は一時的に国家債務を増大させる問題はあるが、韓国の財政はこの状況に積極的に対応する余力が十分にある、と評価した。洪副首相は「現在の支出拡大は未来のより大きな費用を防ぐ積極的な投資という概念」とし「最近の財政拡大は需要拡大だけでなく供給の側面で生産性の向上を導き、中長期的な成長に寄与するという財政政策に対する新たな視点もある」と述べた。

洪副首相は今年度比９．３％増の５１３兆５０００億ウォン（約約４７兆７０００万円）とした来年度予算案について過去１０年間で最大幅の拡大と伝え、▼革新成長の加速化▼経済活力の向上▼包容国家の基盤強化▼国民の便宜・安全－－の４つの方向に重点を置いたと説明した。

特に景気下方リスクを乗り越えて未来の成長動力を拡充するために産業分野を２７．５％（１８．８兆ウォン→２３．９兆ウォン）、研究・開発（Ｒ＆Ｄ）投資を１７．３％（２０．５兆ウォン→２４．１兆ウォン）増やすなど、２つの分野に焦点を合わせたと述べた。また、国民が実感できるよう生活の質を改善し、脆弱階層の生活を支えるために福祉・雇用分野を１２．８％（１６１兆ウォン→１８１．６兆ウォン）、環境分野を１９．３％（７．４兆ウォン→８．８兆ウォン）拡大したと説明した。