18日に駐韓米国大使官邸の塀を乗り越える侵入事件が韓米関係にまた別の悪材料として登場した。ハリス駐韓米国大使は翌日「韓国警察に感謝する」とツイートしたが、米国務省報道官は19日、「強い懸念を表明する」として事実上韓国政府に抗議したためだ。奇しくも国務省は同日ハワイで22~24日に開かれる2度目の在韓米軍防衛費分担金会議開催を知らせる報道資料を出した。異例にもトランプ大統領が望んでいるのは韓国の「より多くの寄与」と釘を刺した内容まで盛り込んだ。大使官邸侵入事件が防衛費分担交渉にも波紋を及ぼしかねないとの懸念が出ている。
米国務省報道官はこの日、韓国大学生進歩連合所属の20人が駐韓米国大使官邸に侵入したことと関連し、「韓国人約20人が駐韓米国大使官邸内に違法侵入し、官邸建物への強制進入も試みたという事実を確認する。これが14カ月ぶりの大使官邸不法侵入2度目の事例という点に注目し強く懸念する」と明らかにした。続けて「われわれは大韓民国にすべての外交公館に対する保護努力を強化することを促す」とした。「すべての外交公館に対する保護」を指摘したのは外国公館の保護義務を規定したウィーン条約を韓国政府に想起させたもので、強い抗議の意を意味すると評価される。
2015年3月にリッパート大使襲撃を体験した米国が今回の事案自体を敏感に考えているという観測も出ている。
ハリス大使は大学生が「防衛費分担金引き上げハリスは出ていけ」などのスローガンを叫びながら官邸に無断侵入した後、ツイッターに「対処をしっかりしてくれた大使館警備隊とソウル地方警察庁に感謝のあいさつをさしあげる。ソウル中心部で13カ月ぶり2度目に起きた事件で、デモ隊が無理に私の家に入ってこようとした」と書き込んだ。続けて「19人が逮捕され(飼っている)猫たちは無事だ。警察庁にも感謝する」とした。
ワシントンポストなど米国メディアは2回目の防衛費交渉を控えて事件が起きた点に注目した。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「議論が多い交渉直前、韓米関係が特に緊張した瞬間に侵入事件が起きた」と報道した。ワシントンポストも「この数カ月間韓国を北朝鮮から防衛するための在韓米軍駐留維持費用は緊張の地点になってきた。特にトランプ大統領が2月の閣議で韓国を防衛するのに50億ドルかかるのに彼らは5億ドルしか負担しないと不正確に発言してから」とした。
国務省は防衛費交渉関連の報道資料で米国側の立場を細かく説明した。まず「韓米同盟は地域の平和と安定に強力で必須なものであり、防衛費分担金協定(SMA)に限定されず韓国が韓米同盟に提供する相当な資源に対しありがたく思う」とした。その上で「大統領は韓国が公正な分担に向けさらに多く寄与することができ、しなければならないという点を明確にしてきた」と強調した。
「SMAに限定されない韓国の寄与」をめぐり、韓国側が強調する米国製武器購入を示したとの分析が出ている。青瓦台(チョンワデ、大統領府)によると文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月の韓米首脳会談でトランプ大統領に10年分の米国製武器購入内訳と今後3年間の武器購入計画を詳細に説明した。先月24~25日の第11回SMA会議でも韓国の交渉チームがこれを提示したという。国務省がトランプ大統領の要求は「さらに多くの寄与」と公言したのは、「武器購入と防衛費分担金引き上げは別個なので、もっと多く出せ」という本音を直接的に見せたという解釈が出ている。
国務省はまた「米国の全地球的な駐留費用は米国納税者だけの負担になってはならず、利益を得る他の同盟・パートナーはこれを公正に分担すべき責任がある」とした。何よりも米国はSMAの性格を「韓国を防衛するための費用」と規定し、在韓米軍駐留により米国が得る軍事的・国際政治的効果を無視した。
民主主義防衛財団のデビッド・マクスウェル専任研究員は「韓国で反米デモは継続してあったが、今回はハリス大使の官邸に侵入した点と、50億ドルの防衛費分担要求反対を掲げたという2つの点が注目される。重大局面で同盟関係が損なわれないよう韓米が防衛費交渉に賢明な妥協点を見いだすことが重要だ」と指摘した。
一方、検察は20日にソウル地方警察庁が暴力行為などの処罰に対する法律違反(共同住居侵入)と公務執行妨害などの容疑で拘束令状を申請した韓国大学生進歩連合所属大学生9人のうち7人に対する拘束令状を請求したと明らかにした。
米国務省報道官はこの日、韓国大学生進歩連合所属の20人が駐韓米国大使官邸に侵入したことと関連し、「韓国人約20人が駐韓米国大使官邸内に違法侵入し、官邸建物への強制進入も試みたという事実を確認する。これが14カ月ぶりの大使官邸不法侵入2度目の事例という点に注目し強く懸念する」と明らかにした。続けて「われわれは大韓民国にすべての外交公館に対する保護努力を強化することを促す」とした。「すべての外交公館に対する保護」を指摘したのは外国公館の保護義務を規定したウィーン条約を韓国政府に想起させたもので、強い抗議の意を意味すると評価される。
2015年3月にリッパート大使襲撃を体験した米国が今回の事案自体を敏感に考えているという観測も出ている。
ハリス大使は大学生が「防衛費分担金引き上げハリスは出ていけ」などのスローガンを叫びながら官邸に無断侵入した後、ツイッターに「対処をしっかりしてくれた大使館警備隊とソウル地方警察庁に感謝のあいさつをさしあげる。ソウル中心部で13カ月ぶり2度目に起きた事件で、デモ隊が無理に私の家に入ってこようとした」と書き込んだ。続けて「19人が逮捕され(飼っている)猫たちは無事だ。警察庁にも感謝する」とした。
ワシントンポストなど米国メディアは2回目の防衛費交渉を控えて事件が起きた点に注目した。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「議論が多い交渉直前、韓米関係が特に緊張した瞬間に侵入事件が起きた」と報道した。ワシントンポストも「この数カ月間韓国を北朝鮮から防衛するための在韓米軍駐留維持費用は緊張の地点になってきた。特にトランプ大統領が2月の閣議で韓国を防衛するのに50億ドルかかるのに彼らは5億ドルしか負担しないと不正確に発言してから」とした。
国務省は防衛費交渉関連の報道資料で米国側の立場を細かく説明した。まず「韓米同盟は地域の平和と安定に強力で必須なものであり、防衛費分担金協定(SMA)に限定されず韓国が韓米同盟に提供する相当な資源に対しありがたく思う」とした。その上で「大統領は韓国が公正な分担に向けさらに多く寄与することができ、しなければならないという点を明確にしてきた」と強調した。
「SMAに限定されない韓国の寄与」をめぐり、韓国側が強調する米国製武器購入を示したとの分析が出ている。青瓦台(チョンワデ、大統領府)によると文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月の韓米首脳会談でトランプ大統領に10年分の米国製武器購入内訳と今後3年間の武器購入計画を詳細に説明した。先月24~25日の第11回SMA会議でも韓国の交渉チームがこれを提示したという。国務省がトランプ大統領の要求は「さらに多くの寄与」と公言したのは、「武器購入と防衛費分担金引き上げは別個なので、もっと多く出せ」という本音を直接的に見せたという解釈が出ている。
国務省はまた「米国の全地球的な駐留費用は米国納税者だけの負担になってはならず、利益を得る他の同盟・パートナーはこれを公正に分担すべき責任がある」とした。何よりも米国はSMAの性格を「韓国を防衛するための費用」と規定し、在韓米軍駐留により米国が得る軍事的・国際政治的効果を無視した。
民主主義防衛財団のデビッド・マクスウェル専任研究員は「韓国で反米デモは継続してあったが、今回はハリス大使の官邸に侵入した点と、50億ドルの防衛費分担要求反対を掲げたという2つの点が注目される。重大局面で同盟関係が損なわれないよう韓米が防衛費交渉に賢明な妥協点を見いだすことが重要だ」と指摘した。
一方、検察は20日にソウル地方警察庁が暴力行為などの処罰に対する法律違反(共同住居侵入)と公務執行妨害などの容疑で拘束令状を申請した韓国大学生進歩連合所属大学生9人のうち7人に対する拘束令状を請求したと明らかにした。
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