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<サッカー>孫興民が行く金日成競技場には銃を持った軍人がいる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2017年4月、平壌(ピョンヤン)の金日成競技場で北朝鮮と対戦した韓国女子代表。[中央フォト]

2017年4月7日、平壌金日成競技場で行われた南北女子サッカー試合の途中、太極旗を持って選手を応援する韓国側関係者を北朝鮮の軍人が見ている。[中央フォト]

2017年4月7日、平壌金日成競技場で行われた韓国-北朝鮮戦で、北朝鮮選手のPKを韓国GKキム・ジョンミが防ぐ過程でけがをすると、両チームの選手間でもみ合いになった。[中央フォト]

「入り口に銃を持った軍人が立っていた。私たちと目も合わさずマネキンのようだった」。

2年前、北朝鮮平壌(ピョンヤン)で試合をしたサッカー韓国女子代表のMFイ・ミナ(28、INAC神戸)の言葉だ。選手が入場する前に待つ「トンネル」の中で見た光景という。

サッカー韓国男子代表は15日午後5時30分、平壌の金日成(キム・イルソン)競技場で北朝鮮と2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選第3戦を行う。男子サッカーの平壌遠征は1990年の統一サッカー以来29年ぶりとなる。これに先立ち女子代表が2017年4月7日、金日成競技場で北朝鮮とアジアカップの予選を行ったことがある。当時、イ・ミナが見たトンネルを孫興民(ソン・フンミン、27、トッテナム)も通過すると予想される。


ソウルを出発して直航路や陸路を利用すれば平壌まで2、3時間で到着する。北朝鮮はまだ移動経路に言及していない。現在のところ、韓国男子代表チームが13日に中国北京で1泊してビザを受け、14日から2泊3日の日程で北朝鮮を訪問する可能性が高い。

イ・ミナは8日、中央日報の電話インタビューで「女子代表も2年前に中国を経由した。中国のホテルでウェイトトレーニングをし、試合の2日前に北朝鮮入りした。飛行機が遅れて試合前日に最初の練習ができた。帰りの飛行機も遅れた」と伝えた。

北朝鮮のホテルには盗聴装置があるという話がある。イ・ミナは「ひょっとしてと思って独り言で『タオルをください』と叫んでみた。偶然かどうかは分からないが、5分後に清掃する方がノックしてタオルを渡しにきた」と話した。当時、女子代表は在中韓国大使館に携帯電話を預けて北朝鮮入りした。練習と試合のほかは外出できず、ホテルの周辺でタブレットPCで数枚の写真を撮影した。

女子代表は1-1で引き分けて2019女子W杯1次予選を通過した。北朝鮮は脱落した。イ・ミナは「サッカーではなく戦争だった。W杯のチケットがかかっていたので必死にプレーした」と振り返った。当時、ある北朝鮮選手が「殺していこう」と声をかけた。すると池笑然(チ・ソヨン、チェルシー)が「私たちも殺していこう」と返すほど殺伐とした雰囲気だったという。

金日成競技場は「アウェーチームの墓」だ。北朝鮮男子サッカーは国際サッカー連盟(FIFA)ランキング113位にすぎないが、2005年にイランに敗れて以来14年間ここで負けたことがない。ここでサウジアラビアと日本も苦汁を嘗めた。約5万人の観客の情熱的な応援と群舞がアウェー選手を圧倒する。天然芝でなく人工芝である点も相手選手に負担を与える。

イ・ミナは「私たちが競技場に出て行く時は静かだったが、北朝鮮選手が出てくると声援がすごかった。人工芝は長くて硬かった」とし「精神力が重要になる。韓国の男子選手は経験が多い。技術も北朝鮮を上回るので十分に勝てると思う」と話した。

北朝鮮戦に先立ち、韓国は10日午後8時に華城(ファソン)総合競技タウン主競技場でスリランカと2次予選第2戦を払う。8日に坡州(パジュ)サッカー代表チームトレーニングセンターで会ったFW黄儀助(ファン・ウイジョ、27、ボルドー)は「(平壌遠征は)当然、特殊性がある。しかしW杯に行く過程の一つ」と語った。U-16(16歳以下)代表時代に北朝鮮を相手にハットトリックを達成したFW黄喜燦(ファン・ヒチャン、23、ザルツブルク)は「当時、北朝鮮はとても強くて激しかった」と振り返った。



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