北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、先月、米国のドナルド・トランプ大統領に非公開親書を送り、3回目の米朝首脳会談と平壌(ピョンヤン)に招待する意思を伝えたと複数の外交消息筋が15日、伝えた。
匿名を求めたこの消息筋は「光復節(解放記念日)が含まれた先月第3週に金委員長がトランプ大統領に親書を伝達した」とし「その前週の9日にトランプ大統領が公開した親書とは別のもので、一種の招請状の性格を持つ」と話した。
トランプ大統領は先月9日、記者団に「昨日(先月8日)、金委員長からの手渡し(hand-delivered)によって3ページ分の親書を受け取った」とし「親書はとても肯定的で(金委員長と)会うことになるだろう」と紹介していた。当時、トランプ大統領は「キム委員長は書簡で『韓米合同演習(先月11~20日)が終わればミサイルを撃たない』と言った。彼(金ム委員長)は試験が、『ウォーゲーム』が気に入らないと話した。私もそれが好きだったことはない。金を出したくないから」と付け加えた。
トランプ大統領が親書の内容を公開して1週間余りのうちに、金委員長が再びトランプ大統領に次の親書を送ったのは異例のことだ。
韓米合同演習に対する不満と米朝非核化交渉再開に対する金委員長の提案にトランプ大統領が前向きな信号を送ったことを受け、これをさらに具体化して「直取引」(トップダウン)を通したトランプ大統領の「決断」を求めようとする次元のものと読むことができる。
ただし、消息筋は「3回目の米朝首脳会談を平壌で開こうと提案したかどうか、あるいは3回目の首脳会談開催と平壌招待を個別に提案したかどうかは明確ではない」と伝えた。
トランプ大統領は先月25日、フランスで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)で、「先週(last week)、金委員長から親書を受け取った」と明らかにしたが、当時は2週間前(先月9日)に公開した書簡をトランプ大統領が勘違いしたと考える向きがあった。
元高位当局者は「6月30日のトランプ-金正恩板門店(パンムンジョム)会合以降、2カ月以上にわたり、両側が相手の機密を探るための探索戦を繰り広げたが、米国の『ビッグディール』と北朝鮮の『段階的・同時的解決法』が平行線をたどりながら考えの溝を埋められないとみるや、金委員長のほうから先に打って出たものとみられる」と話した。
専門家は金委員長が親書で再び「トップダウン方式によってまずは首脳会談」を提案したことに注目している。
今年2月のベトナム・ハノイでの2回目の米朝首脳会談当時、両者は非核化のやり方や範囲などをめぐり、実務交渉で調整が終わらないまま首脳会談に移って決裂した。その後、北朝鮮内部ではその衝撃波で混乱と粛清が相次ぎ、「これからは実務交渉で十分に石橋をたたいた後に首脳会談が開かれるだろう」という予想が支配的だった。6月30日、板門店会合で「先に実務交渉、後で首脳会談」を推進することにしたのも同じ脈絡だった。
それでも今回、金委員長が親書で首脳会談カードを再び切ったのは、自身が期限を決めて公表した「今年末」が迫って時間に追われているところに、実務次元の進展がないため、直取引を通した談判をしようという一種の「背水の陣」である可能性があるとの分析もある。
先月23日と31日、北朝鮮の李容浩(イ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務省第1外務次官がそれぞれマイク・ポンペオ国務長官を「米国外交の毒草」と称して、「我々(北朝鮮)の忍耐心をこれ以上試そうとしないほうがいいだろう」という談話を出したことも、金委員長が送った『首脳会談要求』の書簡に早く答えを出せという督促だったかもしれない。さらに崔善姫第1外務次官が今月9日に談話を出して「9月末の実務交渉復帰」を明らかにしたことも、結局はトランプ大統領を3回目の米朝首脳会談に引っ張り出すための誘引策であるかもしれないとの指摘もある。
現在としては、トランプ大統領が金委員長の親書に返信したかどうかについては確認されないでいる。
ただし、米高位当局者が、最近になって北朝鮮の体制安全保障を言及しているところに、トランプ大統領が今月10日(現地時間)、北朝鮮が刺々しく思っていたジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を更迭した後、「金正恩北朝鮮国務委員長と今年のある時点で会う」(12日)と明らかにしたことは、金委員長が注文した決断に対する「肯定的な回答」と解釈することができる。
だが、依然として「ビッグディール」を好む米政府実務陣と「新しい算法でないなら9月末の実務交渉が最後」(9日談話)という北朝鮮実務陣の瀬戸際戦術が激しく対抗している。
したがって3回目の米朝首脳会談の成否は米大統領選挙を控えたトランプ大統領の政治的得失計算、防衛費交渉などの韓米間異見調整、北朝鮮が出す新たなカードなどにより連動する高次方程式の様相を呈する見通しだ。
匿名を求めたこの消息筋は「光復節(解放記念日)が含まれた先月第3週に金委員長がトランプ大統領に親書を伝達した」とし「その前週の9日にトランプ大統領が公開した親書とは別のもので、一種の招請状の性格を持つ」と話した。
トランプ大統領は先月9日、記者団に「昨日(先月8日)、金委員長からの手渡し(hand-delivered)によって3ページ分の親書を受け取った」とし「親書はとても肯定的で(金委員長と)会うことになるだろう」と紹介していた。当時、トランプ大統領は「キム委員長は書簡で『韓米合同演習(先月11~20日)が終わればミサイルを撃たない』と言った。彼(金ム委員長)は試験が、『ウォーゲーム』が気に入らないと話した。私もそれが好きだったことはない。金を出したくないから」と付け加えた。
トランプ大統領が親書の内容を公開して1週間余りのうちに、金委員長が再びトランプ大統領に次の親書を送ったのは異例のことだ。
韓米合同演習に対する不満と米朝非核化交渉再開に対する金委員長の提案にトランプ大統領が前向きな信号を送ったことを受け、これをさらに具体化して「直取引」(トップダウン)を通したトランプ大統領の「決断」を求めようとする次元のものと読むことができる。
ただし、消息筋は「3回目の米朝首脳会談を平壌で開こうと提案したかどうか、あるいは3回目の首脳会談開催と平壌招待を個別に提案したかどうかは明確ではない」と伝えた。
トランプ大統領は先月25日、フランスで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)で、「先週(last week)、金委員長から親書を受け取った」と明らかにしたが、当時は2週間前(先月9日)に公開した書簡をトランプ大統領が勘違いしたと考える向きがあった。
元高位当局者は「6月30日のトランプ-金正恩板門店(パンムンジョム)会合以降、2カ月以上にわたり、両側が相手の機密を探るための探索戦を繰り広げたが、米国の『ビッグディール』と北朝鮮の『段階的・同時的解決法』が平行線をたどりながら考えの溝を埋められないとみるや、金委員長のほうから先に打って出たものとみられる」と話した。
専門家は金委員長が親書で再び「トップダウン方式によってまずは首脳会談」を提案したことに注目している。
今年2月のベトナム・ハノイでの2回目の米朝首脳会談当時、両者は非核化のやり方や範囲などをめぐり、実務交渉で調整が終わらないまま首脳会談に移って決裂した。その後、北朝鮮内部ではその衝撃波で混乱と粛清が相次ぎ、「これからは実務交渉で十分に石橋をたたいた後に首脳会談が開かれるだろう」という予想が支配的だった。6月30日、板門店会合で「先に実務交渉、後で首脳会談」を推進することにしたのも同じ脈絡だった。
それでも今回、金委員長が親書で首脳会談カードを再び切ったのは、自身が期限を決めて公表した「今年末」が迫って時間に追われているところに、実務次元の進展がないため、直取引を通した談判をしようという一種の「背水の陣」である可能性があるとの分析もある。
先月23日と31日、北朝鮮の李容浩(イ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務省第1外務次官がそれぞれマイク・ポンペオ国務長官を「米国外交の毒草」と称して、「我々(北朝鮮)の忍耐心をこれ以上試そうとしないほうがいいだろう」という談話を出したことも、金委員長が送った『首脳会談要求』の書簡に早く答えを出せという督促だったかもしれない。さらに崔善姫第1外務次官が今月9日に談話を出して「9月末の実務交渉復帰」を明らかにしたことも、結局はトランプ大統領を3回目の米朝首脳会談に引っ張り出すための誘引策であるかもしれないとの指摘もある。
現在としては、トランプ大統領が金委員長の親書に返信したかどうかについては確認されないでいる。
ただし、米高位当局者が、最近になって北朝鮮の体制安全保障を言及しているところに、トランプ大統領が今月10日(現地時間)、北朝鮮が刺々しく思っていたジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を更迭した後、「金正恩北朝鮮国務委員長と今年のある時点で会う」(12日)と明らかにしたことは、金委員長が注文した決断に対する「肯定的な回答」と解釈することができる。
だが、依然として「ビッグディール」を好む米政府実務陣と「新しい算法でないなら9月末の実務交渉が最後」(9日談話)という北朝鮮実務陣の瀬戸際戦術が激しく対抗している。
したがって3回目の米朝首脳会談の成否は米大統領選挙を控えたトランプ大統領の政治的得失計算、防衛費交渉などの韓米間異見調整、北朝鮮が出す新たなカードなどにより連動する高次方程式の様相を呈する見通しだ。
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