「学生がこのように自発的に怒りを表出するのは3年前に続いて2回目です」
ソウル大総学生会のト・ジョングン学生会長(23、物理天文学部15年度入学生)は先月28日、ろうそく集会の背景を説明しながらこう話した。社会問題に対して集まろうとすることもなく、集めることも難しいこのごろにおいて、大学生自ら行動に移したということに意味があるということだった。集会の名称は「第2次チョ・グク教授STOP!ソウル大人ろうそく集会」であり、学生会の推算では800人余りが集まった。個人が主管した1次集会とは違い、ソウル大総学生会が開催する行事だった。チョ・グク法務部長官候補の辞退を初めて公式化する場ということで社会的な関心も高かった。「誰かが祖国の未来を聞いたなら、目をあげて冠岳(クァナク)を見るようにさせろ」というソウル大の自負心が込められた詩句は、この日はあいにく重義的なメッセージになった(注:祖国とチョ・グクが韓国語では同じ発音となるため)。数十台の放送カメラと100人余りの取材陣、ユーチューバーまで、総学生会も「大型舞台」に緊張した。
彼らはなぜろうそくを手にしたのだろうか。それもソウル大同窓の先輩であり教授であるチョ・グク候補に対して。学生の主張は激しくも真剣で、純粋でありながら大人びていた。チョ氏の法務部長官資格を、586(現在50歳代で、80年代に民主化運動に参加した、60年代に生まれの世代)先輩に対する失望感を、20代の青春の怒りと無力感を滔々と、そして明瞭に語った。韓国最高大学の学生は怒り、挫折していた。トさんは集会で「法律をよく知っている法学者であり、平等を叫んできた知識人であり、法の網をうまくかいくぐって社会的地位を相続するために最善を尽くしてきたチョ・グク教授が法務部長官になることは、公正と正義という価値を完全に裏切ること」と話した。
--学生たちが怒りを覚えた理由は。
「公正性という部分での問題意識だ。論文第1著者と奨学金は、チョ・グク候補の関与でなければ娘の短期間の相当な寄与や担当教授の善意であるはずだが、2つとも納得しがたい」
--辞退を求めるろうそく集会の決定は容易ではなかったと思うが。
「5年間大学に通いながら学生が自発的に動いたのを見るのはこれで2回目だ。3年前、崔順実(チェ・スンシル)氏のタブレットPCが公開された時が初めてだった。1980年代は社会的に絶対悪があった時代だと考えるが、今は学生が追求する価値が違う。そのような状況で共通して公正で正義のある社会に共感したのだと考える。今回もその地点から意見を表出する。辞退を要求するか、釈明を要求するかをめぐり、議論しながら多数決で決めた。『釈明する機会がなかったわけでもなく、釈明するとしても今明らかになった事実だけでも学生の怒りの水準は辞退要求が合っている』として決めた」
現在、ソウル大総学生会は非運動圏に分類される。今回の集会で、学生会の保守的な政派性が反映されたという批判も出てきた。学生会長個人の履歴と高校時期の論文も議論になり、トさんが説明資料を出すこともした。この過程を見守ったイム・ジヒョン工大学生会長(24)は「私も運営委として賛成票を入れた。個人の政治指向を離れて多くの共感を得ている問題だ」と説明した。トさんは「今の学生会を386世代の時と同じように見ている気がする。以前のように(学生会が先に立って)やったら大変なことになりかねない」と話した。
--高校時期の論文はどのように公開されたか。
「私の名前は珍しく、同じ名前の人はほとんどいない。インターネットで検索すればすべて出てくる。ところで『フレーミング』をして批判する方々がおられるようだ。陣営論理に引っ張っていこうとする意図だと考える。私はやましいところはないので大丈夫だが、私の彼女をSNSで攻撃したり周辺の人にまで被害を与えたりするのは問題があると考える。論文を一緒に書いた友人と先生に申し訳なく思った」
--チョ・グク氏の娘も同じ考えではないだろうか。
「人間的にそうかもしれないとは考える。だが、学生が受け入れるには、事案の程度が到底納得することができない水準だ。公的な批判と個人的なものは区分するべきだと考える。私もそのようにして臨んでいる」
--チョ・グク辞退要求を「文在寅(ムン・ジェイン)反対」と見る向きもある。
「明確に区分している。政府政策にまで踏み込むような主張はしないよう気をつけている。学生の政府に対する評価は肯定から否定までさまざまだ。共通の問題意識は候補をめぐるものだ。そこに集中し、その枠を出たり薄められたりしないようにしている」
--これに先立ち、反日問題や『竹槍歌』等に対して声を出したか。
「学生会が意見を受けたり議論したりしたことはない。学校外の事案に意見を出すのは容易なことではない。今回は候補がソウル大教授であるということが大きかったし、学生からも適切ではないという表現が多くあり総学生会がこれを反映した」
--ポータルで検索戦も広がっているが。
「2つのうちどの意見であっても、リアルタイム検索語に入れること自体を肯定的に見る学生は多くないと考える。盲目的な意思表明にすぎず、生産的ではない。個人の政治行為ではあるかもしれないが、それを見て『多くの人がこう思っているんだ』と思うほど、本質的に受け入れてはいないと思う」
ソウル大生はなぜ教授に対してろうそくを持ったのか(2)
ソウル大総学生会のト・ジョングン学生会長(23、物理天文学部15年度入学生)は先月28日、ろうそく集会の背景を説明しながらこう話した。社会問題に対して集まろうとすることもなく、集めることも難しいこのごろにおいて、大学生自ら行動に移したということに意味があるということだった。集会の名称は「第2次チョ・グク教授STOP!ソウル大人ろうそく集会」であり、学生会の推算では800人余りが集まった。個人が主管した1次集会とは違い、ソウル大総学生会が開催する行事だった。チョ・グク法務部長官候補の辞退を初めて公式化する場ということで社会的な関心も高かった。「誰かが祖国の未来を聞いたなら、目をあげて冠岳(クァナク)を見るようにさせろ」というソウル大の自負心が込められた詩句は、この日はあいにく重義的なメッセージになった(注:祖国とチョ・グクが韓国語では同じ発音となるため)。数十台の放送カメラと100人余りの取材陣、ユーチューバーまで、総学生会も「大型舞台」に緊張した。
彼らはなぜろうそくを手にしたのだろうか。それもソウル大同窓の先輩であり教授であるチョ・グク候補に対して。学生の主張は激しくも真剣で、純粋でありながら大人びていた。チョ氏の法務部長官資格を、586(現在50歳代で、80年代に民主化運動に参加した、60年代に生まれの世代)先輩に対する失望感を、20代の青春の怒りと無力感を滔々と、そして明瞭に語った。韓国最高大学の学生は怒り、挫折していた。トさんは集会で「法律をよく知っている法学者であり、平等を叫んできた知識人であり、法の網をうまくかいくぐって社会的地位を相続するために最善を尽くしてきたチョ・グク教授が法務部長官になることは、公正と正義という価値を完全に裏切ること」と話した。
--学生たちが怒りを覚えた理由は。
「公正性という部分での問題意識だ。論文第1著者と奨学金は、チョ・グク候補の関与でなければ娘の短期間の相当な寄与や担当教授の善意であるはずだが、2つとも納得しがたい」
--辞退を求めるろうそく集会の決定は容易ではなかったと思うが。
「5年間大学に通いながら学生が自発的に動いたのを見るのはこれで2回目だ。3年前、崔順実(チェ・スンシル)氏のタブレットPCが公開された時が初めてだった。1980年代は社会的に絶対悪があった時代だと考えるが、今は学生が追求する価値が違う。そのような状況で共通して公正で正義のある社会に共感したのだと考える。今回もその地点から意見を表出する。辞退を要求するか、釈明を要求するかをめぐり、議論しながら多数決で決めた。『釈明する機会がなかったわけでもなく、釈明するとしても今明らかになった事実だけでも学生の怒りの水準は辞退要求が合っている』として決めた」
現在、ソウル大総学生会は非運動圏に分類される。今回の集会で、学生会の保守的な政派性が反映されたという批判も出てきた。学生会長個人の履歴と高校時期の論文も議論になり、トさんが説明資料を出すこともした。この過程を見守ったイム・ジヒョン工大学生会長(24)は「私も運営委として賛成票を入れた。個人の政治指向を離れて多くの共感を得ている問題だ」と説明した。トさんは「今の学生会を386世代の時と同じように見ている気がする。以前のように(学生会が先に立って)やったら大変なことになりかねない」と話した。
--高校時期の論文はどのように公開されたか。
「私の名前は珍しく、同じ名前の人はほとんどいない。インターネットで検索すればすべて出てくる。ところで『フレーミング』をして批判する方々がおられるようだ。陣営論理に引っ張っていこうとする意図だと考える。私はやましいところはないので大丈夫だが、私の彼女をSNSで攻撃したり周辺の人にまで被害を与えたりするのは問題があると考える。論文を一緒に書いた友人と先生に申し訳なく思った」
--チョ・グク氏の娘も同じ考えではないだろうか。
「人間的にそうかもしれないとは考える。だが、学生が受け入れるには、事案の程度が到底納得することができない水準だ。公的な批判と個人的なものは区分するべきだと考える。私もそのようにして臨んでいる」
--チョ・グク辞退要求を「文在寅(ムン・ジェイン)反対」と見る向きもある。
「明確に区分している。政府政策にまで踏み込むような主張はしないよう気をつけている。学生の政府に対する評価は肯定から否定までさまざまだ。共通の問題意識は候補をめぐるものだ。そこに集中し、その枠を出たり薄められたりしないようにしている」
--これに先立ち、反日問題や『竹槍歌』等に対して声を出したか。
「学生会が意見を受けたり議論したりしたことはない。学校外の事案に意見を出すのは容易なことではない。今回は候補がソウル大教授であるということが大きかったし、学生からも適切ではないという表現が多くあり総学生会がこれを反映した」
--ポータルで検索戦も広がっているが。
「2つのうちどの意見であっても、リアルタイム検索語に入れること自体を肯定的に見る学生は多くないと考える。盲目的な意思表明にすぎず、生産的ではない。個人の政治行為ではあるかもしれないが、それを見て『多くの人がこう思っているんだ』と思うほど、本質的に受け入れてはいないと思う」
ソウル大生はなぜ教授に対してろうそくを持ったのか(2)
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