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NATO・日本でなく韓国との合同軍事演習ばかり問題視するトランプ大統領、なぜ?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

トランプ米大統領

米国は地球村の各地で同盟国・友好国と合同軍事演習をしている。ところがトランプ大統領は特に韓米合同軍事演習ばかりを批判する。昨年6月のシンガポール米朝首脳会談直後に合同軍事演習を「非常に挑発的」と批判し、今月25日(現地時間)のフランスでの日米首脳会談では「完全な浪費」と語った。

トランプ大統領の狙いは安全保障費用を十分に受けることだ。「米国は世界のカモではない」(2018年12月)、「NATO(北大西洋条約機構)加盟国がより多くの分担金を支出することを望む」(今年4月)と述べ、同盟に圧力を加えている。峨山政策研究院のチャ・ドゥヒョン客員研究委員は27日、「トランプ大統領が防衛費分担金をめぐり韓国をはじめ、日本、ドイツ、サウジアラビア、NATOに不平を言うが、合同軍事演習は韓国ばかりを指摘している」と述べた。トランプ大統領のツイッターと米ホワイトハウスのサイトを検索した結果、「戦争ゲーム(war games)」という表現など合同軍事演習への言及は韓国関連だけで見られた。

ところがトランプ大統領が問題にする韓米合同軍事演習は今年に入って大幅に縮小された。大規模な野外機動訓練(FTX)はコンピューターシミュレーションで進める指揮所演習(CPX)に変わった。その代わり米国はほかの合同軍事演習は増やしている。米陸軍は26日、日本陸上自衛隊と「オリエントシールド」を始めた。年初に米本土と海外米軍基地の増援兵力を受けて前方に送る戦時増援演習(RSOI)を実施する。米国は先月、豪州で行われた多国籍合同軍事演習「タリスマン・セーバー」に原子力空母とステルス戦闘機を派遣した。昨年10-11月には冷戦後では最大規模となるNATOとの合同軍事演習「トライデント・ジャンクチャー」を実施した。


トランプ大統領はなぜ韓米合同軍事演習ばかりを問題にするのか。チャ・ドゥヒョン委員は「トランプ大統領にとって韓米合同軍事演習の印象が強烈だったのかもしれない」と述べた。トランプ大統領の執権直後の2017年に北朝鮮の核・ミサイル挑発が強まり、韓米合同軍事演習もピークになると、さまざまな戦略資産が韓国を出入りした。ナム・ジュホン京畿大名誉教授は「トランプ大統領の合同軍事演習発言は韓国には『防衛費分担金圧力』、北には『核放棄に対するニンジン』という2つのメッセージを込めている」とし「合同軍事演習を強調し、核を放棄する場合の魅力を注入している」と分析した。

トランプ大統領は26日(現地時間)、マクロン仏大統領と共同記者会見をしながら「北朝鮮の鉄道」に言及したが、これも膠着状態の米朝非核化交渉に突破口を開くため政治的に投げかけた言葉という見方が多い。トランプ大統領はイランに関する質問で「イランは潜在力がある国」と答えた後、「北朝鮮もそうだ。金正恩(キム・ジョンウン)委員長は大変な潜在力がある国を持っている。中国とロシア、韓国の間に(北朝鮮が)あるが、航空便を利用して韓国に行く方法以外に鉄道などで北朝鮮を通過していく方法がある」と話した。対北朝鮮制裁対象の「北朝鮮鉄道」をあえて強調したのだ。

この日、トランプ大統領の「北朝鮮鉄道」発言はやや意外という評価だ。対北朝鮮制裁のため現在の状況では不可能であるからだ。昨年、南北が北朝鮮地域の鉄道実態を調査することにし、昨年8月に韓国側の専門家と列車を北朝鮮に送ろうとしたが、国連軍司令部がこれを認めなかった背景だ。

国家安保戦略研究院のチェ・ヨンファン安保戦略研究室長は「トランプ大統領の発言はすぐに鉄道を利用して行き来するという意味とみるより、交渉が始まれば制裁の解除または猶予が必須の鉄道現代化事業問題も議論できるという一種の誘引策ではないだろうか」と述べた。



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