11日に韓国をめぐり米国と北朝鮮でおかしな場面が演出された。まずトランプ米大統領。 彼は金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長から受け取った親書を公開し、この日始まった韓米合同演習(連合指揮所演習)を攻撃した。これに続いて北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国局長は韓国政府に向け低俗な表現を使って激しく非難した。韓国が米国と北朝鮮の双方から同時に非難される前例のない状況が起きたのだ。
トランプ米大統領は10日、自身のツイッターに「金正恩国務委員長が親書で非常に丁重に『韓米合同演習が終わり次第会って交渉したい』と話した」とし米朝会談に期待感を示した。その上で韓米合同演習を「ばかげており費用が多くかかる訓練」と直接的に非難した。同盟国である韓国には「演習費用まで出せ」と請求書を飛ばしておきながら金委員長の演習に対する不平には相槌を打ったのだ。前日「(親書で)金委員長は他方(韓国)が米国とともにする『ウォーゲーム』をありがたがらなかった。私も決して好きでなく、楽しんだこともない」とした発言から一歩踏み込んで北朝鮮の主張を擁護するような論理を展開したという分析が出ている。トランプ大統領は最近の相次ぐ短距離ミサイル発射で武力示威に乗り出している金委員長には「丁重な手紙を送った」と話した。
◇「トランプ大統領、同盟後回しの危険な発想」
これに呼応するように北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国局長は11日に韓国政府を狙って嘲弄と威嚇が入り混じった談話を発表した。彼は「バカは成長するほど大きなバカとなる。(南側当局者は)明け方に寝ていられないだろう」と主張した。昨年4月の板門店(パンムンジョム)での南北首脳会談で金委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領に「明け方に寝そびれないようにする」とした約束がこれ以上有効でないという点を明らかにしたのだ。
このように米国と北朝鮮が韓国を排除しようとする動きは「費用」と「不満」に起因したものと分析される。来年再選を控えたトランプ大統領は北朝鮮との非核化交渉進展に劣らず経済的成果が必要な状況だ。演習費用を出さずに在韓米軍駐留費用を韓国に押し付ければ相対的な成果になれる。したがって近く始まる来年度の防衛費分担金交渉で現在米国が負担している費用を「必要ならば韓国が負担せよ」という形で押し付けようとする意図があると指摘される。
防衛費分担金交渉に関与した元政府当局者は「トランプ大統領の交渉術は『起承転金』と読み取れる。お金を残すために同盟や安保を後回しにするということは危険な発想」と指摘した。
これと関連し、ニューヨークポストは9日、トランプ大統領が大統領選挙戦資金募金行事で「韓国で防衛費分担金を引き上げることがニューヨークで賃貸料をもらうことより簡単だ」と発言したと報道した。ニューヨークポストによるとトランプ大統領はこの日ニューヨークで開かれた行事で、幼少時に父親と賃貸料の集金に通ったエピソードを説明しながら、「(ニューヨーク)ブルックリンの賃貸アパートで114ドル13セントを受け取ることより、韓国から(防衛費分担金として)10億ドルを受け取る方が容易だった」とした。同紙はまた「トランプ大統領は自身のタフな交渉に韓国の文在寅大統領がどのように屈服したかを描写し、文大統領の発音をまねるなど韓国と日本など同盟国を嘲弄した」と報道した。
これに対し、金委員長は金剛山(クムガンサン)観光と開城(ケソン)工業団地再開を新年の辞で明らかにしたが、国際社会の対北朝鮮制裁で進展がないことから韓国に不満を見せ米国と直接取引に出たとの分析が出ている。仁済大学統一学部のチン・ヒグァン教授は「金委員長の言及は北朝鮮当局者らの政策基準。南北が金剛山観光と開城工業団地再開を約束(昨年9月の南北共同宣言)したのに韓国側が履行できないなら『最初から抜けろ』という意味かもしれない」と話した。
◇金正恩「主体戦法に合わせた新しい兵器」
一方、北朝鮮は11日の韓米合同演習開始に合わせ10日午前に咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムフン)で2発のミサイルを発射した。11日に北朝鮮メディアは「新種の兵器」とし、「金正恩委員長が指導した」と明らかにした。北朝鮮メディアによると金委員長は「わが国の地形条件と主体戦法の要求に即して開発された新兵器が既存の兵器システムとは違う優れた戦術的特性を持つ兵器システム。もうひとつの新兵器が生まれた」とした。
チョン・ホンヨン元国防科学研究所長は「2発のミサイルを搭載する発射台やミサイルの外形上、米軍の戦術地対地ミサイルのATACMSと似ている」と話した。最近北朝鮮が発射した北朝鮮版イスカンデルKN-23、大口径放射砲に続き「新型短距離兵器3種セット」が完成した格好だ。
慶南大学極東問題研究所のキム・ドンヨプ教授は「北朝鮮が公開した兵器3種は射程距離が長くなり、高度は低くしながらも速度は速くなった。すべて固体燃料を使い移動式発射台車両から発射するという点で発射時間の短縮と発射地点の多様化で韓米の情報資産の探知とキルチェーン(先制打撃)が難しいという点を誇示しようとしているようだ」と分析した。
トランプ米大統領は10日、自身のツイッターに「金正恩国務委員長が親書で非常に丁重に『韓米合同演習が終わり次第会って交渉したい』と話した」とし米朝会談に期待感を示した。その上で韓米合同演習を「ばかげており費用が多くかかる訓練」と直接的に非難した。同盟国である韓国には「演習費用まで出せ」と請求書を飛ばしておきながら金委員長の演習に対する不平には相槌を打ったのだ。前日「(親書で)金委員長は他方(韓国)が米国とともにする『ウォーゲーム』をありがたがらなかった。私も決して好きでなく、楽しんだこともない」とした発言から一歩踏み込んで北朝鮮の主張を擁護するような論理を展開したという分析が出ている。トランプ大統領は最近の相次ぐ短距離ミサイル発射で武力示威に乗り出している金委員長には「丁重な手紙を送った」と話した。
◇「トランプ大統領、同盟後回しの危険な発想」
これに呼応するように北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国局長は11日に韓国政府を狙って嘲弄と威嚇が入り混じった談話を発表した。彼は「バカは成長するほど大きなバカとなる。(南側当局者は)明け方に寝ていられないだろう」と主張した。昨年4月の板門店(パンムンジョム)での南北首脳会談で金委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領に「明け方に寝そびれないようにする」とした約束がこれ以上有効でないという点を明らかにしたのだ。
このように米国と北朝鮮が韓国を排除しようとする動きは「費用」と「不満」に起因したものと分析される。来年再選を控えたトランプ大統領は北朝鮮との非核化交渉進展に劣らず経済的成果が必要な状況だ。演習費用を出さずに在韓米軍駐留費用を韓国に押し付ければ相対的な成果になれる。したがって近く始まる来年度の防衛費分担金交渉で現在米国が負担している費用を「必要ならば韓国が負担せよ」という形で押し付けようとする意図があると指摘される。
防衛費分担金交渉に関与した元政府当局者は「トランプ大統領の交渉術は『起承転金』と読み取れる。お金を残すために同盟や安保を後回しにするということは危険な発想」と指摘した。
これと関連し、ニューヨークポストは9日、トランプ大統領が大統領選挙戦資金募金行事で「韓国で防衛費分担金を引き上げることがニューヨークで賃貸料をもらうことより簡単だ」と発言したと報道した。ニューヨークポストによるとトランプ大統領はこの日ニューヨークで開かれた行事で、幼少時に父親と賃貸料の集金に通ったエピソードを説明しながら、「(ニューヨーク)ブルックリンの賃貸アパートで114ドル13セントを受け取ることより、韓国から(防衛費分担金として)10億ドルを受け取る方が容易だった」とした。同紙はまた「トランプ大統領は自身のタフな交渉に韓国の文在寅大統領がどのように屈服したかを描写し、文大統領の発音をまねるなど韓国と日本など同盟国を嘲弄した」と報道した。
これに対し、金委員長は金剛山(クムガンサン)観光と開城(ケソン)工業団地再開を新年の辞で明らかにしたが、国際社会の対北朝鮮制裁で進展がないことから韓国に不満を見せ米国と直接取引に出たとの分析が出ている。仁済大学統一学部のチン・ヒグァン教授は「金委員長の言及は北朝鮮当局者らの政策基準。南北が金剛山観光と開城工業団地再開を約束(昨年9月の南北共同宣言)したのに韓国側が履行できないなら『最初から抜けろ』という意味かもしれない」と話した。
◇金正恩「主体戦法に合わせた新しい兵器」
一方、北朝鮮は11日の韓米合同演習開始に合わせ10日午前に咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムフン)で2発のミサイルを発射した。11日に北朝鮮メディアは「新種の兵器」とし、「金正恩委員長が指導した」と明らかにした。北朝鮮メディアによると金委員長は「わが国の地形条件と主体戦法の要求に即して開発された新兵器が既存の兵器システムとは違う優れた戦術的特性を持つ兵器システム。もうひとつの新兵器が生まれた」とした。
チョン・ホンヨン元国防科学研究所長は「2発のミサイルを搭載する発射台やミサイルの外形上、米軍の戦術地対地ミサイルのATACMSと似ている」と話した。最近北朝鮮が発射した北朝鮮版イスカンデルKN-23、大口径放射砲に続き「新型短距離兵器3種セット」が完成した格好だ。
慶南大学極東問題研究所のキム・ドンヨプ教授は「北朝鮮が公開した兵器3種は射程距離が長くなり、高度は低くしながらも速度は速くなった。すべて固体燃料を使い移動式発射台車両から発射するという点で発射時間の短縮と発射地点の多様化で韓米の情報資産の探知とキルチェーン(先制打撃)が難しいという点を誇示しようとしているようだ」と分析した。
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