トランプ米大統領が一昨日、「発展した国々が途上国に分類されて貿易上の優遇を受けることがないようにすべき」と米通商代表部(USTR)に指示した。途上国は一部の品目に対して関税障壁を設けても世界貿易機関(WTO)が認めるなどの優遇について言及したのだ。またトランプ大統領はツイッターに「世界で最も裕福な国々(the world’s richest countries)がWTO規則を避ける優遇を受けるために途上国であることを主張してWTOは崩壊(broken)する。これ以上はいけない」とコメントした。
ロイター通信と英フィナンシャルタイムズは「中国がターゲット」と分析した。実際、トランプ大統領がUSTRに送った指針書(memorandum)の大半は中国に関するものだ。しかしそれがすべてではない。トランプ大統領は中国だけに照準を合わせたのではなかった。韓国、メキシコ、トルコなども「途上国指定が不適切な国」リストに含まれた。「経済協力機構(OECD)と主要20カ国・地域(G20)に同時に含まれる国」と理由まで明らかにした。
韓国国内ではすぐに「農産物市場を開放しろということでは」という懸念が広がった。韓国が優遇を受ける唯一の分野が農業だからだ。韓国がWTOの途上国の地位を失えば、今のように輸入米に513%の関税をかけることもできず、農業に補助金を出すこともできない。このため「コメの関税が大きく落ちてカリフォルニア産米が流通し、結局は国内の稲作基盤が失われるかもしれない」という食料安全保障危機論まで出てきている。にもかかわらず政府は楽観的だ。農林畜産食品部は報道資料を通じて「米国はこれまで途上国地位に関連し、WTO加盟国が現在受けている優遇を放棄しろというわけではないという立場を明らかにしてきた」とし「現在の農産物関税や補助金はそのまま維持されるだろう」と伝えた。
要するに「問題はないはず」という漠然とした楽観だ。トランプ大統領がUSTRに送った指針書を詳しく検討したのかという点から疑問だ。トランプ大統領は「今後90日以内にWTO議論に進展がなければ、USTRが自主的に不適切な国を選んで途上国優遇をなくすべき」と指示した。米国が独自でも圧力を加えるという宣言だ。果たして米国の圧力に我々は対応できるのだろうか。韓国農食品部は「壁は維持できる」という。日本に経済報復されても「まさか…」として無対策で一貫する安易な態度だったが、この点はまだ変わらないようだ。
日本は経済報復の強度を高めようとしている。韓国を「ホワイト国」から除外する法令改正案を来月2日の閣議で処理すると、日本メディアは一斉に報道した。通過すれば1000以上の品目が規制対象となる。日本から韓国に輸出する際、いちいち許可を受けなければいけない。二次電池用素材、水素経済に必要な炭素繊維などがこれに該当する。半導体素材輸出規制に続いて韓国産業を揺るがす2度目の津波だ。
韓国政府は今月末にタイ・バンコクで開催されるASEAN地域フォーラム(ARF)で康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と河野太郎外相の会談を推進している。ここで日本が経済報復を撤回するきっかけを作り、両国間の葛藤を外交的に議論して解決する出口を開くことが急がれる。また政府内の根拠のない楽観論は自制しなければいけない。日本の経済報復に続いて米国のWTO優遇問題提起まで津波が近づいているが、韓国政府の態度と対応があまりにも安易ではないか心配される。
ロイター通信と英フィナンシャルタイムズは「中国がターゲット」と分析した。実際、トランプ大統領がUSTRに送った指針書(memorandum)の大半は中国に関するものだ。しかしそれがすべてではない。トランプ大統領は中国だけに照準を合わせたのではなかった。韓国、メキシコ、トルコなども「途上国指定が不適切な国」リストに含まれた。「経済協力機構(OECD)と主要20カ国・地域(G20)に同時に含まれる国」と理由まで明らかにした。
韓国国内ではすぐに「農産物市場を開放しろということでは」という懸念が広がった。韓国が優遇を受ける唯一の分野が農業だからだ。韓国がWTOの途上国の地位を失えば、今のように輸入米に513%の関税をかけることもできず、農業に補助金を出すこともできない。このため「コメの関税が大きく落ちてカリフォルニア産米が流通し、結局は国内の稲作基盤が失われるかもしれない」という食料安全保障危機論まで出てきている。にもかかわらず政府は楽観的だ。農林畜産食品部は報道資料を通じて「米国はこれまで途上国地位に関連し、WTO加盟国が現在受けている優遇を放棄しろというわけではないという立場を明らかにしてきた」とし「現在の農産物関税や補助金はそのまま維持されるだろう」と伝えた。
要するに「問題はないはず」という漠然とした楽観だ。トランプ大統領がUSTRに送った指針書を詳しく検討したのかという点から疑問だ。トランプ大統領は「今後90日以内にWTO議論に進展がなければ、USTRが自主的に不適切な国を選んで途上国優遇をなくすべき」と指示した。米国が独自でも圧力を加えるという宣言だ。果たして米国の圧力に我々は対応できるのだろうか。韓国農食品部は「壁は維持できる」という。日本に経済報復されても「まさか…」として無対策で一貫する安易な態度だったが、この点はまだ変わらないようだ。
日本は経済報復の強度を高めようとしている。韓国を「ホワイト国」から除外する法令改正案を来月2日の閣議で処理すると、日本メディアは一斉に報道した。通過すれば1000以上の品目が規制対象となる。日本から韓国に輸出する際、いちいち許可を受けなければいけない。二次電池用素材、水素経済に必要な炭素繊維などがこれに該当する。半導体素材輸出規制に続いて韓国産業を揺るがす2度目の津波だ。
韓国政府は今月末にタイ・バンコクで開催されるASEAN地域フォーラム(ARF)で康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と河野太郎外相の会談を推進している。ここで日本が経済報復を撤回するきっかけを作り、両国間の葛藤を外交的に議論して解決する出口を開くことが急がれる。また政府内の根拠のない楽観論は自制しなければいけない。日本の経済報復に続いて米国のWTO優遇問題提起まで津波が近づいているが、韓国政府の態度と対応があまりにも安易ではないか心配される。
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