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【コラム】安倍氏の側近も経済報復はやりすぎだったというのに…(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
すでに全体図が鮮明になった。日本国民の反韓感情と米国の黙認が安倍氏の武器だ。中国のTHAAD(高高度ミサイル防衛)報復に言うべきことが言えずにあたふたしている韓国を叩き、日本が戦争できる国になって中国を共に牽制する構図は米国にとって悪いものではない。実際、米国は韓国の必死の仲裁要請に沈黙を続けている。米国が韓国側に立ってくれるという期待は非現実的だ。

残ったカードは日本人の反韓感情を鎮めるだけだ。それでこそ安倍氏の暴走を制御することができる。WTO提訴に行けば有利だが判定までは数年がかかる。経済報復の火が居間まで迫っているではないか。日本人たちは「韓国が約束を守らないから腹が立つ」と言う。慰安婦合意を破ったうえ、1965年韓日協定で終わった強制徴用問題で日本企業を困らせているということだ。韓国が65年体制を崩して新しい局面を作ろうとしているのではないかと疑う。我々としては胸のつぶれる思いだが、これが日本国民の感情だ。

日本人の憤怒指数を低くするためには、反日・抗日の言葉を自制しなければならない。「竹槍歌」「義兵」「国債報償運動」を叫ぶほど反韓・嫌韓感情だけを大きくして安倍氏の暴走に力を与える。腹が立っても耐えて外交的解決法を模索しなければならない。日本戦犯企業の賠償責任を認めた大法院判決を尊重するものの、植民支配が不法かどうかを曖昧に残した65年韓日協定の妥協ラインを守りながら、現実的・合理的案を提示すれば良い。李洛淵(イ・ナギョン)首相も「事態をこれ以上悪化させずに外交的協議を通じて解決策を見出そう」と述べたというから幸いだ。


日本と必死に戦った金九(キム・グ)は解放を迎えると「我々に役立つ親日派なら、なければ作りでもしなくてはならない」と言った。国際韓国研究院の崔書勉(チェ・ソミョン)院長が週刊東亜のインタビューで明らかにしたエピソードだ。朴正熙(パク・チョンヒ)は65年の対日国交正常化会談の結果に対する大統領国民談話文で、日本は「不倶戴天の怨讐」だったが「今日と明日のために手を握らなければならない」と力説した。韓国が最貧国から経済強国に変貌した背景にはこのように世界の大きな流れを読む柔軟な精神があったためだ。

反日でなければ土着倭寇に追い込むといった二分法は時代錯誤的な自閉だ。日本の逸脱を批判しながらも、良い日本と友人になろうとする開かれた姿勢が必要だ。それが国益を守る確実な道だ。

李夏慶(イ・ハギョン)/主筆



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