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米国は完全に除外して韓国非難した北…文大統領を狙い「平壌発の警告、無視やめよ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅(ムン・ジェイン)大統領

北朝鮮が短距離弾道ミサイルを25日に東海(トンへ、日本名・日本海)に向かって発射した事実を公開しながら米国は完全に除外して韓国に対する武力示威だった点を明らかにした。

北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、「金正恩(キム・ジョンウン)同志が南朝鮮地域に先端攻撃型武器を搬入して軍事演習を強行しようと熱を上げている南朝鮮軍部の好戦勢力に厳重な警告を送るための武力示威の一環として、新型戦術誘導武器の射撃を組織して直接指導された」と報じた。

前日の短距離弾道ミサイル発射は米朝非核化の実務交渉を控えて対米圧迫次元だとの解釈が多かった。だが、北朝鮮はこの日、「南朝鮮軍部の好戦勢力に厳重な警告を送るための武力示威」とし、韓国に対する警告状であることを明確にした。


同通信は、特に文在寅(ムン・ジェイン)大統領のことを指すと見られる「南朝鮮当局者」に言及しながら韓国政府に対する不満を強く表出した。「最高領導者(金正恩)同志は南朝鮮当局者が最新の武器搬入や軍事演習のような自滅的行為を中断して一日も早く昨年4月と9月のような正しい姿勢を取り戻すよう願うという勧言を南側に向かって今日(25日)の威力示威射撃と共に知らせる」としながらだ。続いて「いくら癪に障ると言っても、南朝鮮当局者は今日の平壌(ピョンヤン)発の警告を無視してしまう失敗を犯すべきではない」と付け加えた。まるで金正恩国務委員長が文在寅大統領に直接話すかのような引用文形式で報じた。

北朝鮮官営メディアが「南朝鮮当局者」を取り上げたのは今月11日の外務省米国研究所政策研究室長談話に続いて2回目だ。当時も韓国のステルス戦闘機F-35A搬入計画を糾弾しながら「(F-35A搬入は)南朝鮮当局者が喚いている『常識を超える想像力』の創案品なのか聞きたい」と非難した。文大統領が2日の国務会議で6・30板門店(パンムンジョム)会談を「常識を超えた驚くべき想像力の産物」と評価したことを狙ったものだ。当時は級が低い外務省室長の談話だったが、今回は金委員長の発言を引用した点で非難のレベルが高まった。

北朝鮮が翌月の韓米合演習やと米国からステルス戦闘機搬入を問題にしながら、米国を完全に除外したまま韓国だけを非難するのは、韓米間の連携を断ち切る戦略だという見方だ。非核化交渉を控えた米国には非難の程度を調節する様子だが、韓国には米国の顔色を見ずに南北関係に積極的に出るよう連日せっついているからだ。慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のキム・ドンヨプ教授は「北朝鮮がミサイルという表現の代わりに戦術誘導武器と使った点で制裁違反に気を遣っていて、米朝対話に否定的な影響を及ぼさないようにしようという意図が透けて見える」とした。

反面、金委員長が新年の挨拶で明らかにした開城(ケソン)工業団地・金剛山(クムガンサン)観光再開がうまく行かないことを韓国政府のせいにして圧迫を強めているという分析だ。統一研究院のチョ・ハンボム上級研究委員は「北朝鮮では最高領導者の指示(開城工業団地・金剛山観光再開)はどんなことがあっても貫徹されるべきだが、半年以上進展がないため韓国政府を恨んでいる」と話した。実際、北朝鮮は韓国政府からのコメ5万トンも拒否しながら南北関係に関連した対話の門を一切閉ざしている。

北朝鮮の仲違い戦術に米国と韓国の北朝鮮に対する反応も変化している。北朝鮮のミサイル発射に対して、米国はこの日国連安保理制裁に抵触する「弾道ミサイル」という言及を留保して反応を自制した。反面、青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安全保障会議(NSC)は前日、「新たな種類の短距離弾道ミサイル」と異例の発表をした。これに伴い、翌月の韓米合同演習に続き米朝非核化実務交渉が軌道に乗るまで南北関係は、当面、硬直状態が避けられないだろうという見方が強まっている。



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