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【コラム】安倍-韓半島の悪縁とトランプの平坦でない世界(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
トランプ大統領の登場以降、平坦だった世界がまたでこぼこになっている。GATTと世界貿易機関(WTO)のような多者主義貿易システムやNAFTA(北米自由貿易協定)、環太平洋経済連携協定(TPP)のような地域協定を活用してきたオバマ政権とは違い、また80年代のように1対1の2国間協定に戻ったのだ。トランプ大統領は中国に向かってこのように宣言した。「我々は自由貿易を希望したが、今までの経験は相手国が経済と政治の改革を進めなかった。これらの国は自由貿易をいうが、ただ自分たちに利益となる規則と協定を守るだけだ。もう我々も国家戦略で米国を最優先(America First)にする」。 30余年前のレーガン大統領の演説と似ている。

安倍首相はこうした変化を利用して韓国を苦しめている。問題は、2国間交渉では自国の貿易利益侵害や国家安全保障に対する脅威を該当国が自ら判断し、不公正貿易だとして制裁するシステムということだ。もっぱら力が支配するだけで、多者間協定は殻だけが残る。当然、世界メディアも日本を非難している。「安倍首相の輸出規制はトランプ大統領を真似たものであり、グローバル貿易規則への挑戦」(ニューヨークタイムズ)、「安倍晋三の望みのない貿易戦争」(ブルームバーグ通信)、「日本の近視眼的な規制であり自害行為」(エコノミスト)、「自由貿易の恩恵を受けてきた日本の偽善」(ファイナンシャルタイムズ)、「日本の外交がトランプ化している」(ウォールストリートジャーナル)…。

しかし今回の葛藤をWTO一般理事会で議論したりWTOに提訴するとしても、実効性のある措置を引き出すのは容易でない。米国に仲裁を要請しても、すでに一方的貿易主義に向かったトランプ政権が積極的に動くかは疑問だ。米フォーリンポリシーは「トランプ大統領が仲裁する見返りに、米軍駐留費用や貿易協定でより多くの譲歩を要求する可能性もある」と分析した。不動産事業家出身らしい。


韓国政府が今回の摩擦を解決しようとすれば、韓半島問題を政治化させて長引かせようとする安倍首相、そしてトランプ大統領が変えた国際貿易秩序を勘案しなければいけない。理念や民族感情を下ろして徹底的に国益を問いただし、落ち着いて対応しなければいけないだろう。竹槍や義兵、12隻の船ではなく、緻密な知恵と戦略が必要な時だ。昨日の青瓦台のフェイスブックの内容は幸いだ。市道知事会議を終えた後の昼食席での文大統領の発言が紹介された。「先日の全南経済ツアーで亀甲船12隻の言葉を覚えていた大統領がマイクを握るとこのように述べた。『誤解しないでほしい。全南に行って亀甲船12隻の話をしたところ、みんなあまりにも悲壮感を持って受け止めていた。日本の経済報復問題は堂々と対応し、特に外交的に解決しなければいけない。そうなると見る』」。

イ・チョルホ/中央日報コラムニスト



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