中国とロシアが23日、自国の戦略爆撃機を投入して韓国防空識別圏(KADIZ)に無断進入した。ロシアはA-50偵察機で韓国の独島(ドクト、日本名・竹島)領空まで侵入した。これに対しロシアが中国と協力して「砲艦外交(Gunboat Diplomacy)」21世紀バージョンを始めたのではという分析が出ている。ロシア帝国は19世紀、勢力拡張のために当時は戦略資産だった軍艦で航路を開く、いわゆる「砲艦外交」を見せた。冷戦時代には戦略爆撃機で武力示威をしながら西側の準備態勢をチェックし、有事の際の航路も点検した。
ロシア国防省は23日、今回の挑発に関し「ロシアの空軍と中国人民解放軍の空軍が長距離軍用機を利用してアジア太平洋海域で最初の連合空中警戒飛行を遂行した」と明らかにした。中露両国が米国のインド太平洋戦略に対抗して東海(トンヘ、日本名・日本海)制海権および北東アジアでの主導権の確保という新しい秩序を追求していることを明確にした発言という解釈が出ている。
◆19世紀には軍艦で道を開いて勢力拡張
峨山政策研究院の申範チョル(シン・ボムチョル)安保統一センター長は「中露の大陸勢力がインド太平洋に出ていくうえで障害となる日米海洋勢力を突破しようという地政学的な計算が隠れている。インド太平洋へ進む経路が東海」とし「海洋勢力の最も弱い部分の韓国を集中的に狙ったようだ」と分析した。
米CNNニュースも「中露が(今回事態で)与えたメッセージは明確だ」とし「太平洋地域で芽生えている彼らの軍事同盟をテストする準備ができたということだ」と伝えた。CNNは韓国と日本がロシア軍用機の領空侵犯に対して独島をめぐる領有権を主張して意見対立があったことを強調し、「中国とロシアは相互防衛条約を結んだ関係ではないが、日本やNATO国家と防衛条約を結んでいる米国より、北東アジア地域でさらに強い軍事的関係にあることを見せた」と分析した。
ロシアが独島の上空を領空侵犯の目標に選択し、事実上、韓日間の葛藤を誘導して「敵前分裂」様相を誘導したということだ。ロシアと中国が東海と独島に触れたのは「中露両国で、軍レベルでなくその上層部ラインで高度に戦略的計算を終えた後、時期を合わせて実施した戦略的挑発」(パク・ビョングァン国家安保戦略研究院責任研究委員)という評価が出ている。
英BBCのジョナサン・マーカス軍事専門記者は23日、今回の事態を「米国に悪夢を与えた(中露)同盟」と分析し、中国がロシアとの軍事的関係を韓日米に誇示し、貿易葛藤を起こしている米国に緊張感を与えたと指摘した。実際、中露両国は昨年9月、過去最大規模の軍事訓練「ボストーク2018」をロシアの太平洋進出基地ウラジオストクで実施した。30万人の兵力と3万6000台の軍用車両、1000台の軍用機が動員された。ソ連崩壊後、最大規模の軍事訓練と評価された。
◆今年のKADIZ侵犯 中国25回 ロシア13回
中国がベトナムと紛争中の南沙(スプラトリー)諸島のように段階的に東海の制海権を確保する手続きに入ったという見方もある。ランド研究所のブルース・ベネット研究員は23日(現地時間)、中央日報に「中露の挑発は人工島を建設して結局は軍事基地化したスプラトリー諸島のように、ロシアと共同で徐々に東海はもちろん北東アジアの覇権を確保するという中国の長期戦略レベルで見る必要がある」と指摘した。1980年代半ば、中国が南沙諸島観測施設を設置するとして初めて進入した後、珊瑚礁に3つの人工島を建設して軍事基地化し、自国の領土だと主張するのと似た段階的な手続きに入ったということだ。
ベネット研究員は「今年、中国が25回、ロシアが13回にわたりKADIZを侵犯した点を見ても、今回のことは突然の事件でない」とし「今後、中国の漁民が韓国の排他的経済水域(EEZ)に対する自由な操業を望む可能性もあり、南シナ海のように一つの軍事施設を建設しようとする可能性もある」と警告した。また「結局、韓国が今回のように領空とKADIZを守護する努力が重要だ」とし「ロシアA-50のように中露防空識別圏にグローバルホークを投入して対応することもできる」と助言した。ロシアと中国が、冷戦当時にソ連に対抗するレベルで米国の主導で描かれたKADIZと日本防空識別圏(JADIZ)を無力化しようとしている、という分析も出ている。
米海軍分析センター(CAN)のアナリストは「この事件はロシアと中国が北東アジアで自らの軍事力を確実に見せ、韓国と日本の資産を脅かすことができるということを誇示した信号」とし「また、韓日両国と米国の間を分離し、同盟間の不和も拡散させようとするものだ」と述べた。
ハドソン研究所のクローニン研究員は「中露両国は北東アジアの秩序を崩そうとして統一された戦線を見せている」とし「米国の中・露制裁と韓国の対北朝鮮集中、韓日間の緊張を考慮すると、両国は長期にわたり規則を変えようと模索するはずであり、北東アジア法治と規範を保存するには韓日米だけでなく他国と一致協力して撃退しようという努力が必要だ」と指摘した
ロシア国防省は23日、今回の挑発に関し「ロシアの空軍と中国人民解放軍の空軍が長距離軍用機を利用してアジア太平洋海域で最初の連合空中警戒飛行を遂行した」と明らかにした。中露両国が米国のインド太平洋戦略に対抗して東海(トンヘ、日本名・日本海)制海権および北東アジアでの主導権の確保という新しい秩序を追求していることを明確にした発言という解釈が出ている。
◆19世紀には軍艦で道を開いて勢力拡張
峨山政策研究院の申範チョル(シン・ボムチョル)安保統一センター長は「中露の大陸勢力がインド太平洋に出ていくうえで障害となる日米海洋勢力を突破しようという地政学的な計算が隠れている。インド太平洋へ進む経路が東海」とし「海洋勢力の最も弱い部分の韓国を集中的に狙ったようだ」と分析した。
米CNNニュースも「中露が(今回事態で)与えたメッセージは明確だ」とし「太平洋地域で芽生えている彼らの軍事同盟をテストする準備ができたということだ」と伝えた。CNNは韓国と日本がロシア軍用機の領空侵犯に対して独島をめぐる領有権を主張して意見対立があったことを強調し、「中国とロシアは相互防衛条約を結んだ関係ではないが、日本やNATO国家と防衛条約を結んでいる米国より、北東アジア地域でさらに強い軍事的関係にあることを見せた」と分析した。
ロシアが独島の上空を領空侵犯の目標に選択し、事実上、韓日間の葛藤を誘導して「敵前分裂」様相を誘導したということだ。ロシアと中国が東海と独島に触れたのは「中露両国で、軍レベルでなくその上層部ラインで高度に戦略的計算を終えた後、時期を合わせて実施した戦略的挑発」(パク・ビョングァン国家安保戦略研究院責任研究委員)という評価が出ている。
英BBCのジョナサン・マーカス軍事専門記者は23日、今回の事態を「米国に悪夢を与えた(中露)同盟」と分析し、中国がロシアとの軍事的関係を韓日米に誇示し、貿易葛藤を起こしている米国に緊張感を与えたと指摘した。実際、中露両国は昨年9月、過去最大規模の軍事訓練「ボストーク2018」をロシアの太平洋進出基地ウラジオストクで実施した。30万人の兵力と3万6000台の軍用車両、1000台の軍用機が動員された。ソ連崩壊後、最大規模の軍事訓練と評価された。
◆今年のKADIZ侵犯 中国25回 ロシア13回
中国がベトナムと紛争中の南沙(スプラトリー)諸島のように段階的に東海の制海権を確保する手続きに入ったという見方もある。ランド研究所のブルース・ベネット研究員は23日(現地時間)、中央日報に「中露の挑発は人工島を建設して結局は軍事基地化したスプラトリー諸島のように、ロシアと共同で徐々に東海はもちろん北東アジアの覇権を確保するという中国の長期戦略レベルで見る必要がある」と指摘した。1980年代半ば、中国が南沙諸島観測施設を設置するとして初めて進入した後、珊瑚礁に3つの人工島を建設して軍事基地化し、自国の領土だと主張するのと似た段階的な手続きに入ったということだ。
ベネット研究員は「今年、中国が25回、ロシアが13回にわたりKADIZを侵犯した点を見ても、今回のことは突然の事件でない」とし「今後、中国の漁民が韓国の排他的経済水域(EEZ)に対する自由な操業を望む可能性もあり、南シナ海のように一つの軍事施設を建設しようとする可能性もある」と警告した。また「結局、韓国が今回のように領空とKADIZを守護する努力が重要だ」とし「ロシアA-50のように中露防空識別圏にグローバルホークを投入して対応することもできる」と助言した。ロシアと中国が、冷戦当時にソ連に対抗するレベルで米国の主導で描かれたKADIZと日本防空識別圏(JADIZ)を無力化しようとしている、という分析も出ている。
米海軍分析センター(CAN)のアナリストは「この事件はロシアと中国が北東アジアで自らの軍事力を確実に見せ、韓国と日本の資産を脅かすことができるということを誇示した信号」とし「また、韓日両国と米国の間を分離し、同盟間の不和も拡散させようとするものだ」と述べた。
ハドソン研究所のクローニン研究員は「中露両国は北東アジアの秩序を崩そうとして統一された戦線を見せている」とし「米国の中・露制裁と韓国の対北朝鮮集中、韓日間の緊張を考慮すると、両国は長期にわたり規則を変えようと模索するはずであり、北東アジア法治と規範を保存するには韓日米だけでなく他国と一致協力して撃退しようという努力が必要だ」と指摘した
この記事を読んで…