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ボルトン氏が韓国に来た日に挑発…中露、韓日米の安保協力を試したか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

先月30日午前、青瓦台で開かれた韓米首脳に加え両側から4人ずつ出席する「1+4小人数会談」に先立ち、マイク・ポンペオ米国務部長官などが携帯電話を見ながら話をしている。左側からポンペオ氏、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)、ミック・マルバニー秘書室長代行、ハリー・ハリス駐韓米国大使。[写真 青瓦台写真記者団]

23日午後3時3分。ソウル都染洞(ドリョムドン)外交部庁舎18階次官補室にマキシム・ヴォルコフ在韓ロシア大使代理(公使)が入った。尹淳九(ユン・スング)次官補は固い表情のまま挨拶すらしなかった。握手もせず席に座った尹次官補は口を開くと同時に抗議した。尹次官補は「今日、急きょ予定なく大使を呼んだのは、ロシア軍用機の韓国防空識別圏(KADIZ)と韓国の領空侵犯に対して厳重な抗議の意を伝え、再発防止を求めるため」と話した。ロシア語で逐語通訳が終わったが、ヴォルコフ大使代理は取材陣が部屋を出て行くまで正面だけを見つめて何も話さなかった。

外交部当局者は「ロシア軍用機が韓国の領空に入ってきたのは初めてで、状況が厳重なためヴォルコフ大使代理を呼ぶ場面をメディアに公開した」とし「ロシア側と協議する・しないという水準の問題ではない」と話した。また「両国関係上、記録次元としても必ず残しておかなければならない措置」と説明した。

これに先立ち、尹次官補は邱国洪・駐韓中国大使も呼んで中国軍用機のKADIZ侵犯を抗議した。


政府が速かに対応に出たのは、領空侵犯は主権侵害に該当する深刻な問題であるためだ。この日、中国とロシア軍用機5機が合同訓練を行うかのように動いたのは、計画的挑発とみる以外にないというのが専門家の一致した見解だ。韓半島(朝鮮半島)未来フォーラムの千英宇(チョン・ヨンウ)理事長は「領空に入ってきて警告したのに出て行かないのは、事実、撃墜も可能な状況」と説明した。

特に韓国が日本の経済報復に総力戦で対抗しているなかで、中国とロシアが連携して挑発した形であることから、韓日葛藤の隙間に食い込みながら、韓米日安保協力まで試したのではないかとの分析も出ている。峨山(アサン)政策研究院のチャ・ドゥヒョン客員研究委員は「今回の侵犯は一種の“小石投げ”次元で、韓国がどのように反応するのか、米国と日本とはどのように連携して対応するのか把握してみようとするもの」としながら「韓国が韓日米三角安保協力構図から離れて出るのかどうかを予想してみようというもの」と分析した。韓国が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄の可能性をにおわすと、中国とロシアが挑発時点で悪用しようとするかもしれないという説明だ。

偶然にも、ロシア軍用機の韓国領空侵犯数時間後、米ホワイトハウスのジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が韓国に到着した。中露が彼の訪韓を意識した可能性もあるといえる。ボルトン補佐官は24日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長のほか、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官と相次いで会う。ボルトン補佐官はソウル到着直後、ツイッターに「韓国はインド太平洋地域安保と繁栄に大変重要な同盟国でありパートナーであり、韓国政府関係者との生産的な会談が期待される」とコメントした。

中国とロシア軍用機が独島(トクド、日本名・竹島)近隣を飛行した点も尋常ではないとの指摘がある。全星勲(チョン・ソンフン)元統一研究院長は「日本も領有権を主張しているため、韓国がロシアに領空を侵犯されたとしても日本は我々の味方をしない」としながら「韓日関係が悪化するや、その弱い連結を断ち切ろうと割って入る非常に計算的な戦略的挑発」と分析した。米国もこれまで独島問題では中立的な立場を維持してきたためだ。



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