韓国銀行(韓銀)が巨艦(通貨政策)の艦首を回すのに長い時間はかからなかった。市場の予想よりも早く金利を引き下げ、経済再生の救援投手に乗り出した。
経済成長の鈍化が可視化し、米中貿易紛争の余波が続くなど、対外の不確実性が強まると、景気浮揚側に方向を転換したのだ。新たな伏兵として登場した日本の輸出規制も韓銀の速やかな対応に影響を及ぼしたという分析だ。
韓銀金融通貨委員会は18日、全体会議を開き、政策金利を年1.5%から0.25%引き下げた。2016年6月以降3年1カ月ぶりの政策金利引き下げだ。この日の引き下げで、政策金利は1年7カ月前の水準に戻った。
韓銀は不動産市場の過熱など緩和的通貨政策の副作用が大きくなると、2017年11月と昨年11月に政策金利を引き上げた。
8カ月ぶりに通貨政策の方向が変わったのは、韓国経済をめぐる内外の状況が厳しいからだ。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は「輸出と設備投資の不振が深刻化し、成長が鈍化したと判断される」とし「輸出と設備投資の回復も当初の予想より遅れる見通し」と明らかにした。
電撃的な利下げを正当化するように各種数値はすべて下方修正された。成長率予測は大幅に引き下げられた。韓銀は今年の国内総生産(GDP)増加率を2.2%と予想した。4月の予測値(2.5%)から0.3%引き下げた。今年の成長率予測は昨年4月以降5回も下方修正され、2.9%から2.2%まで0.7%も落ちた。
予測値を引き下げたのは設備投資と輸出だ。今年の設備投資は1年前に比べて5.5%減少すると予想されている。昨年3.3%増となった輸出は0.6%増にとどまる見込みだ。このため経常黒字も1年前(764億ドル)に比べ174億ドル少ない590億ドルと予想された。
今年の物価上昇予測値も0%台に落ちた。韓銀は消費者物価予測値を従来の1.1%から0.7%へと0.4%も低めた。活力を失う韓国の経済状況を表すように、韓銀はこの日、2019-20年の潜在成長率も2.5-2.6%と従来(2.8-2.9%)に比べて0.3%引き下げた。
各種経済指標はあちこちで警鐘を鳴らしている。1-3月期の経済成長率(-0.4%)はマイナスに転じた。4-6月期にも期待ほど回復しないと予想される。
半導体の不振で韓国経済のエンジンである輸出は冷え込んでいる。輸出は昨年12月から今年6月まで7カ月連続で減少している。今月1-10日も輸出は減少している。景気鈍化防御カードとして取り出した政府の補正予算案執行も予想より遅れている。
対外状況も四方が地雷畑だ。休戦に入ったものの米中貿易紛争はいつでも世界経済を揺るがす変数だ。こうした状況で登場した日本の輸出規制は、体力を失っている韓国経済に「決定的な一発」になり得る。李総裁も「日本の輸出規制が拡大すれば韓国経済に及ぼす影響は少なくない」と明らかにした。
ハナ金融投資のイ・ミソン研究員は「日本の半導体素材輸出規制が下半期も続き、他の産業に輸出規制が拡大すれば、今年の成長率は0.8%落ちることも考えられる」と予想した。このシナリオが現実化すれば、韓国経済は1%台の「低成長の罠」にはまる。ゴールドマンサックスも最近、半導体の生産が10%減少する場合、韓国のGDPが0.4%減少すると予想した。
ハナ金融経営研究所のキム・ワンジュン金融市場チーム長は「日本の輸出規制は表面上ではサムスン電子とSKハイニックスの問題と見られるが、生産遅延や物量減少が納品企業にまで及ぼす波及効果が大きい」と話した。
このため状況がさらに悪化する前に韓銀が先制的に対応したというのが、市場の分析だ。匿名を求めた市場関係者は「韓銀の政策金利引き下げが、市場には『日本の輸出規制による影響が予想以上に深刻』という信号になるかもしれない」と述べた。
市場は利下げ自体より利下げの背景となった景気鈍化を懸念する表情だ。流動性拡大という朗報にもかかわらず、この日の株式市場は小幅下落で取引を終えた。市場のこうした不安感を反映するかのように、李総裁は追加の利下げの可能性も開いている。
李総裁は「金利を低めて政策の余力が減ったが、経済状況によって追加で対応する余力を持っている」と明らかにした。メリッツ総合金融証券のユン・ヨサム研究員は「潜在成長率が低下しただけに、実効金利の下限が0.75%まで低くなったと推定できる」と話した。
韓銀が予想より早く利下げカードを取り出し、市場は年内の追加利下げも既成事実化する姿だ。特に米連邦準備制度理事会(FRB)が30-31日(現地時間)の連邦公開市場委員会(FOMC)で景気鈍化に対応した「予防的利下げ」に動くと予想され、韓銀の政策的余力が確保されたからだ。
ウリィ金融経営研究所のチョン・デジュン・チーム長は「韓銀が予想より早く政策金利を引き下げたのは、日本の輸出規制によるリスクを反映したものだ」とし「市場では年内の10月や11月にもう一度、政策金利の引き下げを予想することになった」と述べた。
経済成長の鈍化が可視化し、米中貿易紛争の余波が続くなど、対外の不確実性が強まると、景気浮揚側に方向を転換したのだ。新たな伏兵として登場した日本の輸出規制も韓銀の速やかな対応に影響を及ぼしたという分析だ。
韓銀金融通貨委員会は18日、全体会議を開き、政策金利を年1.5%から0.25%引き下げた。2016年6月以降3年1カ月ぶりの政策金利引き下げだ。この日の引き下げで、政策金利は1年7カ月前の水準に戻った。
韓銀は不動産市場の過熱など緩和的通貨政策の副作用が大きくなると、2017年11月と昨年11月に政策金利を引き上げた。
8カ月ぶりに通貨政策の方向が変わったのは、韓国経済をめぐる内外の状況が厳しいからだ。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は「輸出と設備投資の不振が深刻化し、成長が鈍化したと判断される」とし「輸出と設備投資の回復も当初の予想より遅れる見通し」と明らかにした。
電撃的な利下げを正当化するように各種数値はすべて下方修正された。成長率予測は大幅に引き下げられた。韓銀は今年の国内総生産(GDP)増加率を2.2%と予想した。4月の予測値(2.5%)から0.3%引き下げた。今年の成長率予測は昨年4月以降5回も下方修正され、2.9%から2.2%まで0.7%も落ちた。
予測値を引き下げたのは設備投資と輸出だ。今年の設備投資は1年前に比べて5.5%減少すると予想されている。昨年3.3%増となった輸出は0.6%増にとどまる見込みだ。このため経常黒字も1年前(764億ドル)に比べ174億ドル少ない590億ドルと予想された。
今年の物価上昇予測値も0%台に落ちた。韓銀は消費者物価予測値を従来の1.1%から0.7%へと0.4%も低めた。活力を失う韓国の経済状況を表すように、韓銀はこの日、2019-20年の潜在成長率も2.5-2.6%と従来(2.8-2.9%)に比べて0.3%引き下げた。
各種経済指標はあちこちで警鐘を鳴らしている。1-3月期の経済成長率(-0.4%)はマイナスに転じた。4-6月期にも期待ほど回復しないと予想される。
半導体の不振で韓国経済のエンジンである輸出は冷え込んでいる。輸出は昨年12月から今年6月まで7カ月連続で減少している。今月1-10日も輸出は減少している。景気鈍化防御カードとして取り出した政府の補正予算案執行も予想より遅れている。
対外状況も四方が地雷畑だ。休戦に入ったものの米中貿易紛争はいつでも世界経済を揺るがす変数だ。こうした状況で登場した日本の輸出規制は、体力を失っている韓国経済に「決定的な一発」になり得る。李総裁も「日本の輸出規制が拡大すれば韓国経済に及ぼす影響は少なくない」と明らかにした。
ハナ金融投資のイ・ミソン研究員は「日本の半導体素材輸出規制が下半期も続き、他の産業に輸出規制が拡大すれば、今年の成長率は0.8%落ちることも考えられる」と予想した。このシナリオが現実化すれば、韓国経済は1%台の「低成長の罠」にはまる。ゴールドマンサックスも最近、半導体の生産が10%減少する場合、韓国のGDPが0.4%減少すると予想した。
ハナ金融経営研究所のキム・ワンジュン金融市場チーム長は「日本の輸出規制は表面上ではサムスン電子とSKハイニックスの問題と見られるが、生産遅延や物量減少が納品企業にまで及ぼす波及効果が大きい」と話した。
このため状況がさらに悪化する前に韓銀が先制的に対応したというのが、市場の分析だ。匿名を求めた市場関係者は「韓銀の政策金利引き下げが、市場には『日本の輸出規制による影響が予想以上に深刻』という信号になるかもしれない」と述べた。
市場は利下げ自体より利下げの背景となった景気鈍化を懸念する表情だ。流動性拡大という朗報にもかかわらず、この日の株式市場は小幅下落で取引を終えた。市場のこうした不安感を反映するかのように、李総裁は追加の利下げの可能性も開いている。
李総裁は「金利を低めて政策の余力が減ったが、経済状況によって追加で対応する余力を持っている」と明らかにした。メリッツ総合金融証券のユン・ヨサム研究員は「潜在成長率が低下しただけに、実効金利の下限が0.75%まで低くなったと推定できる」と話した。
韓銀が予想より早く利下げカードを取り出し、市場は年内の追加利下げも既成事実化する姿だ。特に米連邦準備制度理事会(FRB)が30-31日(現地時間)の連邦公開市場委員会(FOMC)で景気鈍化に対応した「予防的利下げ」に動くと予想され、韓銀の政策的余力が確保されたからだ。
ウリィ金融経営研究所のチョン・デジュン・チーム長は「韓銀が予想より早く政策金利を引き下げたのは、日本の輸出規制によるリスクを反映したものだ」とし「市場では年内の10月や11月にもう一度、政策金利の引き下げを予想することになった」と述べた。
この記事を読んで…