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【噴水台】安倍首相の意地悪と半導体崛起

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2009年、英トリング博物館で鳥の標本299点が消えた。犯人は19歳の天才フルート奏者のエドウィン・リスト。彼が狙ったのは鳥の羽根だった。釣り用のフライ製作に使う羽毛のために博物館に盗みに入った。もっと格好いいフライを作ろうとする人たちに極楽鳥などの羽毛は「レアアイテム」だ。保護種で狩猟と取引が禁止されているためだ。そのため羽毛市場は供給より需要があふれる。供給者独占市場だ。

独占は市場経済の必須要素である自由な取引の敵だ。利潤のために価格と供給量を思いのままに決めることができるからだ。それでも独占は避けられない。優越的地位のためだ。中国が武器化するレアアースのように希少資源を持つ場合だ。独歩的であり代替不可能な技術を確保した時も独占的地位を持つ。

日本政府が韓国輸出制裁に出た半導体素材3品目がこのケースに該当する。そのうちのひとつのフォトレジストは日本企業が世界生産量の90%を占める。そのため韓国の半導体メーカーは数カ月も耐えられないだろうという懸念も出ている。


日本の精密打撃に韓国の対応は右往左往水準だ。韓国政府はWTOへの提訴と素材国産化計画を打ち出した。民間では日本製品不買運動も始まった。意味があり必要なことだが家の前まで火の手が近づいているのに消火よりも火災予防システムを設ける工夫をする様相だ。

問題解決には優先順位がある。今回の事態の本質には韓日請求権協定と慰安婦合意に対し韓国が約束を守らなかったという日本の不満が背景にある。外交的解決策の模索が先である理由だ。安倍首相の意地悪にふらついている間に中国国有企業の清華ユニグループがDRAM事業への進出を宣言し「半導体崛起」を再始動した。「半導体強国」の韓国の優越的地位は百尺竿頭(到達できる極限)に立った。前後をしっかりわきまえ、空振りしている時間はない。

ハ・ヒョンオク/金融チーム長





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