19日午前9時40分、KFCソウル江南(カンナム)駅店。開店時間は午前10時だが、全35席のうちすでに27席は埋まっていた。10時になると彼らは先を争うようにしてキオスク(無人販売スクリーン)に走って行って注文を入れた。ほとんどが20代の彼らが同時に食べようとするメニューは、この日限定版として発売された「鶏皮フライ〔12個入り、2800ウォン(約258円)〕」。KFCインドネシアだけで販売されていたメニューで、塩辛くて油っこいことで有名だ。電子掲示板サイト「DCインサイド」の「チキンギャラリー」に「食べてみたい」というコメントがつけられ、ソウル江南駅・鷺梁津(ノリャンジン)駅・韓国外大店と釜山(プサン)の慶星大・釜慶大(キョンソンデ・プギョンデ)駅店、水原仁渓(スウォン・インゲ)DT店など全国6店舗に上陸した。
鶏皮フライの威力は江南駅店開店直後に発揮された。開店7分でスタッフは「注文時30分以上かかる」と叫んだ。一人で店に来た大学生のイさん(23)は「待って食べるだけのことはある。すでに待機30分ということで、オープン15分前に来てよかった」と満足そうな表情だった。昼休みが近づいて行列がさらに長くなると、「待ち時間15分残った領収書」を追加金を加えて販売するという「鶏皮フライダフ屋」まで登場した。
この日、鷺梁津駅店では準備していた数量(930人分)が午前11時30分に売り切れる記録を打ち立てた。昼休みが終わる前に6店舗で完売し、合計5400人分の鶏皮フライが売れた。KFC関係者は「国内産の鶏肉は皮を剥ぐ作業をすべて手作業でしなければならないため多くの数量を準備できなかった」とし「関心があるだろうとは予想していたが、これほどまでとは思わなかった」と話した。
◆怪食のSNS投稿に執着するミレニアル
大韓民国が「怪食」(奇異な食習慣)にハマっている。味を追求するのではなく、「鶏皮フライ」のような特異なメニューに熱狂する。少し前までは「ウェルビーイング」や「オーガニック」「菜食」が外食業界の話題だったこととは完全に逆を行くトレンドだ。怪食を追及する消費者は、これ以上なく塩辛いか甘い食品、見た目が不思議な食べ物、ありえない組み合わせで構成されたメニューを求め、ソーシャルメディアに投稿するという特徴がある。
最近流行している怪食リストは奇異そのものだ。KFCの鶏皮フライは文字通り適度に味付けした鶏皮に衣をつけて揚げたメニューだ。これに先立ち、インドネシア現地で食べたことのあるコメントで「おいしい」という評価は珍しい。むしろ「油っこくて塩辛い」「これをなぜ食べているのか私も分からない」という反応が大多数だ。
味のために食べるのではなく、急速に広がっているので一度食べたら忘れられるためすぐに消滅する。普通は食べない特殊部位の豚の尻尾を焼いたものやさまざまな材料を混ぜてハンバーガーサイズの「トゥントゥンイ(ぽってり)マカロン」や頭が痛くなるほど糖度を高めてタピオカパールを入れて作った台湾黒糖(黒砂糖)バブルティーなど、最近流行した食品はほぼ怪食に属する。
このような流行はトレンドに敏感な10~20代が主に利用するフライドチキンチェーン店やコンビニエンスストアのメニューにそのまま反映される。フライドチキンチェーン店「mexicana chicken(メキシカーナチキン)」はキムチを炒めて鶏とあえた「ミスターキムチキン」、チャンポンソースとイカボールを一緒に炒めたソースをチキンとあえた「オジンオチャンポンチキン」を新メニューとして出した。ミレニアルはこのようなメニューを食べた後、「食べてみた」という事実をSNSなどに公開して「もう2度と注文しない」というハッシュタグを入れて締めくくる。
コンビニエンスストアのメニューの実験はこれよりも果敢だ。コンビニエンスストアGS25はプライベートブランド(PB)商品に「ミニオンズ・チョコスティック・ホットチキン」味を新製品として発売してSNS認証アイテムとして人気を呼んだ。チョコレートと辛いチキンを混ぜておいしいはずはないが、好奇心を刺激して購入させようという狙いだ。CUの場合、生クリームとスイカを混ぜたスイカサンドを新製品として出すこともした。コンビニエンスストアで販売している弁当や菓子スナックをかき混ぜて「オリジナル怪食メニュー」を実験することも大流行している。ポテトチップを牛乳にふやかしてポテトサラダで作ってみたり、カップラーメンにコーラや牛乳を入れてみたりするやり方だ。
鶏皮フライ、ラーメン味のポテトチップスに熱狂…韓国は今、「怪食時代」(2)
鶏皮フライの威力は江南駅店開店直後に発揮された。開店7分でスタッフは「注文時30分以上かかる」と叫んだ。一人で店に来た大学生のイさん(23)は「待って食べるだけのことはある。すでに待機30分ということで、オープン15分前に来てよかった」と満足そうな表情だった。昼休みが近づいて行列がさらに長くなると、「待ち時間15分残った領収書」を追加金を加えて販売するという「鶏皮フライダフ屋」まで登場した。
この日、鷺梁津駅店では準備していた数量(930人分)が午前11時30分に売り切れる記録を打ち立てた。昼休みが終わる前に6店舗で完売し、合計5400人分の鶏皮フライが売れた。KFC関係者は「国内産の鶏肉は皮を剥ぐ作業をすべて手作業でしなければならないため多くの数量を準備できなかった」とし「関心があるだろうとは予想していたが、これほどまでとは思わなかった」と話した。
◆怪食のSNS投稿に執着するミレニアル
大韓民国が「怪食」(奇異な食習慣)にハマっている。味を追求するのではなく、「鶏皮フライ」のような特異なメニューに熱狂する。少し前までは「ウェルビーイング」や「オーガニック」「菜食」が外食業界の話題だったこととは完全に逆を行くトレンドだ。怪食を追及する消費者は、これ以上なく塩辛いか甘い食品、見た目が不思議な食べ物、ありえない組み合わせで構成されたメニューを求め、ソーシャルメディアに投稿するという特徴がある。
最近流行している怪食リストは奇異そのものだ。KFCの鶏皮フライは文字通り適度に味付けした鶏皮に衣をつけて揚げたメニューだ。これに先立ち、インドネシア現地で食べたことのあるコメントで「おいしい」という評価は珍しい。むしろ「油っこくて塩辛い」「これをなぜ食べているのか私も分からない」という反応が大多数だ。
味のために食べるのではなく、急速に広がっているので一度食べたら忘れられるためすぐに消滅する。普通は食べない特殊部位の豚の尻尾を焼いたものやさまざまな材料を混ぜてハンバーガーサイズの「トゥントゥンイ(ぽってり)マカロン」や頭が痛くなるほど糖度を高めてタピオカパールを入れて作った台湾黒糖(黒砂糖)バブルティーなど、最近流行した食品はほぼ怪食に属する。
このような流行はトレンドに敏感な10~20代が主に利用するフライドチキンチェーン店やコンビニエンスストアのメニューにそのまま反映される。フライドチキンチェーン店「mexicana chicken(メキシカーナチキン)」はキムチを炒めて鶏とあえた「ミスターキムチキン」、チャンポンソースとイカボールを一緒に炒めたソースをチキンとあえた「オジンオチャンポンチキン」を新メニューとして出した。ミレニアルはこのようなメニューを食べた後、「食べてみた」という事実をSNSなどに公開して「もう2度と注文しない」というハッシュタグを入れて締めくくる。
コンビニエンスストアのメニューの実験はこれよりも果敢だ。コンビニエンスストアGS25はプライベートブランド(PB)商品に「ミニオンズ・チョコスティック・ホットチキン」味を新製品として発売してSNS認証アイテムとして人気を呼んだ。チョコレートと辛いチキンを混ぜておいしいはずはないが、好奇心を刺激して購入させようという狙いだ。CUの場合、生クリームとスイカを混ぜたスイカサンドを新製品として出すこともした。コンビニエンスストアで販売している弁当や菓子スナックをかき混ぜて「オリジナル怪食メニュー」を実験することも大流行している。ポテトチップを牛乳にふやかしてポテトサラダで作ってみたり、カップラーメンにコーラや牛乳を入れてみたりするやり方だ。
鶏皮フライ、ラーメン味のポテトチップスに熱狂…韓国は今、「怪食時代」(2)
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