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習氏、トランプ氏が「香港カード」取り出すと「平壌カード」で応戦

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

昨年6月に訪中した金委員長が習近平主席と会ったときの様子。

貿易戦争を行っている米国と中国が28日から大阪で始まる主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を控えて戦場を北東アジアに拡大して外交戦を繰り広げている。ドナルド・トランプ米国大統領の「香港カード」に習近平中国国家主席が「平壌(ピョンヤン)カード」で正面対抗したような様相だ。

中国外交部の陸慷報道官は18日、定例記者会見で、習主席の訪朝を対米カードと見なさないでほしいとの立場を明らかにした。「習主席とトランプ大統領の会談を控えて北朝鮮を訪問することは、米国にレバレッジとして使うのではないか」との外信の質問に「考えすぎだ」と反論した。人民日報の海外版公式SNSニュースアカウント「侠客島」もこの日、韓半島(朝鮮半島)専門家で復旦大学朝鮮韓国研究中心の鄭継永主任とのインタビューを通じて、習主席の訪朝が「朝鮮半島(非核化)問題解決に向けて新たな動力を吹き込み、また新たな方向を提示するだろう」と強調した。これまで北京外交界では「北朝鮮が非核化に関する進展した措置を出してこそ、習主席が北朝鮮を訪問する」という話が広まっていた。そのため今回の訪朝をめぐって、北朝鮮から非核化に関連してある種の進展措置の約束を取り付けたためではないのかとの期待も出ている。

このため、中国当局の否定にもかかわらず、習主席がトランプ大統領の全方向圧迫術に「北朝鮮カード」を動員したとの見方が出ている。米国政府が20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で、100万デモを触発した香港の「犯罪人引渡法」改正問題を取り上げると予告した状況で、中国が訪朝を発表したことを受けて、結果的に香港に対する応戦カードになってしまったということだ。韓半島平和フォーラムの全賢俊(チョン・ヒョンジュン)副理事長は「習主席が平壌の地を踏むことそのものが、トランプ大統領が極めて敏感に感じている北朝鮮の核・ミサイルのモラトリアム(実験中断)の約束を守らせようという信号」とし「米国との核交渉が停滞局面という状況で、習主席が北朝鮮から非核化措置を受け取れば、中国の立場では米国に対して自分たちの力を誇示する契機になる」と話した。


平壌で会う金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と習主席の共通分母はトランプ大統領だ。習主席はトランプ大統領の貿易戦争強攻のために、金委員長はトランプ大統領がハノイ米朝首脳会談を決裂させて「無欠点リーダーシップ」に傷をつけられた。中朝「同病相憐」の立場だ。

そうした点で両首脳は平壌会合を通じて親善を強化して戦略的協力を試みるだろうとの分析が多い。習主席の訪朝を契機に、中国はコメ・肥料の支援のような経済支援を通した北朝鮮の抱き込みに出る可能性が出ている理由だ。匿名を求めた元政府高位当局者は「2005年胡錦濤国家主席が北朝鮮を訪問した時、5000万ドル(約54億円)相当の経済的支援があったものと承知している」と話した。中国内でも制裁の例外である大規模な北朝鮮観光団許容カードも出ている。



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