米国のドナルド・トランプ大統領
トランプ大統領からの手紙(英語)には「明弘、あなたのために全力を尽くしています。安倍(晋三)総理も同じです。あなたはきっと勝利するでしょう。お会いできて良かったです!」と書かれていた。
明弘さんが所属する拉致被害者家族会は2017年11月と今年5月、トランプ大統領と2度面会した。
トランプ大統領の手紙をめぐり、専門家は「日朝首脳会談に関連した役割を積極的に行うという考え」と分析している。安倍首相は昨年、シンガポール米朝首脳会談を控え、トランプ大統領に日本人拉致被害者問題を金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談で取り上げてほしいと要請した。北朝鮮非核化のための6カ国協議国のうち、唯一北朝鮮との首脳会談が開催できていない日本が、日朝首脳会談の実現だけでなく拉致問題が会談の議題にのぼるよう米国を通して北朝鮮を圧迫し始めたということだ。最近、安倍首相が「どのような条件もつけずに金委員長と首脳会談をする」との言及は、トランプ大統領がすでに北朝鮮に伝達した内容である可能性が高いとの分析だ。
トランプ大統領は今月5月、拉致被害者家族会のメンバーと会い、「拉致問題は常に私の頭の中にある。できるだけ米朝首脳会談で取り上げたい」と話していた。これに関連し、三谷秀史・元日本内閣調査室情報官は、先月中央日報の取材に対して「トランプ大統領が金正恩委員長との首脳会談(2度)で日本人拉致被害者問題の解決に向けたメッセージを3回伝達したと承知している」とし、「金委員長が日本との首脳会談に臨むなら拉致問題を解決するという意志があるということ」と分析した。あわせて「年内に日朝首脳会談が開かれる可能性が高い」とも述べた。
北朝鮮は生存している日本人拉致者はいないというの立場だが、日本は追加で拉致被害者がいると主張している。韓国国家安保戦略研究院対外戦略研究室のキム・スクヒョン室長は「安倍首相は拉致者問題の解決を政策の最優先順位に置いている」とし「両者の主張には変化はないが、北朝鮮内の日本人拉致者の生死が確認されれば簡単に解決できる問題」と話した。キム室長は「日本人拉致者問題の進展は安倍首相の政治的成果につながり、翌月の参議院選挙(21日)にも有利にはたらくだろう」と付け加えた。
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