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韓人初の米海軍イージス駆逐艦艦長、スキャンダルに巻き込まれて失墜

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2009年3月、合同訓練に参加したチェ・ヒドン当時中佐(一番右)がイージス駆逐艦「チェイフィー」で説明をしている。(写真=米海軍)

イージス駆逐艦艦長まで務めた在米同胞1.5世の米国海軍領官級将校が海軍提督の夢を断念せざるをえなくなった。米海軍から懲戒を受けたためだ。

米国の軍事専門メディア「Navy Times(ネイビータイムズ)」はリチャード・スペンサー海軍長官が最近、チェ・ヒドン大佐にけん責書(letter of censure)を送ったと16日(以下、現地時間)、報じた。けん責書は懲戒理由を個人に通知する書類だ。スペンサー長官は先月26日、けん責書に署名した。

同メディアが入手したけん責書によると、チェ大佐は2008年から2013年まで第7艦隊など西部太平洋地域に勤務しながら軍需関連業者グレン・ディフェンス・マリン・アジアのトップ、レオナルド・フランシスの便宜を図ったことが明らかになっている。


米海軍の戦闘艦を修理・補修する同社を率いているフランシスは、契約を継続して取るために米海軍の指揮官や参謀に金品や接待を提供していた事実が明るみになった。フランシスのニックネームを取って「ファット・レオナルド・スキャンダル(Fat Leonard scandal)」と呼ばれている同事件にからみ、10人以上の米海軍の提督や大佐が処罰を受けるか不名誉除隊をした。2012~2015年に太平洋司令官(現在のインド太平洋司令官)を務めたサミュエル・ロックリア予備役提督(海軍大将)もこの事件にかかわって退いた。

チェ大佐とフランシスの関係は2001年に始まった。その後、フランシスに米海軍の主要幹部を紹介したり海軍の情報を流したりしたことがけん責書の主な要旨だ。その対価として2万5000ドル(現レートで約274万円)に該当する金品と接待を受けたという。

韓国で生まれて両親とともに米国に移民した在米同胞1.5世のチェ大佐は、イリノイ大学で歴史学を専攻した後、予備役将校訓練課程(ROTC)を通じて海軍に入隊した。2008年4月、韓人として初めてイージス駆逐艦「チェイフィー」(DDG 90)の艦長に就任した。2009年3月韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」「トクスリ(フォールイーグル)」のときに韓国を訪れた。当時、多くの韓国メディアがチェ大佐にインタビューした。

米海軍最高のミサイル迎撃専門家であるチェ大佐は、一時有力な提督(将軍)進級候補者に挙げられた。しかし今回のけん責のため、進級は事実上なくなった。匿名を求めた軍関係者は「米海軍がチェ大佐を司法処理しなかった代わりにけん責処分を下したとみられる」とし「チェ大佐は今後降格か不名誉除隊する可能性がある」と話した。



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