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韓国人の財布は薄くなるのに…原油値上げに油類税まで

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
京畿道九里(キョンギド・クリ)に住むキム・ダソルさん(27)は最近上がっている原油価格に溜息ばかりだ。ガソリンが日ごとに値上がりし、燃料費の負担が大きくなっているためだ。キムさんは「この前までは1200ウォン(約116円)台だったガソリンが最近1400ウォン台まで上がって腹が立つほど」とし、「少しでも安いガソリンスタンドに行こうとあちこち探し始めた」と溜息をついた。

ディーゼル車を運転するクム・ジェヨンさん(28)も原油価格を考え、心配が大きくなった。ことし初めから軽油が少しずつ値上がりし、前ほど負担なくガソリンスタンドに行けなくなった。クムさんは「原油価格が高くなってから効率的に運転することに決めた」とし。「短距離は車の代わりに公共交通を利用するつもり」と話した。

庶民の胸を「原油価格の心配」が再びしめ付けている。景気低迷で財布が薄くなった庶民にとっては泣きっ面にハチだ。昨年末に一段と弱まった国内原油価格が最近騰勢が継いていたためだ。特にことし油類税還元が本格化すれば相対的負担はより大きくなる。政府が昨年11月に発表した油類税下げ幅は5月から従来の15%から7%に縮小される。ガソリン車を運転するキムさんは給油する際に最低1リットル当たり65ウォン、ディーゼル車を持つクムさんは46ウォンの負担が増える。


韓国の原油価格はすでに長期的な上昇傾向に入っている。29日、韓国石油公社の原油価格情報サービス「OPIネット」によると、4月第4週のガソリン価格は1リットル当たり1441ウォンを記録した。前週より17.9ウォンが上がり10週連続の上昇だ。軽油価格も前週比12.7ウォン高い1328.9ウォンに値上がりした。原油価格が上がるのに油類税引き下げ幅も縮小されるため庶民にとっては衝撃となる。

高まる国内原油価格は政府にとっても嬉しくない客だ。ことし初めに暗鬱な成績表を受け取った国内景気に冷や水を注ぐようなものだからだ。特にことし1-3月期の国内総生産(GDP)がマイナス成長率を記録し、産業界全般に暗鬱な影が差した。

政府が昨年11月に油類税引き下げのカードを出したのも景気浮揚策の一環だった。内需不振などで落ち込む庶民経済を回復させる意図だった。当時、企画財政部も油類税引き下げを発表し「苦境にある零細自営業者、庶民などの負担緩和」を目標にすると説明した。

政府政策はタイミングが合わなかった。ことし初めから国際原油価格の上昇傾向が続いたためだ。税金が下がっても国際原油価格が上がったことから国内原油価格に影響を与えた。実際にガソリン価格と軽油価格は2月中旬から反騰し、現在まで上がっている。

上がり続ける為替レート(ウォン安)も国内原油価格にとっては悪材料だ。国内で消費される原油はすべて輸入品だ。原油を買うためにはドルで支払わなければならない。為替レートが上がれば買い入れる原油の値段も自ずと高くなる。2月初めに1113ウォン水準だったウォン・ドル為替レートが25日には1163ウォンに4.5%ほど上がった。

国際原油価格は上がり続けるという展望が優勢だ。米国とイランの葛藤が続き、原油価格にも飛び火した。米国は22日(現地時間)、韓国など8カ国に対するイラン産原油輸入禁止例外措置の延長を許可しないことに決めた。供給不安が続くことで原油価格が上がるという予想が有力な理由だ。



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