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【韓半島平和ウォッチ】一括妥結vs段階的解決の間で接点を=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ところが、ハノイ後の米国の動きをみると、原則合意後の一括妥結が米国の考えであるようだ。ならハノイで米国が取った立場は6カ国協議以降に見せてきた接近とは異なるものであり、重大な意味を持つ。

北朝鮮は強く反発するだろう。シンガポール合意違反と見なすからだ。ハノイ直後に交渉の中断を示唆した北朝鮮は、ひとまず米国の態度の変化を条件に年末までは3回目の首脳会談の道を開いておくと伝えた。今後、米国が姿勢を変えず一括妥結を進めれば交渉は難しく、北朝鮮の挑発の可能性は高まる。

問題はこの状況で韓国がどう対処するかだ。まずは米国の意中をよく把握しなければいけない。米国が原則宣言後に段階的解決を追求すれば、従来の枠で調整する形で対処できるだろう。しかし米国が一括妥結に傾いているのなら、我々の対処も根本的に見直す必要がある。段階的接近に執着する北朝鮮を一括妥結に導くのは非常に難しいからだ。


一括妥結に進むには、通常の外交以外の手段が動員されなければいけない。強力な圧力と緊張の中で瀬戸際交渉をする必要がある。あたかも韓国戦争当時に155マイル戦線で戦闘を進めながら停戦協定交渉をしたようにだ。このような高強度・高緊張交渉方式は効率の面では魅力的だが、リスクがあまりにも高い。我々としては容易には支持できない。この点では保守政権も同じだろう。韓国のどの政権も安全保障の危機を考慮しない交渉に同意するのは難しいからだ。こうした点でこれは外交戦略の問題だけではない。安全保障問題であり国民的な意思の結集が必要な政治問題でもある。

とはいえ段階的接近の問題点を度外視して米国を遠ざけ、北朝鮮と同調するのは難しい。なら我々には米国と北朝鮮に一括妥結と段階的接近を配合するよう説得する道があるのかもしれない。それは「原則的合意後の段階的履行」よりはもう少し一括妥結に近いものになるしかない。もちろんそのためには我々に米国と北朝鮮の柔軟性を説得する外交的資産が蓄積されていなければいけない。

もし米朝間の接点を見いだせなければ交渉は空転し、北朝鮮は挑発する可能性がある。したがって我々としては交渉の破局を防ぐ努力をしながら、同時に挑発とその後の状況に対処する方法も念頭に置かなければいけない。我々に与えられた時間はそれほど長くないからだ。

一括妥結と段階的接近は一長一短がある。米国が一括妥結を推進する一方、北朝鮮は段階的接近に固執し、我々が二者択一の状況に追い込まれれば大きな負担となる。双方の長所・短所をよく認知し、状況に合わせて政策オプションを配合するしかないだろう。そのためには米国の意中と北朝鮮の計算を把握することが重要だ

交渉は年末まで延長された。しかし立場の違いは大きく、我々の選択の余地は少ない。残された時間、北朝鮮が静かに待つはずもない。正確で時宜にかなった対処が求められる。

魏聖洛(ウィ・ソンラク)/元韓半島平和交渉本部長/リセットコリア外交安保分科長



韓半島平和ウォッチ】一括妥結vs段階的解決の間で接点を=韓国(1)

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