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【韓半島平和ウォッチ】一括妥結vs段階的解決の間で接点を=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ハノイで米国が提案した核・ミサイルおよび大量破壊兵器の一括解決案がイシューになっている。北朝鮮は米国の態度の変化を条件に年末までという交渉期間を設定し、米国の勇断を促した。北朝鮮の提案の核心は米国の態度の変化だ。北朝鮮は制裁解除には執着しないと述べた。

米国の提案は一括妥結、包括的(Comprehensive)解決またはビッグディールと呼ばれる。北朝鮮の段階的接近とは対峙する概念だ。いま韓国国内では米朝の接近をめぐるさまざまな議論が行われている。ところが議論が各自の概念定義に基づいて進行され、混乱が深まっている。

まずは概念と意味を明確にする必要がある。一つの用語をめぐり各自が異なる理解をする余地がある。その場合、まともの対策は出てこないだろう。交渉が岐路に立つ状況でこれを放置することはできない。一括妥結や包括的解決はすべての関連要素を一つの合意に網羅して妥結することをいう。段階的接近は部分的な合意で交渉を継続し、最終解決に到達する方式をいう。


一括妥結すれば事案は終了する。韓国戦争(朝鮮戦争)停戦協定が似た例だ。それで戦闘が終わり交渉も終わった。ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争を終結させたデイトン合意も同じだ。イラン核合意の包括的共同行動計画(JCPoA)もそうだ。それでイラン核交渉が終わった。JCPoAのCがComprehensiveだ。

このように国際紛争の解決過程はほとんど一括妥結だ。激しい紛争を段階別に交渉して履行した後また交渉する方式はスタートしやすいが、結局は座礁するケースが多いため簡単には採用されない。ところが北核問題を扱った6カ国協議で段階的接近方式が採択された。北朝鮮がこの方式に固執し、他国も小さな成果でも成し遂げて交渉の動力を維持しようという考えでこれに同調したからだ。このように重大な決定が当時はあまりにも容易に出てきた。6カ国協議は9・19という原則宣言を出した後、段階的履行パッケージとして2・13合意、10・3合意をあったが、結局は座礁した。

では、昨年から進行してきた米朝交渉はどの方式を追求したのだろうか。北朝鮮は段階的に信頼を構築して少しずつ非核化をするという立場を堅持した。さらに北朝鮮はシンガポールで「信頼の構築が非核化を促進する」という内容を共同声明に盛り込んだ。したがって多くの人々がシンガポール後の過程が9・19とその後続交渉のように進むと予想した。おそらく北朝鮮にとってシンガポール合意は9・19に該当する原則宣言だったはずだ。その後、北朝鮮は第1段階の履行パッケージにあたる「寧辺(ヨンビョン)廃棄の代わりに制裁解除」案をハノイに持ってきた。制裁のもとでは信頼が生まれないという論理から出た案だ。

では、ハノイで米国が出した案の意味は何か。一つの解釈は、米国は北朝鮮と核・ミサイルのすべてを放棄するという原則宣言に合意した後、実務交渉を通じて段階別履行パッケージに合意しようとしたということだ。なら、米国の提案は段階的接近と変わらない。単に北朝鮮が主張してきたシンガポール合意に代わる非核化宣言を先にしようという程度の意味といえる。

この解釈によると、米国の接近は「包括的合意後の段階的履行交渉」となる。ところが米国が目標にしている原則宣言を「包括的合意」と呼べば、一括妥結ないし包括的解決という概念と用語の混乱が生じかねない。原則宣言は包括的合意ではない。「原則的合意」または「概括的合意」と呼んでこそ正しい。

とにかく北朝鮮としてはシンガポールの成功に陶酔しているため、シンガポールの代わりとなる原則の宣言を嫌うだろう。

しかし履行交渉が段階別に進行されるなら妥協の余地があるかもしれない。しかし米国の提案が原則宣言後の実務交渉を通じてすべてのものを網羅した一つの合意を作ろうという趣旨なら、話は完全に変わる。なぜならそれは依然として一括妥結ないし包括的解決であるからだ。

一つの合意でもその中に段階別履行過程が列挙されればそれは段階的接近だと言う人もいるかもしれない。しかしそうではない。一括妥結文書に段階的経路が示されるのが常例だ。停戦協定もそのような内容を含んでいて、イラン核合意もそうなっている。それを段階的接近と呼ぶのは詭弁だ。一括妥結と段階的解決の判別基準は交渉が一つの合意で終わるかどうかだけだ。



韓半島平和ウォッチ】一括妥結vs段階的解決の間で接点を=韓国(2)

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