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【コラム】プーチンと金正恩の同床異夢=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨日行われたプーチン大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長の露朝首脳会談はおそらく対等な立場では進行されなかっただろう。ロシアが会談に出てきたのは主要国際懸案で疎外されないためだ。ロシアは関心の外に押し出されるのを嫌う。ロシア側が首脳会談をした主な目的は、プーチン大統領が対北朝鮮問題の当事者として見えるような写真を撮るところにある。したがってカメラの前で金委員長と握手をして微笑んだら目的達成だ。

一方、北朝鮮側は望むものが多い。ハノイ米朝首脳会談で拒否された制裁緩和問題に対する支援、経済援助、12月22日(国連安全保障理事会で決めたロシア内の北朝鮮労働者送還期間)以降の北朝鮮労働者滞留問題などだ。このうちどれもロシアには利益にならない。

ロシアは国連の対北朝鮮制裁に賛成票を投じた。制裁を解除する唯一の方法は新しい決議案を提出することだが、その場合、米国はもちろん、フランス、英国、一部の非常任理事国も反対するだろう。ロシアが制裁解除を要請しても米国が方針を変えなければ何も得ることができない。


経済援助の場合、ロシアは中国と違って援助を提供する立場でない。残りの案件はロシア内の北朝鮮労働者滞留だが、問題はロシアには国連常任理事国という位置が非常に重要である点だ。極東地域の企業は安くてよく訓練された北朝鮮労働者の追放に反対するだろうが、ロシア政府の立場ではすでに賛成した国連決議に従わないというのは容易なことでない。ロシアは露朝首脳会談が米国との関係悪化を招かないという確信を得た後に会談の開催を宣言した。このような慎重な態度を見せたロシアが北朝鮮労働者の滞留延長に簡単に合意するとは考えにくい。

なら、なぜ金委員長はロシアに行ったのか。ハノイ首脳会談の前、米国側関係者は北朝鮮側に金正恩委員長の提案(2016年以降のすべての対北朝鮮制裁解除と寧辺核施設廃棄)を受け入れることができないという考えを明確にした。しかし会談で金委員長は自分の立場を守っただけでなく、交渉が決裂すると驚く表情を見せた。北側の参謀が委員長を恐れて米国の立場を伝えなかった可能性がある。今回も似た状況が考えられる。そうでなければ金委員長個人の意志が作用した可能性がある。金委員長が経済問題による深刻な圧力から冒険を敢行したのかもしれない。

米国に向かって2019年末までに態度を変えるべきだと要求した北朝鮮の警告は虚勢だ。北朝鮮は米国の立場を変えようとするだろうが、その努力が実を結ぶ可能性は非常に低い。核の脅威や弾道ミサイル実験などのつまらない挑発は制裁強化を招くだけでなく、中国やロシアの気分を害することにもなり兼ねない。4月18日の武器試験は北朝鮮ができる限度内での挑発だろう。南北経済協力も制裁が緩和されるまでは難しい。4月27日の板門店(パンムンジョム)宣言1周年は苦々しい日になるだろう。ソウル首脳会談も今は考えにくい。

現在、北朝鮮が選択できそうな方法は2つある。まず、中国に支援を要請することだ。しかし金正恩委員長がハノイ会談を終えて帰る途中、北京を経由して習近平主席に会わなかったため、北朝鮮としては屈辱的な案だ。成果も断言できない。2つ目は日本を相手に交渉することだ。そのためには日本人拉致問題の解決が協議案に含まれるが、これまで北朝鮮メディアから嘲弄を受けてきた安倍首相が北朝鮮との交渉に応じるという保証はない。

前回のコラムで筆者は北朝鮮の動向を注視すべきだと指摘した。北朝鮮が誤った考えで愚かで危険な失策を犯し、悲劇を招かないことを望む。

ジョン・エバラード/元駐平壌英国大使



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