中央日報は18日、江原道春川の九峰山の麓に位置するNAVERのデータセンター「閣」を視察した。(写真=ネイバー)
閣は企業が持つ独自のデータセンターとしては国内初だ。1500億ウォン(約147億円)の費用が投入された。「記録を後代に残そう」という意図で760年以上「八万大蔵経(パルマンデジャンギョン)」が保管されている海印寺(ヘインサ)の蔵経閣が名前の由来だ。閣には合計12万台のサーバーがある。サーバーの保存容量は240ペタバイト(PB)に及ぶ。これは書籍1000万冊を所蔵する国立中央図書館が約2万5000個あるのと同じ量だ。「データの八万大蔵経」ということだ。
閣の外見は韓国の伝統建築物に似ている。サッカー場の7倍の大きさ(5万4229平方メートル)の敷地の上にサービス統制センターがある本館など、4つの建物が位置している。建物は蔵経閣に由来する赤褐色や砂色など5色で塗られている。周囲が開けた空間で昭陽江(ソヤンガン)と九峰山が見える。英国のあるIT専門紙が「世界最も美しい10大データセンター」の1つに選んだ。
遠くから見れば木造建物のようだが、実際は熱い日差しは遮り風は迎え入れる茶色のアルミルーバー素材になっている。1秒も休まないサーバーが排出する50~60度の高熱を首都圏より年間平均気温が約1~2度低い春川の気持ちよい風が冷ましてくれる。更にエアコンの代わりに冷水が流れる壁に風を通過させ、気化作用でサーバールームの温度を低くする装備(NAMU)が加わった。一般的なデータセンターが消費する電力量の30%だけで大量のデータが無事に保存される。
データセンターから出た廃熱もそのまま捨てるわけではない。廃熱は作物を育てる温室と車道下の凍結・破裂防止用ボイラー線に使われる。NAVERの新入社員が春川に研修に来ると夜食に食べるというジャガイモやサツマイモがこの廃熱で育てられた作物だ。空気浄化用植物にも理由がある。サーバーに浸透した粒子状物質のせいで起こり得る誤作動を防ぐためだ。
地震や台風、火災など考え得るあらゆる災害に備えて設計された。一例として電力供給に問題が生じても無停電電源装置(UPS)があり72時間まで自家生産した電力が供給される。データセンターに問題が生じても他の地域のデータセンターに2重~3重でバックアップしてあるおかげでユーザーのデータは守られる。
アマゾンに対抗、NAVERの「データの八万大蔵経皁(2)
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