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ルノーサムスンの新車生産スペインに回されるか…協力企業「連鎖倒産の危機」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ルノーサムスン労使が9日午後2時に賃金・団体協約交渉を再開したが、溝は依然として大きい。会社側は福祉次元として労働者に提供した「プレミアム休暇」を強制使用させ工場稼動の中断を検討している。9月に日産「ローグ」の生産が中断される上に、来年生産予定の新車まで海外企業に奪われる危機にさらされたためだ。ルノーサムスン釜山(プサン)工場の生産台数減少は協力企業の連鎖倒産につながりかねない。また、釜山・慶尚南道(キョンサンナムド)地域の260社ほどの協力企業従業員1万2000人の雇用など地域経済にも影響が大きい見通しだ。

釜山商工会議所が9日に明らかにしたところによると、最近釜山地域の協力企業33社を対象に緊急モニタリングをした結果、納品量が15~40%減少し雇用維持が困難になっていることがわかった。ルノーサムスン受託企業協議会のナ・ギウォン会長は「昨年10月から労組が部分ストをし工場稼動率はすでに60%水準に落ちた状況。9月以降日産ローグの委託生産が中断されれば工場稼動率は40%水準にしかならない。連鎖倒産は明らかだ」と話した。

協力企業は生産台数減少で雇用維持に困難を体験するが、ルノーサムスンのストが不規則に行われ雇用維持支援金を受けられない二重苦を体験している。協力企業のある代表は「ルノーサムスン労組が全面ストライキではなく部分ストをしながら生産を継続したため工場稼動を中断することができない。工場稼動を中断すれば政府に休業手当てを申請できるがそれすら受け取れない」と訴えた。


一部協力企業は他の業種への転換を試みているがこれすら容易ではない状況だ。別の協力企業関係者は「協力企業が現代・起亜自動車とGMから受注することはできない構造のため業種転換をしようとしても工場インフラを変える資金がない」と吐露した。

ルノーサムスンの年間売り上げは6兆7000億ウォンと釜山企業で1位であり、釜山地域の輸出の20%以上を占めている。協力企業の売上額だけで5000億ウォンに達する。

こうした状況でも労使対立は解決される兆しが見られない。労使は3月初めと末に2度にわたり集中交渉を行ったがいずれも決裂した。また、9日午後2時に交渉を再開したが立場の違いがあまりに大きくて妥結につながるのは容易でなさそうな状況だ。

労組は人事経営権の「協議」事項を「合意」に転換することを要求している。また、人材200人を補充し、時間当たり生産台数(UPH)を60台から55台に引き下げてほしいという立場だ。会社側はこの条件を受け入れれば釜山工場の最大の長所のひとつである生産性が低下するため受け入れられないとしている。ルノーサムスン関係者は「グローバル企業のうち作業転換配置時の労組との合意を受け入れた前例はない。会社の経営権侵害が懸念され、生産性低下が予想される労組の要求を受け入れることはできない」と言い切った。

仏ルノー本社が提示した交渉期間である3月8日を1カ月過ぎ日産ローグの追加委託生産は水泡に帰した状態だ。ルノーサムスンは9月に日産ローグの委託生産が満了する。これで年間10万台のローグ生産台数が今年は6万台水準に落ちる見通しだ。

だが後続対策はない。ルノーサムスン関係者は「ローグは昨年基準で釜山工場の輸出台数の半分ほどを占めてきた核心モデルだ。後続対策として3月に公開された新車『XM3』の輸出生産割り当てを確保しなければならないが労使対立の長期化で本社の信頼を失っており台数確保は容易でない」と話した。最近2019ソウルモーターショーで公開したXM3の輸出分生産割り当てが釜山工場ではなくスペイン工場に渡る可能性が高いという。



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