最悪に突き進む韓国と日本の外交的不和が経済界にも広がる兆しが現れている。昨年貿易規模が850億ドルで3位に達するほど経済的に緊密な両国関係が揺らぎ続ければ両国ともに大きな影響を受けるだろうという懸念が出ている。
韓日財界によると昨年11月の韓国大法院(最高裁)の徴用被害者賠償判決後、日本企業と取引する韓国企業が通関と決済遅延など大小の影響を受けている。地方のある金属加工メーカーは2月から日本の取引企業からの代金を1カ月ずつ遅く受け取っている。この会社の関係者は「10年以上取引しているが入金遅延は今回が初めて。取引先が『韓国に警告すべき』という日本政府のメッセージを聞いたという」と話した。
日本国内の韓国企業支社の相当数も「貿易と本国への送金作業が複雑になった」と口をそろえた。主要空港と港湾で要求する通関書類が普段より2倍近く増え、件別審査もやはり細かくなったという。大企業のある日本法人長は「日本で20年近く働いたがいまほど厳しかったことはなかった」と話した。
日本の国税庁の動きも尋常でないという話が出ている。日本で旅行会社を運営する社長は「最近韓国人が社長の中小企業のうち1000万円以上の追徴金命令を受けた業者もいる」と話す。駐日韓国企業連合会の金正洙(キム・ジョンス)会長は「韓国企業家は毎日悪化する雰囲気を体感している」と伝えた。
韓国でも「戦犯企業」のレッテルが付けられた三菱など日本製品の不買運動の動きまで起きている。京畿道(キョンギド)議会は小中高校が保有する日本製の備品に「戦犯企業が生産した製品」と書かれたステッカーを付着する条例案を推進したりこともした。仁荷(インハ)大学国際通商学科のチョン・インギョ教授は「韓日が互いに報復を始めれば両国ともに回復しにくい影響を受けるだろう」と警告した。
◇日本、韓国企業に税務調査や入金遅延…外交破裂音に新規取引に影響
「過去には韓日対立が起きても両国経済系は水面下で根強い関係を維持していました。いまは日本の財界だけでなく知韓派すら冷淡な反応を見せており心配です」(A経済団体会長)
政界で始まった韓日対立が経済分野に拡散し企業家の不安が大きくなっている。日本政府が相次いで警告した「経済報復」が可視化する兆しを見せているためだ。過去最悪の韓日関係にともなう打撃は韓国側が大きいだろうという分析が多い。
◇日本「経済報復」可視化するか
先月に麻生太郎副首相兼財務相が韓国に対する報復措置に言及してから日本の公務員が忖度に出たという解釈が出ている。また、日本製鉄(旧新日鉄住金)、三菱重工業など日本の代表企業が「戦犯企業」と呼ばれ韓国世論のターゲットになっただけに日本財界が反韓戦線を共同構築しているという観測もある。
日本との日常的な貿易取引ですら送金遅延や書類補完指示が急増しているのが代表的な事例だ。主要韓国企業の日本国内新規取引は事実上「オールストップ」状態だ。早稲田大学国際教養学部の朴相俊(パク・サンジュン)教授は「韓国は米国、中国の次に大きい日本製品購入者だが、韓国企業と似た条件を掲げる外国企業が現れれば現在の雰囲気では韓国の代わりに第三国の企業を選ぶ可能性がある」と雰囲気を伝えた。
NHKや読売新聞など主要日本メディアは徴用被害者判決後続措置が出るたびに主要ニュースとして扱っている。ヤフージャパンなどオンライン上に公開された韓国関連ニュースには「韓国と断交すべき」などのコメントが数千件ずつ書き込まれている。
◇日本製の先端素材部品調達に支障
輸出の割合が高い韓国企業は揺らぐ韓日関係のため戦々恐々としている。工場稼動に必須である日本の先端部品素材を調達するのに支障が生じかねないためだ。石油化学業界では生産工程に使われる触媒技術を日本が保有しており関連技術を輸入する際に困難がないかと懸念する雰囲気だ。触媒は低付加価値原料を高付加価値商品に変えるのに核心的な役割をする。業界関係者は「日本の技術を基に工場を作ったならば触媒も日本の技術が入ったものを使わなければならない。日本政府が強制的に技術供給を中断すれば韓国での生産に支障が生じかねない」と心配した。
携帯電話に使われる高付加価値化学素材も「弱点」だ。電子情報素材企業が日本から原料を輸入できなければ生産問題に直結するというのが業界の懸念だ。ディスプレー企業の懸念も小さくない。キヤノントッキなど有機EL工程の必須部品を供給する日本企業への依存度が絶対的であるためだ。
自動車業界では過去最悪である韓日関係がルノーサムスン釜山(プサン)工場にも致命打を与えかねないという指摘を出している。ルノーサムスンは日産のスポーツ多目的車(SUV)「ローグ」を受託生産している。日産は先月年間委託台数を従来の10万台から6万台に減らした。日産が掲げた公式の理由は釜山工場の労使対立だが、一部では悪化した韓日関係のせいもあると解釈している。委託契約が終わる9月以降どれだけの生産を任せるかもまだ決まっていない。ルノーと同盟関係の日産が最後まで反対すれば釜山工場で日産車両を受託生産するのは事実上不可能という観測が支配的だ。
◇ふさがった水面下の対話…経済交流「ストップ」
凍りついた韓日関係が現代(ヒョンデ)重工業の大宇(デウ)造船海洋買収過程に障害として作用しかねないとの観測も出ている。両社が合併するには各国政府の企業結合審査を通過しなくてはならないが、特に日本の公正取引委員会の審査を通過するのが容易でないかもしれないと指摘される。
韓日経済人間交流は「ひとまず中断」状態だ。来月ソウルで開く予定だった韓日経済人会議は突然9月以降に延期された。韓日経済人会議は両国の最高経営責任者300人が参加する交流の場で1969年から1年も欠かさず開かれてきた。全国経済人連合会の権泰信(クォン・テシン)常勤副会長は「主に政治次元で議論された多様な韓日問題が経済と民間交流に転移しており心配になる」と話している。
韓日財界によると昨年11月の韓国大法院(最高裁)の徴用被害者賠償判決後、日本企業と取引する韓国企業が通関と決済遅延など大小の影響を受けている。地方のある金属加工メーカーは2月から日本の取引企業からの代金を1カ月ずつ遅く受け取っている。この会社の関係者は「10年以上取引しているが入金遅延は今回が初めて。取引先が『韓国に警告すべき』という日本政府のメッセージを聞いたという」と話した。
日本国内の韓国企業支社の相当数も「貿易と本国への送金作業が複雑になった」と口をそろえた。主要空港と港湾で要求する通関書類が普段より2倍近く増え、件別審査もやはり細かくなったという。大企業のある日本法人長は「日本で20年近く働いたがいまほど厳しかったことはなかった」と話した。
日本の国税庁の動きも尋常でないという話が出ている。日本で旅行会社を運営する社長は「最近韓国人が社長の中小企業のうち1000万円以上の追徴金命令を受けた業者もいる」と話す。駐日韓国企業連合会の金正洙(キム・ジョンス)会長は「韓国企業家は毎日悪化する雰囲気を体感している」と伝えた。
韓国でも「戦犯企業」のレッテルが付けられた三菱など日本製品の不買運動の動きまで起きている。京畿道(キョンギド)議会は小中高校が保有する日本製の備品に「戦犯企業が生産した製品」と書かれたステッカーを付着する条例案を推進したりこともした。仁荷(インハ)大学国際通商学科のチョン・インギョ教授は「韓日が互いに報復を始めれば両国ともに回復しにくい影響を受けるだろう」と警告した。
◇日本、韓国企業に税務調査や入金遅延…外交破裂音に新規取引に影響
「過去には韓日対立が起きても両国経済系は水面下で根強い関係を維持していました。いまは日本の財界だけでなく知韓派すら冷淡な反応を見せており心配です」(A経済団体会長)
政界で始まった韓日対立が経済分野に拡散し企業家の不安が大きくなっている。日本政府が相次いで警告した「経済報復」が可視化する兆しを見せているためだ。過去最悪の韓日関係にともなう打撃は韓国側が大きいだろうという分析が多い。
◇日本「経済報復」可視化するか
先月に麻生太郎副首相兼財務相が韓国に対する報復措置に言及してから日本の公務員が忖度に出たという解釈が出ている。また、日本製鉄(旧新日鉄住金)、三菱重工業など日本の代表企業が「戦犯企業」と呼ばれ韓国世論のターゲットになっただけに日本財界が反韓戦線を共同構築しているという観測もある。
日本との日常的な貿易取引ですら送金遅延や書類補完指示が急増しているのが代表的な事例だ。主要韓国企業の日本国内新規取引は事実上「オールストップ」状態だ。早稲田大学国際教養学部の朴相俊(パク・サンジュン)教授は「韓国は米国、中国の次に大きい日本製品購入者だが、韓国企業と似た条件を掲げる外国企業が現れれば現在の雰囲気では韓国の代わりに第三国の企業を選ぶ可能性がある」と雰囲気を伝えた。
NHKや読売新聞など主要日本メディアは徴用被害者判決後続措置が出るたびに主要ニュースとして扱っている。ヤフージャパンなどオンライン上に公開された韓国関連ニュースには「韓国と断交すべき」などのコメントが数千件ずつ書き込まれている。
◇日本製の先端素材部品調達に支障
輸出の割合が高い韓国企業は揺らぐ韓日関係のため戦々恐々としている。工場稼動に必須である日本の先端部品素材を調達するのに支障が生じかねないためだ。石油化学業界では生産工程に使われる触媒技術を日本が保有しており関連技術を輸入する際に困難がないかと懸念する雰囲気だ。触媒は低付加価値原料を高付加価値商品に変えるのに核心的な役割をする。業界関係者は「日本の技術を基に工場を作ったならば触媒も日本の技術が入ったものを使わなければならない。日本政府が強制的に技術供給を中断すれば韓国での生産に支障が生じかねない」と心配した。
携帯電話に使われる高付加価値化学素材も「弱点」だ。電子情報素材企業が日本から原料を輸入できなければ生産問題に直結するというのが業界の懸念だ。ディスプレー企業の懸念も小さくない。キヤノントッキなど有機EL工程の必須部品を供給する日本企業への依存度が絶対的であるためだ。
自動車業界では過去最悪である韓日関係がルノーサムスン釜山(プサン)工場にも致命打を与えかねないという指摘を出している。ルノーサムスンは日産のスポーツ多目的車(SUV)「ローグ」を受託生産している。日産は先月年間委託台数を従来の10万台から6万台に減らした。日産が掲げた公式の理由は釜山工場の労使対立だが、一部では悪化した韓日関係のせいもあると解釈している。委託契約が終わる9月以降どれだけの生産を任せるかもまだ決まっていない。ルノーと同盟関係の日産が最後まで反対すれば釜山工場で日産車両を受託生産するのは事実上不可能という観測が支配的だ。
◇ふさがった水面下の対話…経済交流「ストップ」
凍りついた韓日関係が現代(ヒョンデ)重工業の大宇(デウ)造船海洋買収過程に障害として作用しかねないとの観測も出ている。両社が合併するには各国政府の企業結合審査を通過しなくてはならないが、特に日本の公正取引委員会の審査を通過するのが容易でないかもしれないと指摘される。
韓日経済人間交流は「ひとまず中断」状態だ。来月ソウルで開く予定だった韓日経済人会議は突然9月以降に延期された。韓日経済人会議は両国の最高経営責任者300人が参加する交流の場で1969年から1年も欠かさず開かれてきた。全国経済人連合会の権泰信(クォン・テシン)常勤副会長は「主に政治次元で議論された多様な韓日問題が経済と民間交流に転移しており心配になる」と話している。
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