韓日関係が悪化している。韓国が強制徴用賠償判決に続いて財産差し押さえを決定すると、日本が報復関税や送金制限などのカードに触れながら対抗している。両国国民の感情的な争いも激しくなっている。韓国では「日本戦犯企業が生産した製品」ステッカーを貼ろうという条例案が登場するなど反日感情が高まっている。日本では「在日(韓国人)を一掃しよう」という極言と共に嫌韓情緒が広がっている。こうした葛藤は経済と民間交流、国際外交舞台に広がる兆候を表している。今年50周年を迎える韓日経済人会議が突然延期され、企業間の関係もふさがっている。両国の企業関係者は経済の断絶で双方に被害が生じることを知りながらも政治的な葛藤の気流に巻き込まれ、地団駄を踏んでいる。
それでも解決の糸口は見えない。学者らは両国の長い文化・歴史観の違いを理解すれば解決法が見えるかもしれないと話す。韓国は名分を重視する朱子学的思考、日本は実利を重視する陽明学的思考に習熟しているため、過去の問題の解決もこうした根本的な理解の上で進めるべきということだ。
日本と韓国で教授を務めた金容雲(キム・ヨンウン)元漢陽大大学院長は韓日葛藤の根本を民族の集団無意識の「原型史観」で説明する。金氏は著書『風水火』で「大義を前面に出す韓国とは違い、日本は『勝者が正義』いう形で生存を重視する」とし「韓国が『歴史の立て直し』に執着する半面、日本は過去を流れてきた歴史として認識するが、このような違いを知ってこそ道が見える」と言う。
問題は両国の情緒を政治的に利用する勢力だ。両国の執権層が「反日」や「嫌韓」を刺激すれば得票につながるかもしれないが、そのようなポピュリズムでは出口を見いだせない。懸案ごとに感情的に対応すれば両国の国民は失うものの方が多い。戦略的提携の実益を共有する案を模索するのが正しい。
幸い、両国の人的交流は昨年1000万人を超えた。日本を訪問した韓国人が753万人、韓国を訪問した日本人が300万人。東京できもの姿で文化体験を楽しむ外国人の5人に1人は韓国の若者だ。景福宮(キョンボックン)周辺を韓服姿で観光する日本の若者も増えた。
「妄言」で韓国人の公憤を買った河野太郎外相は、2001年に東京の電車駅のホームから落ちた日本人を救出しようとして命を落とした義人・李秀賢(イ・スヒョン)さんの父が亡くなると、「日本国民を代表して弔意を表す」というメッセージを発表した。このようにお互いを理解しながら考えの幅を広めていけば、長い敵対関係にも遠からず春が訪れるのではないかと考える。葛藤を解消するカギはやはり温かい感性と相互理解、尊重と共感の中に隠れている。
コ・ドゥヒョン/論説委員
それでも解決の糸口は見えない。学者らは両国の長い文化・歴史観の違いを理解すれば解決法が見えるかもしれないと話す。韓国は名分を重視する朱子学的思考、日本は実利を重視する陽明学的思考に習熟しているため、過去の問題の解決もこうした根本的な理解の上で進めるべきということだ。
日本と韓国で教授を務めた金容雲(キム・ヨンウン)元漢陽大大学院長は韓日葛藤の根本を民族の集団無意識の「原型史観」で説明する。金氏は著書『風水火』で「大義を前面に出す韓国とは違い、日本は『勝者が正義』いう形で生存を重視する」とし「韓国が『歴史の立て直し』に執着する半面、日本は過去を流れてきた歴史として認識するが、このような違いを知ってこそ道が見える」と言う。
問題は両国の情緒を政治的に利用する勢力だ。両国の執権層が「反日」や「嫌韓」を刺激すれば得票につながるかもしれないが、そのようなポピュリズムでは出口を見いだせない。懸案ごとに感情的に対応すれば両国の国民は失うものの方が多い。戦略的提携の実益を共有する案を模索するのが正しい。
幸い、両国の人的交流は昨年1000万人を超えた。日本を訪問した韓国人が753万人、韓国を訪問した日本人が300万人。東京できもの姿で文化体験を楽しむ外国人の5人に1人は韓国の若者だ。景福宮(キョンボックン)周辺を韓服姿で観光する日本の若者も増えた。
「妄言」で韓国人の公憤を買った河野太郎外相は、2001年に東京の電車駅のホームから落ちた日本人を救出しようとして命を落とした義人・李秀賢(イ・スヒョン)さんの父が亡くなると、「日本国民を代表して弔意を表す」というメッセージを発表した。このようにお互いを理解しながら考えの幅を広めていけば、長い敵対関係にも遠からず春が訪れるのではないかと考える。葛藤を解消するカギはやはり温かい感性と相互理解、尊重と共感の中に隠れている。
コ・ドゥヒョン/論説委員
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