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「文大統領の仲裁論に米国務長官が不快感、韓米外相会談はないと…」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ホワイトハウスの首席戦略官でトランプ大統領の最側近だったスティーブン・バノン氏は最近、知人にホワイトハウスの雰囲気をこのように伝えたという。

「韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権に対する不満は昨日今日のことではない。『自暴自棄』の雰囲気もある。ただ、これを表に表さない。その瞬間、韓国内の反米気運が強まると見ているからだ。我々はそれを決して望まない。米国が望む韓国政界の構図とも関連する問題だ。ただトランプ政権はグツグツ沸き立っているだけだ(just bubbling up)」。

韓国外交部は7日、「今月中に康京和(カン・ギョンファ)外交長官とポンペオ国務長官の会談開催を推進中」と発表した。しかしワシントンでは韓国が雰囲気を把握していないという見方が出ている。


ワシントンの情報筋は「ポンペオ長官はすでに関係者に『今月中には会わない。康長官を嫌っているからではない。今回の発言(青瓦台の発表)に対する不快感と考えてもかまわない。後ほどまた日程を決めよう』という立場を伝えたと聞いている」と話した。「今回の発言」とは、先月28日のハノイ首脳会談が決裂した後、トランプ大統領が文在寅大統領との電話で北朝鮮との仲裁の役割を求めたという青瓦台(チョンワデ、大統領府)の発表を意味する。

ハノイ会談が決裂した直後、青瓦台は文在寅大統領とトランプ大統領の電話会談の内容を発表しながら「トランプ大統領は文在寅大統領が(中略)積極的な仲裁役割をするよう求めた」と発表した。しかしホワイトハウスの事情に詳しい情報筋は「トランプ大統領が文大統領に述べたことは米国の『ビッグディール』方針を北朝鮮にきちんと説得すべきということだった」とし「ところが青瓦台はあたかも『北側の意見を米国に伝えるメッセンジャー』のように振る舞ったために怒った」と伝えた。

◆最大限の圧力vs北朝鮮と関係強化

ソウルに向かってワシントンの不満が募った原因をめぐり、エバンズ・リビア元米筆頭国務次官補代理は北朝鮮問題を指摘した。リビア氏は「韓国の最優先順位は▼南北協力強化▼統一に向けた土台作りだったが、米国の最優先順位は北朝鮮の大量破壊兵器解体」と述べた。ランド研究所のブルース・ベネット研究員は「この差は微妙なようだが、結局は米国と韓国の焦点がそれぞれ▼最大の圧力▼北朝鮮との関係強化に分かれた」と診断した。当初は同じでところを眺めながら別の道を進んでいると考えたが、よく見ると別のところを眺めていたということだ。最近ワシントンを訪問した韓国側の人たちが米国で「同じ側でない(not on the same page)」という声をよく聞く理由だ。

さらに大きな問題は「本当に韓国は韓米同盟を必要だと考えるのか、米国と共に進んでいく考えがあるのか」という根本的な疑問が生じている点だ。ワシントンで韓米関係を長期間にわたり眺めてきた第3国の研究者は「韓米間の不信感の根底には中国がある」と指摘した。この研究者は「韓米関係が北朝鮮問題で歪んだのは事実だが、実際にはそれ以前の2017年11月にトランプ政権が米国の『新アジア戦略』として発表した『インド太平洋構想』に韓国が参加しなかったところから亀裂が生じ始めた」と分析した。米国が中国の「一帯一路」に対抗して野心を持って出した新しいアジア未来戦略に韓国が加勢しなかったため、普段から「トランプスタイル」に批判的だった一般の米官僚さえも「韓国は本当に中国側か」と首をかしげたという。

◆ブッシュー盧武鉉政権当時は同盟発展

韓国の信頼度が低下し、韓米間では必要な核心情報も共有されないという懸念も強まっている。日本政府筋は「実際、我々(日本)はハノイ会談(2月28日)前にポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官、ビーガン北朝鮮政策特別代表ら複数の核心的人物から『今回のハノイ会談では合意が難しいかも』というヒントを受けていた」とし「このため日本政府は内部で会談1週間ほど前に『決裂』を知り、それに合わせて対応策を用意した」と明らかにした。決裂直前まで期待感を公開的に表明した青瓦台とは対照的だ。

韓米間の緊張は「米国優先主義」を主張するトランプ大統領、「北核解決と韓半島(朝鮮半島)平和構築」を国政主要課題とする文在寅大統領間のスタイルとケミストリー(相性)変数も大きい。リビア元国務次官補代理は「前任者とは違い、韓米同盟を取引的な契約と考える最初の米大統領、(韓米)同盟より北朝鮮との和解および統一への欲望が強い同盟史上初の韓国大統領の存在が(同盟悪化の背景に)ある」と主張した。匿名を求めたワシントンの情報筋は「韓米同盟に亀裂が生じている原因は非常に多様で重層的」とし「本当に深刻なのはトランプ大統領の『米国優先主義』発言が繰り返され、米国国民も同盟に対する価値よりも自国民への配慮を当然視する構造的変化が固まりつつあるという事実」と述べた。

ワシントンでは韓米同盟の未来に対する警告も出ている。ビクター・チャ米戦略国際問題研究所(CSIS)韓国部長の指摘だ。「ブッシュ大統領は保守、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は進歩で全く違った。しかし2人は多くの同盟発展を成し遂げた。韓米自由貿易協定、イラク派兵、アフガン再建復旧事業への参加など広範囲だった。しかし今は北朝鮮以外のアジェンダがない。韓国には『北朝鮮以外』を考えて心配する人たちがいるのか。同盟は庭園と同じだ。ケアしなければ雑草が育ち始め、結局、芝は枯れる」。



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