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仁川上陸作戦被害補償推進…韓国与党「壬辰倭乱も補償するのか」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1950年9月15日、国連軍と共に仁川上陸作戦に投入された韓国海兵隊員が艦砲射撃で煙に包まれた仁川海岸を見つめている。(写真=中央フォト)

歴史的事件に対する被害補償はどこまで拡大すしていくのだろうか。

仁川市(インチョンシ)議会が15日、仁川上陸作戦で被害を受けた「月尾島(ウォルミド)原住民」または相続人に生活安定支援金を支給する内容の「過去事被害住民生活安全支援条例案」を通過させたことが政界の論争イシューに浮上した。仁川市議会は1950年9月15日に起きた仁川上陸作戦時当時、国連軍の爆撃によって月尾島住民が死亡もしくは離郷を余儀なくされたために、彼らに対して補償が必要だという立場だ。

仁川地域の一部市民団体は仁川上陸作戦当時、国連軍が無理な作戦を実行したせいで被害が大きかったとし、被害の補償を主張してきた。2006年に当時、与党「開かれたウリ党」韓光元(ハン・グァンウォン)議員らが「月尾島事件の真相究明および被害住民補償に関する特別法」を発議しながら被害補償について本格的な議論が行われるようになった。だが、特別な進展を見られないため「月尾島原住民帰郷対策委員会」は2011年2月、仁川地方法院に「国防部と仁川市、米国政府、国連は月尾島原住民1世帯当たり300万ウォン(約29万円)ずつ合計1億3500万ウォンを賠償せよ」と求める損害賠償請求訴訟を起こし、敗訴した。政府は「原住民だと主張する人々が実際に月尾島に住んだという土地台帳など根拠がない」と主張し、月尾島原住民側は「仁川上陸作戦で資料が消失した」と対抗した。


仁川市議会が被害補償条例制定を試みたのは今回が3度目だ。安炳培(アン・ビョンベ)議員(共に民主党)が発議して2011年と2014年の2回にわたって条例指定を試みたが上位法と衝突するという理由で否決された。

だが、今年に入り法制処が「月尾島被害者のうち仁川居住者に対する生活安全支援は地方自治体業務」とする担当責任解釈を下すと、これを根拠に条例を制定した。現在、仁川市議会は議員37人のうち民主党議員が34人で、この条例を通過させた企画行政委員会は7人全員が民主党だ。しかし、このような条例指定に対して「過度な被害補償適用」という批判もある。匿名を求めたある歴史専門家は「第2次世界大戦の時も軍事作戦でベルギーなどが廃虚になったが、このために被害補償をしたことがない」とし「韓国戦争(朝鮮戦争)で全国民が被害を受けたが、仁川上陸作戦に対してだけ唯一被害を補償しろというのは無理な主張」と指摘した。

野党「自由韓国党」の全希卿(チョン・ヒギョン)報道官は「仁川上陸作戦による被害を補償するべきだと主張するのであれば、これに先立って韓国戦争で韓国に莫大な被害をもたらした北朝鮮政権に対して被害補償を請求してこそ正しい」とし「戦犯である北朝鮮には何も言えないくせにわれわれをサポートしてくれた国連軍に被害を補償しろと、市民団体側の声に歩調を合わせるのが文在寅(ムン・ジェイン)政府がいう正しい社会なのか」と批判した。

これに先立ち、文化体育観光部が昨年9月から「東学農民革命参加者名誉回復審議委員会」を作って遺族登録業務に出たのも俎上に上った。これは盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が2004年関連記念事業を行って3644人の東学農民革命参加者と1万567人の遺族を参加者および遺族名簿に登録したことに対する後続作業だ。湖南(ホナム)地域の議員は「東学革命の犠牲者が20万~30万人に達するのに、1万人余りの登録はあまり少ない」とし、登録申請期間制限を解除した改正案を上程して通過させた。

だが、124年前の朝鮮時代に起きた事件に対して税金を投じて名誉回復を行うことが適切なかどうかをめぐって論争になった。韓国党関係者は「この有様では、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)被害の補償や四大士禍被害者名誉回復の話が出るのでは」としながら「民主党は、民生を改善させる自信がないから歴史にばかり執着している」と主張した。



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