少し前から娘の保育園の送り迎えは夫が担当している。午前9時ごろに保育園に連れていき、午後5時ごろに連れて帰ってくる。言葉もよく通じないお父さんがばつ悪がりはしないか心配したが、意外に子どもの保育園の送り迎えを助けるお父さんたちが多そうだった。夫は「出勤用カバンを持っているお父さんたちを見ると、同質感を感じる」としながら保育園の送り迎えを自ら楽しんでいる。保育園の前で父親たちが子どもを待つ様子はかなり新しい風景だった。ソウルでは一律的に決まった出勤時間と不規則な退勤時間のせいでオリニチプ(保育園)の送り迎えは有無を言わさず女性側の両親の役割だった。
東京では週末に一人でベビーカーを押すお父さんたちの姿をよく目撃する。ファミリーレストランにも「お父さん+子ども」の組み合わせが珍しくない。「育児」と「男性(MEN)」という言葉を合わせた「イクメン」が一時の流行ではなく見慣れた日常生活の一部になったようだ。
よく行く書店のメイン陳列台にはイクメンたちのための雑誌が席を占めている。「パパに似合うベビーカー」「目を引くパパファッション」などのタイトルだけ見ても、広告かなと思うような記事も多いが、一方では「イクメン」が市場性のある消費層を形成しているという意味とも読むことができる。
日本政府は2010年に内閣府が中心となって「イクメンプロジェクト」を発足させた。働く人が不足しているうえ、出生率も高めなければならない二兎を得るためには、出産した女性を社会に復帰させることが最優先課題だった。そのためには育児をお母さんだけでなくお父さんも一緒にするという概念に変える必要があった。
日本男性の育児休職比率は2017年現在5.14%(民間・政府平均)で、韓国の10.2%(民間企業)にはるかに及ばない。育児休職期間も短い。83.1%が1カ月未満で、このうちでも56.9%は5日未満だ。育児休職だというよりは出産休暇に近い水準だ。それでも2017年日本の合計特殊出生率は1.43人で韓国の1.05人より高い。
日本政府が2014年から新しく導入した概念は「イクボス(BOSS)」だ。仕事と育児を並行できる環境を用意する職場上司を示す言葉だ。「男が育児をすれば出世できない」などの脅迫はタブーだ。不必要な会議を入れず、職員の業務分担とスケジュール共有だけちゃんとしても「イクボス」の半分は成功だ。
出退勤時間を調整でき、急な時に休暇を使えるなら、育児休職がなくても「イクメン」になれるともいう。自分一人の意志だけでは「イクメン」になることはできない。韓国にも「イクボス」が増えれば保育園の前でもっとたくさんのお父さんたちの姿を見ることができるのではないだろうか。
ユン・ソルヨン/東京特派員
東京では週末に一人でベビーカーを押すお父さんたちの姿をよく目撃する。ファミリーレストランにも「お父さん+子ども」の組み合わせが珍しくない。「育児」と「男性(MEN)」という言葉を合わせた「イクメン」が一時の流行ではなく見慣れた日常生活の一部になったようだ。
よく行く書店のメイン陳列台にはイクメンたちのための雑誌が席を占めている。「パパに似合うベビーカー」「目を引くパパファッション」などのタイトルだけ見ても、広告かなと思うような記事も多いが、一方では「イクメン」が市場性のある消費層を形成しているという意味とも読むことができる。
日本政府は2010年に内閣府が中心となって「イクメンプロジェクト」を発足させた。働く人が不足しているうえ、出生率も高めなければならない二兎を得るためには、出産した女性を社会に復帰させることが最優先課題だった。そのためには育児をお母さんだけでなくお父さんも一緒にするという概念に変える必要があった。
日本男性の育児休職比率は2017年現在5.14%(民間・政府平均)で、韓国の10.2%(民間企業)にはるかに及ばない。育児休職期間も短い。83.1%が1カ月未満で、このうちでも56.9%は5日未満だ。育児休職だというよりは出産休暇に近い水準だ。それでも2017年日本の合計特殊出生率は1.43人で韓国の1.05人より高い。
日本政府が2014年から新しく導入した概念は「イクボス(BOSS)」だ。仕事と育児を並行できる環境を用意する職場上司を示す言葉だ。「男が育児をすれば出世できない」などの脅迫はタブーだ。不必要な会議を入れず、職員の業務分担とスケジュール共有だけちゃんとしても「イクボス」の半分は成功だ。
出退勤時間を調整でき、急な時に休暇を使えるなら、育児休職がなくても「イクメン」になれるともいう。自分一人の意志だけでは「イクメン」になることはできない。韓国にも「イクボス」が増えれば保育園の前でもっとたくさんのお父さんたちの姿を見ることができるのではないだろうか。
ユン・ソルヨン/東京特派員
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