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中国発粒子状物質・日本の福島水産物…韓国環境外交が試験台に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

潘基文前国連事務総長(右)が「粒子状物質解決のための汎社会的機構」委員長職を受諾したと青瓦台が17日、明らかにした。写真は今月16日に会った潘氏と盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長。(写真=青瓦台)

中国発粒子状物質、日本発福島水産物イシューで韓国の「環境外交」が試験台に上がった。粒子状物質事態はすでに韓中間の尖鋭な外交イシューだ。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今月6日、「中国から来る粒子状物質の影響を最小化するために中国政府と緊急対策を用意するように」と注文した翌日、中国外交部の陸慷報道官は「(中国発粒子状物質の主張に)十分な根拠があるのか分からない」と反論し、外交的欠礼論争まで呼んだ。こうした中、潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長が16日、文大統領が提案した粒子状物質解決のための汎社会的機構首長職を受諾した。潘氏の対中国外交力および国際社会影響力が今後の韓中粒子状物質外交の新たな変数になった。政府を待ち構えている次の挑戦は来月11日ごろに大きくなるとみられる日本発水産物輸入問題だ。

2011年3月の福島原発事故以来、韓国政府が取った水産物輸入禁止措置をめぐり世界貿易機関(WTO)が最終判断を下すためだ。韓国が敗訴すれば新日鉄住金など強制労役企業に対する損害賠償判決に続き韓日関係のもう一つの雷管になる見通しだ。2011年食品医薬品安全庁(現・食品医薬品安全処)は「セシウムなど放射性物質汚染が懸念される」とし、福島産の一部農産物やメンタイなどの水産物全品目の輸入を禁止した。日本政府が2015年に韓国政府をWTOに提訴し、WTOは昨年2月に韓国政府に輸入を再開するよう命じる決定を下した。韓国政府の上訴に伴うWTOの決定が来月下される。WTOの結果をひっくり返すのは容易ではないというのが国際通商専門家の分析だ。金在信(キム・ジェシン)国立外交院顧問は「通常なら、猶予措置などについて日本と協議することもできたが、両国が歴史問題で後退した今は問題がさらに大きくなる可能性がある」と指摘した。


政府当局者は「食の問題は国民が特に敏感に反応する可能性が高いため、WTOの決定が下されたからといって水産物の輸入をすぐには開始しない」と伝えた。この場合、日本は韓国側に履行を要請できて、不履行と関連したWTOの追加判断過程を経て日本が対抗措置を取ることもできるが、これには1年かかるというのが外交界の見方だ。

問題は日本政府が水産物と関連した対応策を歴史問題と連係させる可能性だ。最近、麻生太郎副首相兼財務相ら高位官僚が強制労役判決と関連し、「関税の引き上げなど報復措置を検討している」と発言している。政治的葛藤を経済で報復する日本のこのような対応はそれ自体でWTO規定違反になる可能性がある。だが「韓国政府の水産物輸入再開不履行に対する措置」を名分に経済報復に出れば解釈は変わりうる。金氏は「この問題が歴史問題とともに不必要に広がらないように外交当局が前もって準備を整え、状況を管理しなければならない」と助言した。

粒子状物質をめぐる韓中外交は潘氏の登場で新たな局面を迎えることになったが、中国がこれまで示してきた態度から考える時、意味のある突破口が用意されることはないだろうという分析が多い。今年1月に開かれた韓中環境協力共同委員会でも、中国側は「2013年以降、北京などの大気質が40%以上改善されるなど生態環境全般の質が改善された」とし、現在の韓国の粒子状物質は中国のせいではないとする趣旨の発表があったという。2017年8月に韓日中環境相が合意した粒子状物質原因糾明報告書(LTP)もまだ出ていない。



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