韓米同盟の基盤が揺れている。北朝鮮非核化交渉が原点に戻り、北朝鮮は東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場を整備している。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は北朝鮮の核と生物・化学兵器のすべてを廃棄する「ビッグディール」に交渉条件を大幅に高めた。今後、北朝鮮の態度がどう急変するか疑問だ。こうした中、「19-1同盟」に名称が変わったキー・リゾルブ(KR)韓米合同軍事演習を12日に終了した。連合司令部の任務の核心である訓練の規模は縮小し、重要な部分は省略した。昨年の乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)演習中止に続いてだ。連合司令部出身の予備役将校はみんな心配している。
--在韓米軍が参加する訓練を修正すればどうなるのか。
「訓練が縮小されるほどの変更があれば、戦闘力と任務遂行にリスク負担が生じる」
--合同軍事演習の中断が対応態勢に影響を与えるのでは。
「連合司令部の戦闘力と熟達に影響を与える」
--マティス(前)国防長官が合同軍事演習をこれ以上は中断しないと話していたが。
「今後の合同軍事演習は韓米両国の指導者が決めるだろうが、私が知る限りすべての訓練は以前と同じく行われるだろう」
昨年9月、在韓米軍司令官兼連合司令官に指名されたロバート・エイブラムス陸軍大将が米上院軍事委公聴会で述べた答弁だ。彼は公聴会で「合同軍事演習の中断は結局、軍隊(連合軍)の準備態勢にマイナスの影響を及ぼす」とし「韓国に赴任すれば(訓練が)最優先課題になるだろう」と話した。エイブラムス司令官はアフガニスタン戦争とイラク戦争に参戦した典型的な戦闘型軍人だ。連合司令部のある将官は「エイブラムス司令官は『実施したとして』という形で適当に終えることがない」とし「戦闘の準備を徹底的にする」と話した。しかし縮小・省略された今回の「19-1同盟演習」はエイブラムス司令官の予想とは違う。
エイブラムス司令官は先月12日、上院軍事委にまた出席した。就任から3カ月目だ。彼は「非武装地帯(DMZ)で緊張は緩和されたが、北朝鮮は核兵器を高度化していて冬季訓練を全面的(full spectrum)に実施した」と証言した。
エイブラムス司令官によると、北朝鮮軍は昨年冬に100万人以上の兵力を動員した大規模な軍事訓練をし、過去5年と変わらないという。韓国軍当局は北朝鮮軍の訓練を一切説明しなかった。むしろ韓米は合同軍事演習を縮小した。それでも北朝鮮宣伝メディアは今回の合同軍事演習に対して「対決と戦争の火種」とし「縮小でなく完全に中断すべき」と非難した。北朝鮮軍の訓練はよくて、韓米軍の訓練はするなという主張だ。
今回の合同軍事演習をもう少し詳しく見てみよう。連合司令部の関係者は「今回の訓練は1・2部のうち1部の防御作戦だけを実施した」と伝えた。これまでKR演習は1部では北朝鮮の全面南侵に対する防御作戦と米増援軍を韓半島(朝鮮半島)に展開する手続きを訓練した。訓練のハイライトは省略された2部の反撃作戦だ。侵攻する北朝鮮軍を退治した後、米増援軍と共に韓米軍が迅速に反撃し、北朝鮮地域を取り戻して安定させる過程だ。過去のKRでは大規模な戦車と装甲車で構成された第7機動軍団などを投入した反撃で平壌(ピョンヤン)を仮想包囲・占領したりもした。したがって今回の訓練で京畿道(キョンギド)・江原道(カンウォンド)の一部が北朝鮮軍に占領された状態でゲームを終えた将校たちは気分が晴れなかっただろう。
準備された計画通りに防御する1部に比べて2部は絶えず変化する戦況に合わせてさまざまな作戦を攻勢的に実施する。反撃作戦は陸・海・空軍の複雑な協力に加え、新しいシナリオと作戦まで適用する。そのような2部の訓練をせず、1000人以上の軍幹部が戦争状況を共有しながら経験する機会を失った。コンピューターシミュレーションで行われる作戦過程ごとに指揮官は部隊状況と情報を判断して指針を決める。したがって訓練は実戦的な経験も積み、北朝鮮に警告して挑発を抑止する効果もある。
これと同時に今回の訓練と連動する大規模な野戦実機動訓練トクスリ(FE)演習は大隊級以下に縮小した。大隊級の戦術訓練はいつでもできるという点でFE演習は事実上廃止されたのだ。米増援軍の空母と原子力潜水艦や戦略爆撃機も来なかった。このため韓半島作戦を支援する米統合参謀本部と太平洋司令部・戦略司・輸送司なども作戦の経験を積むことができなかった。米軍の大規模な海外訓練は韓半島がほとんど唯一だ。
<Mr.ミリタリー>北朝鮮の目を気にして縮小された韓米連合訓練(2)
--在韓米軍が参加する訓練を修正すればどうなるのか。
「訓練が縮小されるほどの変更があれば、戦闘力と任務遂行にリスク負担が生じる」
--合同軍事演習の中断が対応態勢に影響を与えるのでは。
「連合司令部の戦闘力と熟達に影響を与える」
--マティス(前)国防長官が合同軍事演習をこれ以上は中断しないと話していたが。
「今後の合同軍事演習は韓米両国の指導者が決めるだろうが、私が知る限りすべての訓練は以前と同じく行われるだろう」
昨年9月、在韓米軍司令官兼連合司令官に指名されたロバート・エイブラムス陸軍大将が米上院軍事委公聴会で述べた答弁だ。彼は公聴会で「合同軍事演習の中断は結局、軍隊(連合軍)の準備態勢にマイナスの影響を及ぼす」とし「韓国に赴任すれば(訓練が)最優先課題になるだろう」と話した。エイブラムス司令官はアフガニスタン戦争とイラク戦争に参戦した典型的な戦闘型軍人だ。連合司令部のある将官は「エイブラムス司令官は『実施したとして』という形で適当に終えることがない」とし「戦闘の準備を徹底的にする」と話した。しかし縮小・省略された今回の「19-1同盟演習」はエイブラムス司令官の予想とは違う。
エイブラムス司令官は先月12日、上院軍事委にまた出席した。就任から3カ月目だ。彼は「非武装地帯(DMZ)で緊張は緩和されたが、北朝鮮は核兵器を高度化していて冬季訓練を全面的(full spectrum)に実施した」と証言した。
エイブラムス司令官によると、北朝鮮軍は昨年冬に100万人以上の兵力を動員した大規模な軍事訓練をし、過去5年と変わらないという。韓国軍当局は北朝鮮軍の訓練を一切説明しなかった。むしろ韓米は合同軍事演習を縮小した。それでも北朝鮮宣伝メディアは今回の合同軍事演習に対して「対決と戦争の火種」とし「縮小でなく完全に中断すべき」と非難した。北朝鮮軍の訓練はよくて、韓米軍の訓練はするなという主張だ。
今回の合同軍事演習をもう少し詳しく見てみよう。連合司令部の関係者は「今回の訓練は1・2部のうち1部の防御作戦だけを実施した」と伝えた。これまでKR演習は1部では北朝鮮の全面南侵に対する防御作戦と米増援軍を韓半島(朝鮮半島)に展開する手続きを訓練した。訓練のハイライトは省略された2部の反撃作戦だ。侵攻する北朝鮮軍を退治した後、米増援軍と共に韓米軍が迅速に反撃し、北朝鮮地域を取り戻して安定させる過程だ。過去のKRでは大規模な戦車と装甲車で構成された第7機動軍団などを投入した反撃で平壌(ピョンヤン)を仮想包囲・占領したりもした。したがって今回の訓練で京畿道(キョンギド)・江原道(カンウォンド)の一部が北朝鮮軍に占領された状態でゲームを終えた将校たちは気分が晴れなかっただろう。
準備された計画通りに防御する1部に比べて2部は絶えず変化する戦況に合わせてさまざまな作戦を攻勢的に実施する。反撃作戦は陸・海・空軍の複雑な協力に加え、新しいシナリオと作戦まで適用する。そのような2部の訓練をせず、1000人以上の軍幹部が戦争状況を共有しながら経験する機会を失った。コンピューターシミュレーションで行われる作戦過程ごとに指揮官は部隊状況と情報を判断して指針を決める。したがって訓練は実戦的な経験も積み、北朝鮮に警告して挑発を抑止する効果もある。
これと同時に今回の訓練と連動する大規模な野戦実機動訓練トクスリ(FE)演習は大隊級以下に縮小した。大隊級の戦術訓練はいつでもできるという点でFE演習は事実上廃止されたのだ。米増援軍の空母と原子力潜水艦や戦略爆撃機も来なかった。このため韓半島作戦を支援する米統合参謀本部と太平洋司令部・戦略司・輸送司なども作戦の経験を積むことができなかった。米軍の大規模な海外訓練は韓半島がほとんど唯一だ。
<Mr.ミリタリー>北朝鮮の目を気にして縮小された韓米連合訓練(2)
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